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ファンタスティック・フォー(2015)(Fantastic Four)(2015) [DVDやら映画やら]

ケイト・マーラさん見たさに見る。ちっちゃい子供のころから学生にかけて、すでに転送装置を完成させていたリードがすごい。スーザンとジョニー。姉弟っぽいが肌の色も違うしちょっと複雑そう。ストーム博士のもと、リードやヴィクターたちは研究を始めるが、ヴィクターが研究に参加する動機が痴話っぽくて、後々の展開がちょっと不安になる。ストーム博士がかっこよかった。グータッチに手でペチャペチャするリードがかわいい。大変な事態になってしまったのは研究者たちの独断によるものだし、寝ているところを起こされたベンがかなりかわいそう。スーにいたってはほとんどとばっちり。透明になったり、炎まみれや岩まみれの人というのはヒーローや怪物ものでありそうだが、裸の状態でゴムのように伸びている姿が予想外に気持ちが悪い。おそらくヒーロー物の中でいちばん実写にしたらまずいキャラクターかもしれない。ヴィクターの面も怖い。キャラクター設定や役者さんたちはこの前の実写版の方が明るい雰囲気。本作は少し暗いトーン。派手なヒーロー対悪役を見て!というより、キャラクター描写や彼らの関係を重視した展開。特にリードや彼とベンの関係。リードとベンは親友で兄弟のようだし、残るスーとジョニーは血はつながっていないとはいえ姉弟。バラバラの寄せ集めではないところが強味なのだろう。リードがストーム博士にスカウトされた後、ニューヨークまで見送りに来て静かに身を引くベンがすばらしい。普通なら彼をめちゃくちゃ乱暴者な役設定するかと思えば、そうではなく、見る限りは物静かだが芯のありそうな若者。考えてみれば登場するキャラクターの中でいちばんまともな人に見える。そんな彼があんな見た目になってしまったのはかなりかわいそう。理屈は分からないが、テレポートの先が地球のどこかではないところだったというのが面白い。リードは伸びるのではなく変形する設定ならよかったのかも。ゴム人間をどのように見せるかにかかっている映画。そしてケイト・マーラさんが気になるなら見なければいけない作品。ストーム博士がもったいなかった。面白かった。


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インモータルズ-神々の戦い- (IMMORTALS) [DVDやら映画やら]

オープニングはオラクルであるパイドラのビジョン。それはそのまま後半につながる。何やら石の箱のなかでうごめく者たち。それがタイタンだとは言われるまで知らなかった。メザシみたいにとらわれている様は見たことがなくて面白い。「タイタン」が神同士の戦いでの敗者に与えられた名とは知らなかった。後半の畳みかけるようなアクションシーン。人がアリのように見えるシーンがすばらしい。これは神から見た目なのだろうが。彼らから見れば人間など小さき者。ゼウスたちとタイタンの戦いがすばらしい。娘アテナの戦いっぷりがかっこいい。ゼウスが持つアレスのハンマー。ソーもハンマーを持っていたし、神はみんなハンマーが好きなんだろうか。鉄槌とか「槌」には何か神聖な意味があるように思えてしまう。人間同士の争いに干渉すべきではないとするゼウス。最後に彼はどんな決断をするのか。しかし命令に反したとはいえ、アレスをあそこまでしたのはなんだかやりすぎでは。息子にきびしすぎ。せめてハンマーを取り上げるとか。ジョン・ハートさんの言葉が続編を予感させるが、子供アカマスの顔がちょっとバカっぽくて残念。ヒーロー物映画がたくさん登場するけれど、元をたどればギリシャ神話なんだなあと考えてしまった。ヒーローチームはゼウス、ポセイドン、アテナ、ヘラクレス、アポロ。大事なことは神とはいえ不死身ではないこと。巨大な像がタイタンを取り囲んでいるシーンは、SF 映画でも不思議はない。主人公はスーパーマンだし。1981年の「タイタンの戦い」とはぜんぜん違う。ゼウスたちも若い。ポセイドンなんてヒゲを生やした老人のイメージだが、彼を含め若い神様ぞろい。ミノタウロスも牛頭ではないところが面白い。最新型ギリシャ神話。リサンドラーの隣に座る「ルメリアの道士」が「プロメテウス」のエンジニアっぽく見えた。パイドラがブラピの奥さんに似ている。アレスがサッカー選手みたい。子を作らせないため、つまり去勢するための手段がハンマーでドーンとはおそろしい。その後の戦場ではしっかりガニ股で歩いていた。ああ芸が細かい。出自のせいでうとまれているテセウスに親しくする名もない老人が実はあの人だったというのはおどろいた。最後に出てくるのもその老人だったのは、テセウスは死して神になったとうことなんだろう。警察官が殉職によって階級があがるようなものといったら怒られそう。特典メニューの別なオープニングとエンディングが紹介されているが本編の方が良い。面白かった。


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タイタンの逆襲(WRATH OF THE TITANS)
タイタンの戦い(2010)(CLASH OF THE TITANS 2010)
アルゴ探検隊の大冒険(Jason and the Argonauts)
タイタンの戦い(1981)(Clash of the Titans)


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エスパイ [DVDやら映画やら]

日本語字幕付きでうれしい。原作者の小松左京さんと由美かおるさんのオーディオコメンタリー付き。小松さんの自由なコメントが面白い。これでもか!というほど大きいタイトルロゴが清々しい。草刈正雄さん演じる三木は田宮たちのエスパイにスカウトされる。見たところ訓練の様子もあまりないまますぐに OJT 状態。いきなり現場で人を殺してしまって意気消沈するのも仕方がない。しかし三木が新人でトレーニング中の設定のおかげで、法条や田村たちがエスパイの用語などを無理なく説明してくれるところが上手い。外国ロケかと思ったら日本だったりする。道路の標識が灰色っぽいのは、撮影中だけ何かで隠していたのだろう。田宮がマリアに会いに行くカフェもフランスはパリの設定だろうが、調度品の雰囲気がどうも日本の喫茶店に見えてしまう。列車が走る風景とか街中の様子は外国ロケでもそれは風景だけで、人が登場するのはみんな国内っぽい。でもイスタンブールの街中の藤岡弘さんは現地ロケだろうか? やっぱり違うか・・・。椅子に拘束されて電気攻めされたあとのウルロフとの対面時に、スーツの袖口がちゃんと焦げて破れているところが芸が細かい。由美かおるさんは服を着ているとそうでもないのだが、薄着になるとものすごく細く見える。ある能力が突出しているメンバーもいるが、法条たちエスパイはお互いに協力して戦う。彼らをつなぎとめるのは愛の力。とはいっても法条はあまり関係なさそうで、実質的には田村とマリアの愛だなあ。睦五郎さんは見た目裏切りそうだが果たしてどうなるか。ラストの撃たれっぷりがすごい。せっかくの超能力があるのにあれはひどい。鐘の音シーンは、映画館で聴けばすごい迫力。最後の「終」の字体が特撮映画っぽい。「キ〇ガイ」のセリフがいっぱい出てくる。マリアを襲う人がチコ・ローランドさんに見えた。スーツを着て犬を連れている三木の様子は、草刈正雄さんの PV のように見える。この犬のシーザーがかなり草刈さんの言うことをきく。藤岡弘さんのアクションが冴えまくる映画。草刈さんのヴィジュアルや、由美さんの大人向けカットもすばらしい。しかしこの映画でいちばんかっこいいのは加山雄三さんかもしれない。そして有能なのが高村ルナさん。ゴールデン・ハーフと言えば、森マリアさんは今何をされているのだろう。最後に勝つのは「愛」かもしれないが、人類愛と人間愛とか地球上のすべてに愛を・・・とかではなく、このエスパイにおいては男女の愛の気がする。もちろん田村とマリアの。それをいちばん分かっているのは三木。それを炎と尾崎紀世彦さんの歌がしめくくる。最後の「終」も文字が東宝特撮風味。海外で撮らなくても、こんなに国際的な映画になるのだという見本の映画。浅草東宝を思い出す。面白かった。


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ネスト(Shrew's Nest/Musaranas/Sangre de mi sangre) [DVDやら映画やら]

スペイン語の映画。幼い時に両親がいなくなって、二人で生きてきた姉妹の話し。信心深い姉モンセ。母親代わりにがんばってきた。前半すぐにちょっとおかしなところが見受けられる。なぜか家を出ない。部屋の外に散乱した荷物を回収する様子が徹底している。そして見えるはずの無い者が見える。それにしばられている様子。そんな彼女の部屋を階段から落ちてケガをしたいう男が助けを請いに来る。部屋を出ないで、男を助けたのは信仰する宗教画にそそのかされたためだ。そこに帰ってきた妹に対して男を隠そうとする様子はちょっとコメディ。モンセ役のマカレナ・ゴメスさんの表情がすばらしい映画。目がくぼんだような年寄り気味なメイクに髪形だが、最後の髪を乱した顔はなんともセクシー。原題の "Shrew" は「とがれねずみ」とか「とがりねずみ」。これは劇中でカルロスが話している。しかしあんな水を用意してくれるプーリおばさんはいったい何者? 旦那に言えばもみ消せるとか言ってるし。彼女がなぜ部屋というか家から出なくなったのか、もうちょっと説明が欲しかったような。察するに秘密を守るためと誰も入れないためなのだろうが、洋服づくりのお客さんは入れているし。しかしあの人がアレを見つけるラストは鳥肌もの。ゲスなあの人に会いたい気持ちなど消え失せる。オープニングのモノローグは、すべての事実を知ってしまった後なのだろう。今度はあの人が秘密を抱える番なのか。ああ怖かった。雪。


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タイタンの戦い(1981)(Clash of the Titans) [DVDやら映画やら]

海の中でクラーケンを操るポセイドン。海中なので言葉を発せず、表情や動きだけで演技しているのだが、その様子が面白すぎ。冒頭、ゼウスがアルゴスに対して行う洪水シーンが迫力満点。ゼウスがミニチュアのコロシアムで人型の土人形をつぶすとその人がそれなりになる。そんな人形が壁一面に飾られている。それは人の成長に合わせて大きくなる。ああゼウスは怖い。しかし人間とはいえ、惚れた女には弱い様子。彼女との間に息子もいたりする。つまり神と人間の子。ワンダーウーマンもアマゾネスと神の娘。神と人間がいちゃつく設定は特別なものではないようだ。嫉妬と憎しみからからペルセウスに悪さするテティスも人間界に息子がいる。このテティスを始めとして女神たちはどうにも嫉妬ばかり。ゼウスを始め登場する神たちの勝手さを見ると、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」のスターロードの父親の身勝手さがよく分かる。馬に曲乗りするペルセウスの子役がすごい。ペガサスとは空飛ぶ馬の総称ではなくて、馬に付けられた名前だとは知らなかった。三途の川の渡し賃とか、ケルベロスとか、神話でおなじみの事柄が登場する。ケルベロスは三つ首ではなく、双頭の犬だった。オープニングの海とかごつい岩肌とか撮影場所がすばらしい。でっかいテティス像の頭も迫力がある。テティスといえば、アホな息子への親バカからだろうが、カシオペア女王に対するテティスの難癖の付け方がえげつない。人形アニメによるダイナメーションは CG にくらべれば粗さが目立つかもしれないが、良くない画質のせいか味わい深い。カリボスと戦うシーンはとても自然。クローズアップでは生身のメイクだが、尻尾も映るシーンでは人間のペルセウスに人形アニメが合成されている。CG では重なる部分の修正は容易だろうが、アニメでは難しいのではないのだろうか。普通ならペルセウスのモノローグが付いてしまうだろうシーンでもセリフが最小限なところがすばらしい。アンドロメダ女王がとにかくかわいい、きれい。面白かった。曇り・雪。


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タイタンの逆襲(WRATH OF THE TITANS)
タイタンの戦い(2010)(CLASH OF THE TITANS 2010)
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ハンティング・パーク(Carnage Park) [DVDやら映画やら]

1978年、カリフォルニア州アメリカ。銃を構えた男のモノローグ。タイトルロールの字体と音楽が西部劇風。開始早々逃げる車。この時の音楽がかっこいい。主人公のヴィヴィアン・フォンティーヌが薄着で大変そう。しかも裸足? かと思ったらちゃんと靴をはいていた。彼女はよほど素直に育ったのか、苦しんでいる人を見捨てられない様子。原題は "Carnage Park"。「虐殺公園」ということなんだろうが、カタカナで「カーネイジ・パーク」だと意味がつかめない人もいるだろうということで「ハンティング」にしたんだろうなあ。レニーがつぶやく「装填しろ」とか「大尉」「勲章」なんて言葉を聴くと、朝鮮とかベトナム戦争を経験してきたのだろうかと想像する。戦いの中で心がおかしくなっていったのかもしれない。最初のモノローグによれば「精神病院」とか「治さなくて良い」とか言っているので、あまり気にかけられなかった頃の兵士だったのだろう。エンドロールのテイストがグラインドハウスで60年代後半~70年代っぽい。だいたいスコーピオン・ジョーなんて名前が今風ではない。ジョーがこの映画の主悪役だったらインパクトが弱いなあと思ったがそうではなかった。ジョーにはかわいそうだが、彼がやられるところが唯一スカッとする場面。彼がドヤ顔でヴィヴィアンに話す姿にムカムカしてしまうので。最後はヴィヴィアンにとっては死よりも怖い展開になったかも。ヴィヴィアンと銀行のやりとりや、彼女がスコーピオン・ジョーを誘拐されるシーンが折り込まれますが、どちらかというとレニーの普段の様子とかをもうちょっと見たかった。これはおかしな男が手あたり次第虐殺する話しだが、ヴィヴィアンが戦う話しでもある。彼女はレニーと戦うが、その前にもスコーピオン・ジョーや堅気の銀行員とも戦っている。おそらく仕事である農場でも戦っているのだろう。彼女はやはりただのお嬢様ではない。ヴィヴィアンえらいと思った。それもそのはずで、あのヒーロー映画「スパークス」に出ていた人だった。最初と最後のテロップを信じれば、これが実際にあった話しらしい。"terrible episode" とか言いそうなものを "bizarre episode" と説明していることが興味深い。曇りと晴れ。寒い。


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モーガン プロトタイプ L-9(Morgan) [DVDやら映画やら]

博士がたくさん登場する。職場結婚でいかついダレンも博士だった。どっちかというとテッドの方が博士らしい。危機管理のためにやってきたリー・ウェザーズの雰囲気が人工生命体?と思えてしまう。「モーガンは一瞬わけが分からなくなったの」で問題無いとは博士の弁ではないなあ。隔離されたモーガンがゲームしている場所が畳の上。なぜモーガンが危機管理でやってきたリーやシャピロ博士の名前を知っていたのか。これが小柄なジーグラー博士の言っていた「予知」という能力かも。廃棄の段取りだけ立てて、後はお願いと出ていくウー博士がひどい。少なくとも彼女が立ち会っていれば無事にすすんでいた可能性大。小さい頃は「かわいい、かわいい」と外で遊ばせ、あやしくなれば閉じ込める。これでは学習した感情もひんまがる。博士たちは育て方をまちがえて、感情に負けた。みんなで閉じ込めておいてエイミー博士は「ありのままでいて」なんて言うから余計に混乱する。エイミー博士は人間嫌いのためか余計モーガンに期待するのだろう。しかし科学者たちの表情、行動、仕草をみればモーガンへの執着とか愛着具合がちょっとは分かる。ただの研究対象なだけではない。その点、リーダーのウー博士は割り切ろうとしていた。ラスト近く、ウー博士の記録作業によりモーガンの本来の目的も分かる。アレだったものを平和利用なんてちょっと平和すぎ。パっと見リベラルと保守の戦いにも見える。今回バカなのはどっちか。人工生命を物扱いしないとこうしたプロジェクトが成功することはないのだろう。似たような話しだと「エクス・マキナ」があるけれど、緊迫感では「エクス・マキナ」が上。人間ぽさではこっちだが、人数が多いので当たりまえか。展開もなんとなく読めてしまう。肝心なモーガンの理由はなんとなく分かったかなという感じ。モーガン云々というタイトルだが、リー役のケイト・マーラさんがすごく気になる映画。彼女のためにあるストーリー。森で見つけられなければ空に一発というのがかっこいい。二人のバトルもかっこいい。最後のアレは致命傷ではなかったのか、それとも何か特殊な細胞なのか。手のひらを見る様子は、リーが暴走する続編を作らせてということかもなあ。いちばんかわいそうなのはちょっとイケメンな栄養士。しかし人工生命というと両目がちょっと離れ気味なのはどうしてだろう。雪。


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インバージョン 転移(THE HIVE) [DVDやら映画やら]

早々に "HIVE" のタイトル。なんだかケガか病気のような男。"REMENBER" の書置き。フラッシュバックに映る脳手術の様子が VR ゲームみたい。話しが前後したり関係の無さそうな映像が入ったりして見ている方も忙しい。ジェスやクラークの様子は、何かが乗り移ってしまったようにも見える。この辺りが邦題の「転移」に関わるところか。感覚を共有できる・他人にアクセスできる、それが完璧なソーシャルネットワークと力説する人。もしかしてこれがヒントかと思ったりする。おそらくアダムたちが経験したことはみな事実なんだろう。そして垣間見える博士や実験の様子は共有している事実。ふとしたときに我に返るが、そのときには何も覚えていない。しかしケイティを愛することだけは忘れたくない。彼らがおかしくなってしまった原因は熱弁していた博士や、彼より前に行っていたロシア人によるものかもしれない。墜落事故によるものなのかと思ったが、これも博士たちの結果によるものかもしれないと想像する。最初のジェスの様子を見ると、完全に病気な状態になった後から「我々~」とか言い出したので、感染することで意思を乗っ取られる、というよりは共有されてしまうのか。アダムが無線で呼び出した相手も「我々~」と言っていたのでジェスと同じような状態だったのかもしれない。ここで使う無線もなんだか古そうなので時間的に混乱しそう。アダムのフラッシュバックで登場する博士は彼の後頭部。それは博士の意思を共有しているからだろう。研究者ユーリは「ポケットを出ると意思を疎通し、『我々~』と言い出す」と話す。原題の "HIVE" は、ポケットが集まった巣のようなものかもしれない。そうするとポケットに入っている間は普通に暮らしている? だとすると必要な時にポケット抜け出し、「我々は~」となり、それが能力を高めるということなのかと思ったりする。ユーリの実験風景がなんだか古めかしくて、アダムの時代とは合わなそうだが、そうするとアダムのフラッシュバックが意思の共有を示すのであれば時を超えて共有されているのか。ただ知っていることを思い出しているだけかもしれない。この辺りがよく分からん。ようやく後半、1時間5分くらいで政府関係者らしいスーツの男が色々と話してくれる。それでようやくちょっと分かる。黒いタールの正体も。アダムのフラッシュバックは時を超えた共有ではなくて、共有していたときの記憶。その記憶も他人のもので、それならアダムは時を越えなくても共有できる。そして1時間8分くらいからその目的も。1時間23分くらいで墜落事故の中になぜカバンがあったかが分かる。ほんとうならアダムはすべてを知っている。しかし「記憶が欠如する」という症状がミソ。逆にこれがなければ話しにならない。ラストのアダムを見ると、また最初のアダムに戻る様子。ユーリの実験室にあるデスクトップのワークステーションのデザインが、古そうであり、ミニマルでもあってかっこよかった。最後に LEGENDARY TELEVISION 云々という表示をみると、テレビ用の作品かもしれない。なかなか頭を使わせてくれた。ケイティがだんだんかわいく見えてくる。若者みなさん熱演。疲れた映画だった。雪・雨。


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復讐したい [DVDやら映画やら]

オープニングでどんどん事前説明していくスピードスタイル。その後も復讐法のルールを把握する人によってこれでもかと説明される。その一人が法務省役人を演じる岡田義徳さんで、若い役者さんの中で貫禄十分。パイプを通って島に放り出されるシーンがけっこう SF チック。無人であろう団地や店、建物が見受けられるので、この島が元から無人島ではなくて、過疎になった島を国が買ったのだろう。主人公の中学校教師は島で自分の妻を殺した囚人に復讐を試みるが、色々あっていいとこまでいっても、映画はまだ中盤。だんだんと分かってくる真実。単純な復讐話では終わらない。主人公の奥さん役の高橋メアリージュンさんはニコニコからキレる人まで演技の幅が広くてこわい。彼女は早々に退場してしまって、あれ?と思ったが、さすがネームバリューの高い女優さん。全編で活躍してくれる。最後のママの復讐はたぶん犯罪。この人は刑務所に入れられて今度は父による復讐が始まる。復讐はどこかで止めないと繰り返されますよという映画。エッチなシーンは無いが、何かを切り取ったものとか、人を撃ったり刺したりするシーンが血しぶきドバーでけっこうこわい。PG12 だけあるシーンがけっこう登場する。犬がアレをペロペロするシーンは犬好きにはちょっと辛そう。ただのイケメン役者の映画ではありませんよというところか。学校前で主人公を送り出す生徒たちの表裏が怖い。この他、星野や角田が彼と別れた後で見せる様子とか、陰口な感じの描写は映画製作者のこだわりだろう。復讐法という架空の法律のルールを設定するのは楽しいだろうなあ。銃やマシンガンなどの武器操作の習得方法はどうするのか。劇中の「被害者の会」とか、、団体で参加できるのも面白い。参加する人々は役人によって常に監視されている。これは復讐が正しく行われたか見届けるためだろう。ビデオにも撮られているのだろうし、よくありそうなのはテレビなどのメディアで一般に公開してエンターテイメントとしてしまうこと。しかしそんなことをすると他の映画になってしまいそう。しかし日本を救って復讐されるなんてもうたまらん。いちばん良かったのは最後までいっしょにいた「被害者の会」メンバーの一人だろう。主人公の母親が使うスマートフォンの画面が意匠の関係か、とってつけたようなデザインでホンワカする。晴れ。雪。


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インビテーション(The Invitation) [DVDやら映画やら]

お菓子があるから遊びに来たら?と誘われたら何とか教の集会だった・・・な感じだろうか。司教みたいな人のビデオも出てくるし。人々が互いに疑心暗鬼する話しかと思えば、多勢に無勢でトラブルメーカーとみなされる人はウィルだけ。それでも救いは他の人も何らかの疑問を持っていそうなところ。ウィルたちを招待したデビッドとイーデン。イーデンはウィルの恋人だった人。お互い不幸な過去を共有している。考えてみれば彼女とのしがらみがウィルの先行きを決めたともいえる。この過去がなければウィルはもっとサバサバしていてイエー!とか言いながら乾杯していたかもしれない。デビットの家の周りに住む人は、ほとんど彼の仲間なのかもしれない。目印は赤いやつ。携帯電話の電波が届かない家。鍵をかけたがるデビッド。招待客を孤立させたい気が満々。映画が始まって早々の車の事故は何のために必要だったのかというと、ウィルと彼の新しい彼女、キーラとの間に少し隙間を空けるため? 途中で帰った女性はどうなったのか? ウィルが窓から彼女が車で出ていく様子をじっと見つめていたのは、やられますよと見せるひっかけか。トリックや謎解きというより、なすがままにされて最後はあ然とさせる映画。パトカーの音らしいのが聴こえているところを見ると、おかしな人たちばかりではなくて、ちゃんと警察に通報している人もいる様子。みんながおかしいわけではなさそう。ファイトするキーラの様子が、冒頭の鹿の件とだぶる。妙にフィットしているイーデンのドレスが気になる。タイトルの雰囲気が映画「ハングリー・ハーツ」と似ていた。赤い目印の下では同じような光景が広がっているのだろう。ラストのウィルとキーラの表情に納得させられる。赤い目印と言えばワインも赤かった。雪。冷える。


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ハングリー・ハーツ(Hungry Hearts) [DVDやら映画やら]

01 DISTRIBUTION のロゴの古っぽさが面白い。監督やスタッフの名前がヨーロッパっぽいと思ったら制作国がイタリアだった。開始早々トイレの臭いがたいへんそう。元をたどれば「外に出して」をがまんできなかった男が悪い。妊娠検査薬の結果を見たときのミナの表情が怖い。パーティの後の顔、シカを見た顔、子供とお風呂に入りながらの放心状態のような顔。その他色々なシーンで見せるミアの表情がこわい。不安定さであふれている。屋上でアンテナを見上げる表情は電波を感じていそう。でも手をつないで横断歩道を渡っている姿はかわいい。水色のカーディガンも素敵。砂浜から子供と二人で夕陽をみる表情が良かった。「あの子肉を吐いた」が怖い。義理の母親に話した母や父のこともちょっと疑ってしまう。流れる音楽が「フラッシュ・ダンス」。そういう時代設定なんだろうか。このシーンが唯一楽しいところ。じわじわと悪い方向に向かう様子は、「レクイエム・フォー・ドリームス」な感じもする。ときどきドキュメンタリーにも見えたりする。慣れない国でよりどころが欲しかったのか。ほんとうに良くない気配を敏感に感じたのか。心霊占いに洗脳されてしまったのか、ほんとうのところは分からない。夫婦の間で暴力があれば訴えられるし、法律に照らし合わせてしまうとどうにもならない結末しか見えない。「会社に戻るよ」は良くない言葉。シカを撃ったハンターが闇に消える夢の謎。心霊占いはサイキック・リーディングというのか。アダム・ドライバーさん、彼の母役の人、そしてなんといってもミーナ役、アルバ・ロルバケルさんの「顔」と見る映画。男優とか女優賞をもらったというのも分かる気がする。ああ怖かった。雪。


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ダゲレオタイプの女(Le secret de la chambre noire/La femme de la plaque argentique) [DVDやら映画やら]

普通のカメラなら引き伸ばして等身大なんだろうが、ダゲレオタイプだとただでかい。撮影中はじっとしていなくてはならず、大変だなあと思ったが、動かない死後の撮影とかには良いかもしれない。等身大だからこそ写真と現実、生者と死者の混同が起きてしまうのか。「ホルマリン臭い」と言ったあと、母親のことを話しているときのマリーの目が怖い。どこかを見ているようでそうでないような。マリーが階段から落ちた理由が知りたい。ジャンがときどき使っていたというクスリの影響だろうか。後半、ジャンとマリーがじゃれあうシーンが多々ある。その中で「~が聴こえない」とジャンが言う。このあたりでジャンがおかしくなっちゃったかなと思ってしまう。二人だけで式を挙げた後が決定的。その前に電車の中で突然現れるし。ステファンには青いドレスの女性が現れたようにジャンには・・・これはステファンのダゲレオタイプの全身カメラによるものなのか。ステファンが何度もマリーを写すのは、焼き増しができないこともあるが、彼にとってそれだけではないだろう。写すことでそのときの永遠を保存する。それにダゲレオタイプの露出時間の長いカメラが全盛のころは、写るまで待つ時間を神聖なものと考える人が多かったのかもしれない。ステファンは若いモデルに20分をカメラに捧げろと言うし。ジャンがステファンの家に入ったとき見た青いドレスの女性はマリーだったのかどうなのか。家の評価をしにきた人は若い娘を見たと言う。どういった人に見えるのだろう。もしかしたらマリーが青いドレスの人になりかわったのかもしれにない。植物ハウスでの青いドレスの女性の浮かぶような動きがすばらしい。水銀や何やマスクを着用しなければいけないほど薬品を使う。火も使うしとても危険。写真サイズが大きければ薬品も増えるだろうし、露出時間も長くなる。等身大という大きさであればなおさら。モデルにはポーズを決めるための器具も使う。薬も与える。写される身にとってはとても苦痛な様子。ダゲレオタイプの苦痛。使われる薬品とそれに汚染される母親が好きだった植物、現れる青いドレスの女。どれも結びつきがはっきりしないが、マリーの「漠然とした不安」という言葉。この話しのすべてはそこなのだろうなあ。ジャンが電車に乗っているシーン。電車が動いているように見えないのが面白い。マリーの階段やら廊下を走る姿がかわいい。いちばんの見どころはマリーの表情。特に器具に固定されているときや考え事をしているときの不安定な顔と目がすごい。面白かった。


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