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ローレライ(Lorelei: The Witch of the Pacific Ocean) [DVDやら映画やら]

最初のモノローグとか、「人々は生きる希望を~」とかいうスーパーはちょっとくどい感じ。「第2次大戦末期~」だけで十分です。広島の原爆から話しが進む。絹見艦長の「特攻は作戦ではない~」には納得します。潜水艦ドックの風景が東宝特撮らしい絵でとても良いです。トンデモ戦争映画なので、ドイツからやってきた潜水艦イ507も、どうせなら海底軍艦にしたら良かったんでは。この焼酎を吹きかけて直るイ507に載せているものが、タダもんではなかったという話し。それは敵艦を探索するソナーのようなもの。そのシステムが「ローレライ」。そしてその中枢はなんと・・・。医長の時岡いわく、それはイルカのようなもの。ローレライは本艦内ではなく、小型潜水艇N式に搭載して船外で使われるというのが良いです。自ずからピンチが予想できますし、最後はああなるだろうなあと思ったらそのとおりになった。医長の時岡は、東宝伝統の特撮映画の博士役といえる立場で、的確な科学的説明をひろうしてくれます。ローレライを合衆国に渡して、さらに東京に原爆を落とさせたいのはなぜななのか。つまり降伏ではなく負けることで戦争を終結したいのか。どうしてなんだと考えていたら、結局、浅倉大佐の革命思想でした。絹見艦長にイ507を任せたのもそれが理由。隣人=軍の偉い人や東京都民を壊滅することで「罪と罰」気分でも味わおうというんでしょうか。浅倉大佐が絹見艦長に言う「責任取らない大人~」云々、そして人身兵器、つまりローレライは特攻と同じさ!ということが、たぶんフジテレビの言いたかったことでしょう。「責任~」という台詞から考えて、作戦が予定通りに進んでも浅倉大佐は自決する予定だったんだろう。ただどっちに転んでも原爆がやってくる。特攻を作戦と認めない絹見艦長にローレライを使わせるというのが最大の皮肉。フジテレビの思惑通り、結局人間を犠牲にしなければ勝てないだろ?・・・と絹見艦長を追い詰め、子供には迷惑をかけたなと言わせる映画だった。阿川佐和子さんが出てました。とぼけた顔をしてました。司令室に山中教授みたいな人がいました。海底戦がかっこよかった。ほんとうにあるのか知りませんが、信管を抜いた魚雷を使った作戦はうまいなあと思いました。B29のエンジンではなく、原爆に当たっていれば、絹見艦長たちは助かったかも。破壊された潜水艦から吐き出される乗組員の姿やナチスの実験が印象的。配役は良かったです。乗組員が、宇宙戦艦ヤマトを連想させます。案外、このままヤマトになっても違和感ないかもしれません。進撃の巨人でもいいかも。パウラが日本語を話せてほんとうによかった。晴れ。


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