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暴力戦士 [DVDやら映画やら]

岡田奈々さん目当てで見る。抗争する東京のファイターズと神戸のドーベルマン・キッド。ファイターズのリーダー、田中健さんとドーベルマン・キッドのリーダーの妹、岡田奈々さんが関西から関東に逃げる話し。別に岡田奈々さんが逃げる必要はないのだが、二人とも手錠でつながれているからついていくしかない。その手錠がマンガ『男組』みたいな長目な手錠。そのおかげでちょっとは自由に動けますが、手錠を付けられっぱなしじゃ手首も痛くなったのでは。青春アクションでエッチは無いが、あえて言えば冷凍車内で苦しむシーンがハアハア満載でほとんどエッチな雰囲気。石井監督がエッチシーンの代わりに設定した状況かも。出だしから ARB 登場。彼らのライブをファイターズやドーベルマン・キッドの連中が見ている設定ですが、どうみても ARB のステージと客席側は別撮り。ひたすら岡田奈々さんが可愛い。むさくるしい男たちの中の紅一点だから小顔とか可憐さがいっそう目立つ。男たちの中でも良い男は素肌に革ジャン姿の田中建さんのみ。手錠でつながれているので、必然的に岡田さんと田中さんはいつもいっしょ。岡田さんにとって田中さんは敵グループなわけで、ギクシャクする二人ですが、それがどうなっていくかというのが一番の見どころかもしれない。簡単に関東まで逃げれるわけでもなく、邪魔がたくさん入る。第二の見どころはそのアクション。ローラースケートの集団にCB無線で連絡を取り合う集団、パチンコを武器にして迫ってくる男たちに口裂けメイクの女たち。そして最後はバットを手にした野球のユニフォーム姿で殺す気満々のいかれた人たち。浅間山荘で登場したような鉄球の重機を使って隠れているビルまで壊しちゃう。それじゃ岡田さんまで死んじゃうじゃんと思ったが、どうやらドーベルマンキッドのリーダーは汚された妹はどうでもいいと考えている様子。変態的なシスコンです。それに比べて田中さんは硬派。主人公だけあって映画の中ではいちばんまともな人。ファイターズのメンバーもアホばかりかと思ったが、なんだかんだと修羅場を切り抜けるのだから、すごい奴ら。ラストはドーベルマンキッドの仲間がうじゃうじゃ勢ぞろいで、彼らのネットワークの大きさが良く分かる。岡田さんの背中を見送るリーダーの眼差しがちょっとさみしい。ファイターズやドーベルマン・キッドの人たちが昼間何をしているのか分かりませんが、みなさんいい大人に見えるのできっと働いているのでしょう。見たところ夜のシーンが二度あったので、土曜日に ARB を見て、土曜の夜、日曜の夜、そしてラストは月曜の朝というところでしょうか。これから彼らは仕事に行くのかもしれません。もうちょっと若い人を集めればそんな勘ぐりはしなくていいんですけど。俳優と言えば年を取った方、いわゆる大御所さんが出ていない。石井監督なら誰でも呼べそうですけど。やっぱりヤングな映画を目指していたのだなあ。田中さんのおなかがちょっと気になる映画。Tシャツくらい着てくれても良かったと思います。

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無頼平野 -昭和侠客外伝- [DVDやら映画やら]

岡田奈々さんが出ているので見る。小顔でかわいい。ちょっと二重アゴっぽいところすら魅力になってしまうところがすごい。彼女が演じるナミを中心にして話しが進みます。彼女に関係する人たちが、彼女の人気をねたむ女優、凶悪ストーカーなエロ幹部、純粋なファンに片思いの用心棒に実の親父と、バラエティに富んでいて面白い。最初のシーンでは映画『ベルベット・ゴールドマイン』を思い出したりする。時と場所の設定は無し。雰囲気的には1950年後半から60年の間くらいでしょうか。血液売買と言えば映画『太陽の墓場』ですが、この映画だとそれがちゃんと会社になっている様子。いわゆる民間商業血液銀行でしょうか。血がお金になるのなら、わざわざ病院に献血には行かないでしょうねえ。劇中でも売血する人が大勢います。しかし血液銀行での作業風景が非常に怖い。おまけに胎児ではけっこうショック。でも雰囲気が違うだけで今でも同じようなことをしていたりして。今では裏の顔がいくつもありそうな佐野史郎さんが、ぼくとつで良い人な役。南原宏治さんに砂塚秀夫さんや由利徹さんなどのベテランを配しながらも、マジシャン役で大槻ケンヂさんを登場させたりと、緩急の配役がすばらしい。その中でも主人公サブの思い出の人でもある任侠男リュウが吉田輝雄さんというのが、まさに石井監督。最初は渡辺文雄さんかと思いました。そのリュウやサブの過去を回りくどいセリフ無しに映像で見せるところが素晴らしい。サブは好き嫌い以上にリュウの存在があるからこそナミを守っているのかも。グロや暴力ときたら次はエッチ。佐野さんのシーンも含めれば、イケイケの女性から夫を捜索中の子連れの人妻まで3シーン有り。豪華ですが激しいところもあるので子供と見るにはちょっとつらい。しかし、いくら挑発されたといえ、あそこでサブがエッチしてしまっては黒竜会にとやかく言えないのでは? その黒竜会のボスがカジヤマ。彼はなんだかんだとナミを愛人にして抱こうとする。無理矢理襲ってしまえば済む話しなんでしょうが、彼女の納得のもと自分の女にしたいんでしょうねえ。そのカジヤマのどこをどう見ても悪役にしか見させない演出がすごい。顔も凶悪で憎たらしさ満点。虎の威を借る狐のごとき彼の取り巻きにも腹が立つ。この両極端な演出も石井監督ならではなんでしょうか。岡田奈々さんのエッチは無いですが、その代わりレビューシーンが長尺。たくさん練習されたのではなかろうか。その中でもカツラをかぶったコントなレビューが見もの。元々のタイトルは『無頼平野』なのに『昭和侠客外伝』を付け加えたのは、石井監督の映画で『昭和侠客伝』というのがあったせい? それとも任侠映画好きを呼び込むため? と色々思ったりする。でも時と場所は無いことになっているのに『昭和』と入れるのはなんだかな。冒頭の黒竜会が血液を欲しがる理由は、当たれば血が飛び出るパチンコ玉を作るため。パチンコといってもチンチンジャラジャラのパチンコではなくてゴムで飛ばすパチンコ。そこでよく思い起こしてみるとこの映画の世界では銃が登場しなかった気がする。刀やドスとゴムパチンコで戦う任客たちのだった。面白かった。

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帰ってきたウルトラマン VOL.9 [DVDやら映画やら]

引き続き11月の傑作群を含む巻。名作というより異色作が多い。
33話 怪獣使いと少年
社会ドラマであるとか色々と話題になる回。この話しで良かったことをひとつ上げるとするなら、いつもであれば宇宙人は最期に素顔を見せますが、この回では人間の顔のままだったこと。宇宙人の中でもかっこいいとは言えないメイツ星人の顔を見たら、暴徒と化した人間たちは恐怖で更にムチ打ったにちがいない。ゼラン星人もかなりひどかったですけど。あとはムルチがかなり強かった。北海道の枝幸なのか江差なのか気になる。炭鉱云々だから江差かなあ。
34話 許されざるいのち
『いのち』が漢字の『命』でないところがやさしい。植物と動物を混ぜて新しい生命を造り出してしまった物語。動物同士ではなくて植物というのが面白い。映画『悪魔の植物人間』はもうちょっと後だし、なかなか先を行っているのでは。もしかして人間も混ぜるなんて話しもあったのかもなあ。
35話 残酷!光怪獣プリズ魔
岸田森さんと次郎君のプリズムについての家庭学習ではじまる物語。プリズ魔がかっこいい。南極で眠っていたという怪獣。水晶体をイメージさせます。光があるときには姿を現さず、暗くなると光を求めて活動するということなんでしょうか。前半のウルトラマン対プリズ魔の戦いがシュール。ウルトラマンが苦しむ姿が残像エフェクト(?)でこれでもかと表現されて、当時の子供はけっこう困ったかも。プリズ魔をおびき寄せる作戦が『東京照明オフ作戦』。プリズ魔をおびき寄せるため、余計な街の照明を消すというもの。野球場が舞台なのもめずらしい。郷秀樹の一か八かの攻撃が成功するのかというハラハラドキドキな回。良かったのか悪かったのか異色の終わり方。けっこうハードな展開だった。
36話 夜を蹴ちらせ
大人向けでしょうか、美人さんが揃う回。丘隊員のクローズアップが多い。やっぱり美人です。巨大な女性が登場する珍しい回。そのままの姿でウルトラマンと戦ってくれるとうれしかったがそうもいかんかったのでしょう。ウルトラマンも触るところに困るでしょうから。宇宙人でも吸血と言えばコウモリなんですかねえ。もしかしてコウモリはタコと一緒で地球外からやってきたんだろうか。超音波も分かるらしいし。
これだけひねた作品群を見ると、タッコングや津波怪獣とか、怪鳥がやってくる前後編の王道ドラマを見たくなります。戦いで壊された街がすぐに復興しているのを見ていると、ウルトラマンの時間軸はウルトラQといっしょで前後が関係していないように思えます。しかしウルトラマンの成長とか武器は過去がないと説明できないし、その矛盾が昭和の怪獣プロレスドラマ。昔はそんなこと考えませんでしたけど。それとも政府が有能か国債ジャブジャブで街の復興が早いのか。MAT の実働隊 6人 で間に合っているようなので、それだけ怪獣が登場する頻度が少ないのかもしれない。MAT の裏方さんはたくさんいるんでしょうけど。面白かった。

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