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江戸川乱歩の陰獣 [DVDやら映画やら]

武蔵野館で観たのを思い出す。そうそう、ビスタサイズだったんだなあ。さすがは松竹映画。役者さんが豪華である。運転手が尾藤イサオである。囲碁の石を打つ音がムチのビシバシ音に聴こえるとは! こういう奥さん・小山田静子さんの行動は、代理ミュンヒハイゼン症候群というのか。しかしこの奥さんより、今観ると寒川光一郎が気になる。どうも寒川さんを見ていると、「オレっていちばんだろ~ん」って感じがしてなんとも。はちきれんばかりの顔と眉毛のせいかもしれん。例えるならピースの髪が短い方である。彼が屋根裏探検して外に出たあとに映る、目だけ残して光の加減で白っぽくなった小山田静子さんの顔にどっきりする。こんなナイスショットばかり映していたら、彼女が怪しさ満点になってしまう。一銭蒸気に乗るお婆ちゃん・菅井きんさんが、トイレに入って紙をもむしぐさがなんともいえん。尻が痛くならんように紙をもんでいるのだよなあ。菅井きんお婆ちゃんにきちんとお金を払ってもらえない一銭蒸気係員は、「おかくら」の藤岡琢也さんでありました。目線を寒川の目から一時も離さずに服を脱ぐヘレンさんが怖い。この映画は、寒川光一郎のひとりよがりによって、大勢の中で彼だけが振り回される喜劇。彼が真剣な顔をして自分の推理を疲労する姿がこっけいでなりません。ああ面白かった。

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