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去年の冬、きみと別れ [DVDやら映画やら]

山本美月さん目当てで借りる。でも思ったより出てこないと思ってたらけっこう大事な役だった。「観る者みんなだまされる」なんてことをあらかじめ言われているので、みなさんの一挙手一投足、素性などなど、最初から疑わざるおえない。主人公である以上、被害者と何かしら関係があるのだろうなあということは思いながら見てしまうし。そいう宣伝文句があるから最後に色々ネタ話しされてもフーンという感じ。面白いところは人物の正体とかだけではなくて、時間軸的なミスリードもあるところだろうか。その時に取材していただろうことが、それよりも前のことだったり。汗をかく夏や冬の海など、季節の移り変わりも印象的。主人公の雪降る浜辺での怪物となった表情が秀逸。目が怖い。悲劇を繰り返して終わってしまった・・・と思ったらまだ時間は半分残っている。ここからがどこをどうだまされたのかの種明かし。いちばんだまされたのは主人公とあの人の関係だろうか。特に部屋にいるときは普通の恋人同士に思えた。振り返ってみれば普通はありそうな愛の表現的シーンがなかったなあと思う。北村一輝さんの背中の汗染みがリアル。刑事を演じる林泰文さんの汗かき具合も尋常ではない。いちばん悪いのは姉弟というよりはあの人か。「あの人は異常だ」という蝶の先生の、標本箱の中に同じ蝶がいっぱい並べられたコレクションもけっこう異常に見える。字幕付きがうれしい。登場人物の名前がよく分かる。登場する女性が視覚が不自由という設定のためか、音声ガイドもついている。エッチのときはどんな解説するのかと思ったら見た通りだった。時間軸が変わるのでそのあたりの解説が難しそう。いちばんかわいそうなのは、これからも自責の念にかられるであろう林泰文刑事だろうなあ。面白かった。

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サンセット・ストリップ ~ロックンロールの生誕地~(SUNSET STRIP) [DVDやら映画やら]

ハートの『バラクーダ』のイントロリフがかっこいい。オリジナルよりかっこいいなあと思ったら、スラッシュが弾いていた。サンセット・ストリップ・ミュージック・フェスティバル2010。ボーカルは胸とホットパンツがグイグイくるファーギーという女性。身体に比例して声がでかい。映画はこのフェスティバルの映像を交えながら進んでいくのかと思ったらそうでもない。タトゥーアーティストのマーク・マホーニーさんといいミッキー・ロークさんといい、目がちょっと変。目張りというかキラキラしている。キム・フォーリーさんは見た目が変。映画の中でも何度か念を押されるが。ストリップとはエッチなストリップではなくて『細い道』という意味。きっとアメリカ人でも勘違いしている人が多いのかも。1920年から30年代は警官を簡単に買収できた時代らしい。ナイトクラブの隆盛にともなって賭博や娼館が開かれギャングやマフィアが堂々と活躍する。だらしない警察に一石を投じたのがオーティスという警官。彼はビシバシ取り締まりを開始する。30年代、40年代のバーレスクでは、映画では何人かのバーレスク・スターの映像が登場する。踊り子は警察に捕まることでスターになるし店も有名になる。メガネをかけたピーター・フォンダさんがかっこいい。1966年の暴動の様子を熱く語る。彼自身カメラをうばわれて警察に連行された。そしてなぜかスーツ姿のスティーブン・スティルス。ビジネスマンっぽい。この頃からハリウッドにロックが溢れてきたらしい。ウィスキー・ア・ゴー・ゴーで演奏するドアーズ。ザ・フーのライブでは客が多すぎて壁に押し付けられ、ジミ・ヘンドリックスのライブでは客はテーブルの上に立って見たという話し。当時をレポートするパメラさんのスタイルに絶句。ピストルズのスティーブ・ジョーンズさんやモトリーのトミー・リーさんの「あちこちで○○された」話しにアホと思うやらうらやましいやら。エイズが流行する前は好き放題やっていたらしい。オジー・オズボーンさんもその話しに乗っかる。レッド・ツェッペリンはやりすぎだったという証言も登場する。それが70年代。ロックの話題の次はスタンダップコメディ。ロビン・ウィリアムスさんやリチャード・プライヤーさん登場。クスリの話題になるとジョン・ベルーシざんが登場。彼のジャック・ダニエルをラッパ飲みする映像におどろく。80年代。X のライブ。このバンドはラモーンズのトリビュートライブで初めて見たが、ボーカルの人はけっこうなおばちゃんになっていた。写真だけだがジョーン・ジェットさんやシュリー・カーリーさんのショットも登場する。次はラットが登場。メタルが台頭してくる。スティール・パンサーのインタビューシーンでは、ギターの人が宙を舞っていた。そんなメタルもニルヴァーナたちグランジにつぶされてしまう。ジョニー・デップさんが作ったヴァイパー・ルームは思い思いの音楽を聴くための店。時にスピーク・イージーだったりキャバレーだったり。立地場所も歴史的。その店の前でリバー・フェニックスさんが亡くなった。その事件でヴァイパー・ルームに邪悪なイメージがつきまとう。それを消したのがジョニー・キャッシュさんのライブ。オージー、シャロンの他にケリー・オズボーンさんが登場するが、この人はオジーの娘さんだろうか。アゴの辺りが似ている気がする。「何でもサンセット・ストリップで初体験したわ」と語る。もちろんエッチも。スラッシュにとっての変化はタワー・レコードが無くなったこと。そしてサンセットの現在の音楽。フェスティバル2010に戻るとスマッシング・パンプキンズのライブ。そしてジェーン・アディクションのライブではビキニトップの女性が宙吊りになっている。エルビスとかもっと王道なロッカーが出てこないのが不思議。アニメのエンドロールが面白い。一目見て「この人はあの人」というのがよく分かる。本編の復習みたいで秀逸な内容、というか本編よりも面白い。

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怪談 [DVDやら映画やら]

出だしの TOHO SCOPE が藍色がかったようなモノクロ。そして墨が踊るなかスクリーンをはみ出る『怪談』のタイトル。そこからモノクロのクレジットに混じって黒や赤や青や紫っぽい墨が踊る。女優さんがきれいな人ばかり。どれもこれも最後は分かっていても見入ってしまう。ロケの撮影はほとんどなさそう。みんなセットっぽいところが、映画でありながら360度な舞台感を感じます。
黒髪:女性は多々登場するが、新珠三千代さんの一人勝ち&その美しさとはかなさ全開の話し。
雪女:岸恵子さんは美人であるが、その笑顔が怖い。夕焼けの空に浮かぶ目玉のような雲が常に仲代達矢さんを監視しているようで怖い。目玉の雲の他、いびつな太陽とか特徴的な舞台美術が面白い。胸があらわになっているシーンがあるが、顔は隠されているし、まさか岸恵子さんではあるまい。ゆきの血を引いた子供三人で後日譚ができそう。すごい能力を持っていたりして。ここで休憩のテロップ。たしかに3時間はちょっと長い。
耳無芳一の話…:わりと登場人物の少なかった前二作と変わって大人数な話し。開始早々の大掛かりな軍船のシーンは俳優さんを含めてミニチュアに見えてしまうところが面白い。けっこう広そうなセット。源氏と平家の最期の合戦。戦いの怒号は一切流れず、琵琶と唄だけが流れる。耳無芳一の話しにすぐに入らず、大掛かりな合戦シーンで死にざまを描くところがぜいたく。船がら身投げする先の海は真っ赤。血の海状態。中村賀津雄さん、丹波哲郎、志村喬、田中邦衛さんとスターぞろい。中村さん演じる芳一のゆっくりと箸を運びながら食事をする姿が印象的。村松英子さんの目の離れ具合が良い雰囲気。頭のでかい少年だった芳一が最期はりりしくなっているのが良いところ。
茶碗の中:結末が無い話し。それはなぜなのか。茶碗の水に映る見知らぬ男。水を入れ替えても映る。水を投げ捨てるが、男は意を決してそれを飲む。それ以来茶碗が気になる男。茶碗を叩き切るとその男が現れる。小林昭二さん、天本英世さんがなつかしい。ラストシーンがけっこうじわじわくる。寝ているときに思い出しそう。

長いが面白かった。

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