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クローンは故郷をめざす [DVDやら映画やら]

肉体的にクローンはできても魂はどうなるのかという話しだと思いました。登場人物が少ないですが、合法とはいえ、秘密裏に進められているような研究なので、それも不自然ではないです。この映画でのクローンは、受精から育てるようなものではなく、保存されたデータから肉体をそっくり複製してしまうことらしい。肉体的にはクローンされるが、記憶などは当たり外れがあるようで、記憶障害や情緒不安定みたいなクローンも誕生する。赤ん坊から育てられるクローンなのか、いきなり大人なクローンか。赤ん坊から育てるなら魂とかはあんまし重要ではないかも。しかし実用的という意味ではいきなり記憶を持った大人でなければならない。今回は主人公が双子の兄で、幼いころに弟を死なせてしまったという記憶があるところがややこしい。双子を見分ける方法があるが、そこが複製されるか否かというのが複製技術の怪しいところかなと思います。もし確実に複製されれば、複数いる自分に戸惑うことだろう。仮にそれが再生されなかったとしてもそっくりな自分に気が狂いそう。そうならないところが双子であるが故の話し。このあたりがうまいといって良いんだか。考えてみると双子とか三つ子とか、そうした兄弟姉妹がいる人はドッペルゲンガー慣れしているんだろうか。理解が正しければ品川徹さん演じる科学者は『魂』は存在するが、肉体が複製された場合、その魂はどうなるのかということを考えているんでしょうか。『魂』は肉体が無くなっても、死んでしまっても残り、複製はその魂を求めるということか。話しの中で登場する『共鳴』がそれ。故郷に魂は残っていて、そこに帰ろうとするわけか。分かるような分らんような。元のデータがあれば複製できるので、都合が悪ければ死なせてしまえというのが怖い。しかも一気に死なせずにコントロールできることがまた怖い。しかし同じ技術や知識を継承させたいなら、まったく別人のでも良いような気もするが、戸籍が取れないのでダメとかではなくて、まったく別人な自分を見たら余計混乱するためかも。でもこれも10年以上前の話しなので、今なら何でも AI で済んでしまうんだろうなあ。外見さえ気にしなければクローンの需要は AI の進歩に従って減っていきそう。SF の題材もだんだん変わっていくのだなあ。科学技術云々という SF ではない映画。及川光博さん本人がクローンっぽいような気がしました。

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