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マリー・アントワネット(Marie Antoinette) [DVDやら映画やら]

キルスティン・ダンストさんが出ているので見なければならなかった映画。スクリーンで見たときは気にならなかったけれど、製作国に日本が入っているのが驚きだった。何で出資したのか。製作費の大半が、舞台セットや衣装に料理にお菓子で消えているんではないか。イタリックのタイトル文字がデビッド・リンチさん風に見える。マリー・アントワネットさんというと、フランスにお嫁に来て、贅沢をして最期はフランス革命で処刑されたというくらいしか知らず、この映画がどこまで真実なのかというのはわかりません。でもキルスティン・ダンストさんと音楽が聴ければ良かったので苦にはならない映画でした。しかしアントワネットさんが幼くして一人で違う国に嫁に行ったことは考慮すべき。それも20才とか30才とかではなくて、10代、ティーンエイジャーで何もかもから別れ、オートリアからフランスに入ったんです。そして見たこともない人のお嫁になる。昔の日本でもよくあった光景かもしれませんが、なんせ違う国ですからねえ。そんな彼女がちょっと羽目を外しても別に悪くはないと思います。たとえばアントワネットさん以外の人がみんな韓国人とか、そういったことを考えてみれば、別な国に行くというのがどれだけ大変なことか。「やーい!オーストリア女!」とか意地の悪い人もいるでしょうし。だからお菓子食べても良し、靴をいっぱい買っても良し、舞踏会しても良しと、みんな許してあげるべきでしょう。ストレス状態におかれた10代なんて、将来が心配になります。そんな10代はパンクというわけで、スージー・アンド・ザ・バンシーズの「Hong Kong Garden」にバウ・ワウ・ワウの「I Want Candy」がかかったりして楽しい。特に「Hong Kong Garden」は弦楽器で始まるバージョンでかっこいい。とはいえ、10代のアントワネットを演じるには、ダンストさんもけっこう良いお年。でも彼女は小さい目で多感な役柄を精いっぱい演じてくれます。ひいきですが。後半の民衆が暴徒化する頃は、年相応のやつれ顔でりっぱな演技です。年を取ってもストレスは続きます。舞台をみて拍手するのはアントワネットだけで、周りのみんなは白い目で彼女を見たり、不倫相手に大事な子供、果ては母親も亡くなってしまう。新聞には「パンが無いならお菓子を食べて」なんて自分が言いもしない言葉を書きたてられる。この映画では何度か全裸っぽいシーンがありますが、胸を隠したり、背中しか見えなかったりする。一度は前から全部見てみたい。別に興味はないですけど。でもいつかは、そんなシーンが来るかも。お着替えのときの「より高位な方が手渡しするのです」というシーンで、えらそうな人が次から次にやってくるのは笑えました。その間中、アントワネット、つまりダンストさんは胸を隠して後ろ隠さず状態。ああ寒そう。夫がいる身でフェルゼン伯爵としっぽりしてしまうシーンでは、扇子で隠したりしてエッチに誘ってます。文化面では中国皇帝から届いたジャスミン茶、おそらく扇子もそうだろうか? それと音楽だとピアノのような楽器にプチ・トリアノン内でのギターの前身だろう弦楽器演奏が興味深かった。田舎では、マリー・テレーズが触れる前に卵をきれいにしておく気の使いよう。おそらく野菜とかは高位な者たちが触れる前に泥とかをはねておくんだろうなあ。そして高位な方たちは「田舎はきれいね」と言うんです・・・。アメリカの独立戦争の支援を続けるために税金を上げたことが民衆の非難を買い、フランス革命につながったようですが、その矛先は支援に対してよりも高位な人たちのぜいたくに向けられたような。しかしバスチーユや食料を得るために暴徒に襲われようと、陛下は逃げず、アントワネットも夫ともにいることを迷いなく決める。この辺は立派かもしれませんが、子供だけでも先に逃がしてあげればよかったのにと思います。当たり前でしょうけど、おそらく彼女には家族しが居場所がなかったんでしょう。アントワネットの青春と、妻、母としての目覚めをデフォルメして描いた映画。同情の余地は色々ありそうですが、色々間違えるには地位が高すぎた。ダンストさん好きであれば、どんな映画も面白いと思うのはしかたがありません。でも映画でなくてテレビドラマでも良いような気もする。いろんな色の宮廷ドレスに着替えてくれるのも、視覚的に楽しい。特にピンク色が良かった。晴れ。


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