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みな殺しの霊歌 [DVDやら映画やら]

なぜかホラー映画の棚で見つけました。そこになければ借りなかったと思う。ほんとならアクションの棚か。陰のあるハルちゃんこと倍賞千恵子さんが良い。食堂で、若い店員の髪の毛を包丁で切る真似をするシーンがある。おどけた冗談のシーンですが、後からその包丁が意味するものが深そうだなあと思えてきます。連続した殺人事件の関係や理由が見えてきた刑事たちだが、それがなぜ殺人にいたらせるのかがわからない。逆ならわかるが。そこには佐藤允さん演じる川島の深い何かがあったんですねえ。この時代によくやったなあというストーリー。刑事はもちろん、おそらくやられる本人たちも、ほんとうに「何で?」という思いだろう。この理解されなさが製作者側の意図かもしれない。顔のアップのカットやその配置とかが印象的。古くて白黒だから良い映画とかは思いたくないが、なんだかメリハリがちがうというか、そんな気がします。ハルちゃんと川島が会う河原の雰囲気が良いです。おそらくセットでしょうが、街中との対照が二人の心を表現しているよう。やられる女性たちと川島がまぐわうシーンがあるので、もしかして菅井きんさんも?と考えたが、それはなかった。安心したというか残念というか。最後に残ったのが上品そうな奥さんで良かった。なぜならその旦那さんが出てきて話しに変化を与えてくれるので。おそらくこの奥さんは見ていただけなんだろな。でもかわいそうだが川島の前では同じこと。川島は今回の事件の前に何か過去があるようですが、その点については詳しく語られていない。ただ相手が女性であれば、やっぱりあっちの話しでもめたのかもしれない。大事なところで挿入される、ハミングかスキャットかわからないが、フランス映画のような歌がいい。カラー作品だと血の色とかけっこうきつかったかも。白黒作品でよかった。主人公はおそらく川島でしょうが、ハルちゃん、つまり倍賞千恵子さんが光る一作でありました。借りてよかった。面白かった。天気良い。


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