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CASSHERN(キャシャーン) [DVDやら映画やら]

とにかく長くてトイレに行きたくなったのを思い出す。イメージとその効果音による主張の洪水。台詞も青年の主張的。モノローグによる会話。絵の背景。実写ともアニメともマンガともいえない独特な雰囲気。白黒っぽいシーンは昔のトーキーの雰囲気もあって、三橋達也さんが出ているシーンは、現代の彼が昔の映画に出ているイメージ。戦争のトラウマと母の愛を表現するシーンを短くして100分くらいに収めてくれれば、もう少し集中できたかも。戦争とか母性愛の他に、支配世代の確執に、内藤さんに代表される底辺社会の悲哀や、人間で無いことの悲しみとか、何に生きれば良いとか、悲劇がてんこ盛りで気になるところ満載の140分。どっちかといえば、戦争の悲劇がメインでしょうか。キャシャーンは己よりも、戦争に葛藤するために生き返ってしまったようなものです。ブライキング・ボスたちも生き返ったあげく「皆殺しだ!」の戦争モードですから。生き返ってしまったブライキング・ボスたちは、過去の記憶がほとんど無く、ときおり襲われるフラッシュバックが唯一の手がかり。それにくらべてキャシャーンは記憶をほぼ残しているようです。その辺が彼らの葛藤度の違いであり、物語の柱になっていると思う。ボスたちには迷いが無い。それだから最後にがくぜんとするわけで、覚えていないというのは悲しいのかうれしいことのか。キャシャーン独特のヘルメットは結局被りませんでしたが、サグレーたちに襲われたときに、壊れたヘルメットをわざわざクローズアップした意味はなんでしょうか。普通のキャシャーンじゃないよという意味でしょうか。侍の兜のような形が戦争を表わすせいか。色々考えたが、結局じゃまだったんでしょうねえ。たぶん「ちゃんと忘れてないよ」という意味でわざわざ見せたんだと思います。結局ブライキング・ボスたちをよみがえらせた、あの稲妻のような機械が好き。普通なら「ピカッ!」と閃光を描けば済むところを、わざわざ機械にしたというのは、誰か第三者がいるという期待を持たせます。佐田さん演じるサグレーや要さんのバラシンとのアクションも好きです。かっこいい人は何をやってもかっこいいからしかたがない。ポーズだけでマンガのような処理もありますけどそれはそれで斬新。できればサグレーには出ずっぱりで、ルナと対峙する立場でいてほしかった。女性は重要です。小日向さんは、村上冬樹さんや小泉博さんを始めとする東宝の歴代博士を引き継げる貴重な役者さんだなあ。結局「大事なのは愛だけなのよ」を言いたいがための舞台劇のような映画。そして佐田さんと麻生久美子さんと、キャシャーンが爪ロボットにバラシンと戦うところを見る映画。雨。


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