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ボーダー 二つの世界(Grans) [DVDやら映画やら]

自分の容姿や出自に二つの世界で板挟みになるティーナの話し。自分は変だと思っていたら種族がちがってたは。受ける衝撃は大変なものでしょうが、その反面、すべての悩みが解消して楽になるところもあったりして。しかし分かってしまってじゃあ自分はどうしたら良いのか。その当たりがこの映画の主な話しかと思います。でもそれよりも彼女たち種族のディテールが気になる。こういう話しは設定が重要だと思いますが、その中でも定期的に来るというアレの設定がすごい。生理とか排卵というものだと思うのですが、よく考えたなあと思いました。月に来るものがこれだったらナプキンどころの話しではない。あと見た目と性別とか。ラスト近くの家の様子からティーナの自暴自棄状態が想像できます。戻ってきた父親がいる様子もなく、どのくらいの日数が経ってしまったのか。それを救ったのは子供。たぶんあの人との子ではないかと思います。これも性別というか生殖機能の設定がすばらしいところ。もし一般的な人間と同じであれば、こんなラストにはならない。見た目の違いはあれど、ティーナの仕事ぶりが評価されているのは映画の中で唯一ホッとするところ。彼女は単純に物の臭いをかいでいるわけではないのだなあ。犬とかは飼い主の元気が無い様子を察するというが、それにも臭いがあるから分かるのでしょうか? 元々尻尾のある彼女たちは人間よりも動物に近いのかもなあ。車を運転していて鹿が現れるのを予測したかのように停まるところも特殊能力っぽい。どのような暮らしをしていたかは分からないが、服すら着ていなかったかも。リアル版ムーミンの話し。絵葉書のフィンランドではムーミンの世界があるかもしれない。中には映画『トロール・ハンター』に登場したでっかいのもいたりして。今回は成長してからの話しで、露骨にいじめや迫害されるシーンはありませんでしたが、もしティーナの両親世代の話しにするとそのあたりが激しそうで怖い。しかし見終わって考えると、周囲の人はティーナを免疫障害とかそうした病気ととらえて接しているのかもしれませんが、彼女の両親たちのような人々のことや種族があったことを誰も知らなそうなのが怖い。そういえばティーナの父親はどうなったのか。せっかく家に戻ってきたのに、非常に気まずい日々を過ごしたに違いない。同居人だろうローランドはいつか追い出されるだろうと思ってましたが死なんだけマシだった。あーなんかすごいものを見てしまったという感じ。面白かった。

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