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ワイルド・アット・ハート(Wild at Heart) [DVDやら映画やら]

タイトルロールのイタリックなフォントが、なんともデビッド・リンチさんな感じ。映画を見る限り、「母親とも関係を持つような犯罪歴のあるワルな男が州を出てはいけないのに、その娘と逃避行。母親の刺客に襲われながら逃げるが、途中で悪い奴の話しに乗って、銀行強盗をしたら捕まり、娘と別れてしまう。娘は子供を産んでいて、ヤクザな男は身を引くが、愛するのは彼女だけと思い直してハッピーエンド」な物語。でも実際は何か別な意味が隠されているんだろうなあと思う。だってリンチさんですから。家出・冒険・出会い・悔悛・復活と、何かの昔話しをなぞったようなストーリーの下にあるものはなんだろう? 考えても分からないので、視覚で入った話しを適当に深読みしてしまう。ルーラを追っていた母親とルーラは同じで、母親はセイラーの不安定さが産んだ妄想だったのかもしれない。ルーラーは自分を解放するために旅に出た。それをサポートするのはワルな男セイラー。彼は彼女を自分から絶対裏切らないし見捨てない。理想的な男。彼女がどうなろうとセイラーは優しく接する。この辺りでもう出来すぎな感じ。ワルい奴だが、女性から見たら自分を捨てない・やさしい理想像ではないだろうか。ちょっと暴力的ですけど・・・だからこの男も妄想かと考えてしまうが、妄想にしてしまったら話しは破綻します。でもやっぱりセイラーって、ルーラの妄想が産んだボディガードみたいなものかも。刑務所に入っていたのはルーラ自身。冒頭から人をやってしまったのもルーラ自身。セイラーはルーラの心の中にあった野生の象徴・・・つまり「ワイルド・アット・ハート」。ルーラ自身の悲惨な過去が実際にあったとすると、その過去が産み出した自分の保護者でありボディガードであるのがセイラー。そう考えてつじつまが合うわけはないですが、とにかくセイラーが理想的な男過ぎる。そして『ワイルド』の正体に思えてならないんです。そうするとルーラー・セイラー・母親の三人が彼女の内にいる? どうなんでしょうねえ。なんてのはありがちな素人考えか。タイトルの『ワイルド』は人が倒れるまで殴り続けたり、血がドバーだったりしますが、その表現マックスが、ウィレム・デフォーさんのグロな最期。これにも何か意味があるような気がします。ルーラとセイラーがベッドの対角線上に寝るところもなんか不思議。エッチしやすいようにと言われたらそれまでですが。それと考えたのが、セイラーは冒頭の暴力沙汰で既に刑務所に入っていて、劇中のすべてが夢とか想像。ラストで刑務所から出てきたのをルーラが子連れで迎えにきたというのもありかなあ。ルーラというかローラ・ダーンさんの四角顔が気になる映画。これを見た後、彼女を再び見たのは、映画「ジュラシック・パーク」だったような。本当は単純な映画なんだろうなあ。映画「マルホランド・ドライブ」の方がまだ分かりやすい気がしました。晴れ。


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