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危険なプロット(Dans la maison) [DVDやら映画やら]

タイトルロールの手書きっぽい文字やノートみたいな背景が良いです。クロードの言うとおり、確かにラファは気になる顔をしてる。そしてラファやクロードよりも、ラファの父親が気になる。物語をいちばんややこしくしているのは、高校教師ジェルマン。いちばんまともなのは妻ジャンヌ。彼女は夫にもクロードが書いてくる文についても的確な指摘をします。てっきり、ラファ父とその家族の、何かドロドロした裏側が暴かれてギャーになったところにジェルマンさんが立ち会ってしまって、罪をかぶらされて、ああどうしようクロードって感じかと思ったんですが、そんなありきたりなことではありませんでした。面白いなあと思ったのは、ラファ父の「テレビのリモコンを支配する一家の主」「韓国人はずるい、中国人もそう言っている」とか、クロードが見たままに書いた原稿をジェルマンが「パロディか?」とたずねるところ。そこに書かれている人間たちを、ジェルマンがバカだと思っている証拠。妻ジャンヌが言う「~文学は何も教えない」は正しい。「ライ麦畑で~」を読んだ男はジョン・レノンを殺してしまったから。いったい何を教わったというんでしょうか。この映画は実際にありそうな話しで、遊びにきた子供の友だちが、家の中を眺めまわり、自分の家に帰って親に言うようなもの。「あの家ではトイレットペーパーがシングルだった」とか、「ウォッシュレットじゃなかった」とか、「麦茶」しかでなかったとか、「お父さんが働いてなかった」とか。よく遊びに来る何々ちゃんも似たようなことをしているのかもしれない。ああぞっとする。ジェルマンの少しだけ良いところは、クロードに対して、「想像では書けないのか」と助言したところ。それで済ましていればよかったのに。ああ・・・。さらに「~才能ある」と言ってしまった。お世辞でないからなお悪い。それにしても、ラファ母のエステルといい、ジャンヌといい、女性だけはまともで、それだけが救いかも。ラファ父がジェルマンに敬意について話すのは正しい。ジェルマン、つまり文学者は対象にまったく敬意を払わない。ただの興味としてみています。彼らはフィクションなのです。クロードが創造する話しの続きにも色々とケチをつける。彼は文学者と教育を混同していて、元々教師になるべき人間ではなかったと思う。ジェルマンの学究心旺盛さは教師に必要なものでしょうけど。「中国人」というのもキーワードのひとつかも。この映画では、仕事と監視の象徴として扱われているのかも。クロードが夜中のラファ夫妻の寝室に立ち入ったとき、彼の妄想の中でラファ父を中国人が見つめている。クロードはいったい何がしたかったかといえば、国語の点数がほしかった・添削してくれる相手がほしかった・他人を覗き見たり、関係したりするのが好き・家庭を壊してみたかった・年上の女性が好きだった、とか色々考えられます。しかしラストを見ると、それはあまり重要じゃないように思えてしまった。たまたま、超偶然にジェルマンの洞察力とクロードの観察力が出合ってしまって、作家として成功できなかったジェルマンに火が点いてしまったということか。晴れ。


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