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生きてみたいもう一度 新宿バス放火事件 [DVDやら映画やら]

実際に起こった事件で、被害者の手記をもとにした映画だが、内容が壮絶なのでフィクションと考えて鑑賞した方が安心します。ノンフィクションとして見るなら、主人公桃井かおりさんの個性が強すぎ。桃井さん流の時々聞き取れない喋り方や、腹が立ってしまう人間らしさにカッコ付け方とか。もちろん良い意味での話しです。彼女がNHKマン、原田大二郎に語っていることが分かるような分からないような。たぶん被害側にしか分からない心理なんでしょう。それに対して原田さんは「はい・いいえのどちら?」的な回答を迫る。ちょっと察したら?と茶々をいれたい。彼女を変えた人を一人挙げなさいとするなら、それは石橋蓮司さんでしょう。母親は親身になってくれるが、彼女を変えることはできなかった。生きる意味がわからなくなっていた彼女は、まさに生きるのを止める寸前にいたった石橋さんを見てやっと変わったのだと思います。冒頭でバスが放火され炎上するシーンがある。さすがに撮影場所は実際の事故現場ではないでしょうが、見たところ本物のバスを燃やしているようで、迫力があります。火が点いたり包まれたりして逃げ、転げまわる人。被害者であればトラウマ必至の映像。当時の様子を実際の新聞や事故写真のカットを入れて説明します。見ていて悲しくなるのは、時系列で入る重傷患者が亡くなったというテロップや記事。怪我は癒えても合併症というのが怖いんでしょうか。この映画でよく話したなあと思うのは、彼女自身が逃げるのをためらったということ。そのためらいで怪我にどれだけの差が出たかはわかりませんが、今であれば、事のいきさつを知らない名無しさんの標的になっていたかもしれない。そんな彼女だから、犯人に対する思いがわけのわからないものになっているんだろうと考えます。岸部一徳さん演じる彼女のお兄さんが撮った新聞写真の話しも辛いなあと思いました。曇りだなあ。ちょっと雨だなあ。


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