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女体渦巻島 [DVDやら映画やら]

石井監督+吉田輝雄さんなので見る。血の色にも見えてしまうちょっとエロな新東宝マーク。『女体渦巻島』の題字フォントがなんだか特撮物っぽくてかっこいい。テロップでさらっと流す『東洋のカサブランカ』という対馬の言われっぷりがすごい。さっそく吉田輝雄さん登場。見た目は辰巳よしひろさんの『影男』っぽいような。「おれは人を殺したことはない」と言うが、拳銃使いの役なんだよなあと思ったりする。人を殺したことはないけれどちゅうちょしないで撃つところは、それだけ復讐度がマックスということか。吉田さんは姿を消したた恋人、三原葉子さんが対馬にいるのを知り、本人にその訳を聞きに来たのだが、それだけで終わるわけはなく、色々巻き込んでもう大変という話し。山場の銃撃戦は終盤の手前から始まって、時間もあるし、銃撃だけじゃ終わらないことに期待しかありません。あの人は吉田さんに加勢するだろうなあとは思っていたが、まさかあの人も銃撃に参加するとは。ちゃんと訓練を受けていたんですねえ。銃撃たっぷりで全編に渡って吉田さんの見どころ満載。悪事の主体が日韓貿易所ですが、取引が麻薬しかないので良い取引なわけがない。この取引を仕切っているのがマダムになった三原さん。支配人たちはこのマダムの配下にあるのだが、その腹積もりは自分のことばかり。女性が頭なことも面白くないのでしょうか。吉田さんと三原さんの運命の裏でタイトルにあるの『女体』が『渦巻』く『島』のとおり、多くの女性が登場してひどい目に合わされる。組織はクスリの他にも女性たちも商売品にする考え。借金をかたにして女給として雇い入れ、頃合いを見て他の国に売りとばす。組織の他、キャバレーの支配人は女性を使ってクスリで私腹を肥やそうとする。そして三原さんがなぜマダムになってしまったのかも知る。最初は個人的なことでやってきた吉田さんだったが、だんだんとそれだけでは済まなくなってくる。さすが好い男。ムラムラなシーンは多いですが裸はなかったような。銃は一番、けんかも強いしアブサンのトラップを華麗に回避したり、女には優しいし、誘惑されてもさわやかに断る。すべてがパーフェクトな吉田劇場なのだった。吉田さんと他の連中の違いは、撃たれた仲間を抱き起すところ。義理と人情に熱い好い男です。ロカビリーシーンの三原さんの恍惚さにくらべて吉田さんのぎこちない踊りがナイス。もう関わることはないと言いながら、最後はお前がいなくちゃ生きていけないと口にする吉田さん。そこには生き死にをかけた愛以上のものがあったのでしょうか。最後の赤いスカーフが痛々しい。しかし対馬がこんな島だったとは。ああ対馬怖い。『東宝』よりも面白い『新東宝』映画なのだった。

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