少年は残酷な弓を射る(We Need to Talk About Kevin)

映画「フィクサー(Michael Clayton)」に出てたティルダ・スウィントンさんが気になって借りた。もしかすると脇腹が印象に残ったためかもしれない。母親の言うこときかない子供の行く末と、その母親の混乱という単純そうな内容。子供の振る舞いはホラーだし、過去・現在が切り替わる様はタイムスリップもののSFのようだ。その切り替わりで主人公たちの置かれている立場がわかってくるのはミステリーっぽい。Led Zeppelin のTシャツとか、イギリスであるなあと思う。同じ子供が関わっている話しのせいか「あるスキャンダルについての覚え書き(Notes on a Scandal)」を想いだしてしまった。そういえば、あの映画ではケイト・ブランシェットさんが、Siouxsie & the Banshees とかのレコードを若者に見せていたなあ。レコードといえば、「ショーン・オブ・ザ・デッド(Shaun of the Dead)」では、レコードをゾンビに向かって投げていた。なんというか怖い映画だった。母親がんばれ。そういえばスコットランドはどうなるか。


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カバンの差込錠を注文したが、えらく小さいのを頼んでしまった。使えないなあと思ったが、そのまま入ったので瞬間接着剤でくっつけた。

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ジーンズブルース 明日なき無頼派

開始早々の、中年男を始末する場面の遅いけど速い速度感がすばらしい。梶芽衣子さん演じる主人公の表情がすばらしい（炎上する車を見ているところ・渡瀬恒彦氏を見ながら過去がよぎるとき・服を買った後、部屋で渡瀬氏を拒むところとか）。梶さんの台詞が少ないが「女囚さそり」よりよっぽど多い。妹を信じて命をかける渡瀬恒彦氏がせつない。主人公の最期はけっこう驚いた。古い映画は今の日本には見えないから良いかも。赤い公衆電話が懐かしいが、これがスマホだったら普通に見流すだろう。渡瀬氏にはドラマ「第9係」の柔和で思慮深そうな感じはまったくないが、こうした過去が記録されることが俳優の良い所なんだろうな。良い映画でした。


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キーボードを取り替えてみたが、DELLのPCはとことん分解できるだなあと感心した。

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ミッション：8ミニッツ(Source Code)

なぜ観たかというと、監督がダンカン・ジョーンズ氏だったからだ。「月に囚われた男」が面白かったので。良いSF映画。原題と邦題がぜんぜん違うが、原題から考えるに、この映画の主点は、主人公に仕事をさせるプログラムにある。邦題は単純にアクションをとらえているようだが、確かに「ソース･コード」ではあまり印象に残らないかもしらん。映画を配給する人たちも大変だなあ。ほんとうにこんなプログラムができれば、人間の生死は関係なくなるなあ。恋人役がダイアン･レインぽく見えたりする。間延び無し。無駄なシーン無しの良い映画。


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雲がすごかった。

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狼

「今日はブルジョワだぞ」と言って、すき焼肉を手渡す。映画では生保会社が労働力をさくしゅする代表になっている。職を求めて行き着く最後の場所だったのかもしれない。成果をあげられなかった５人が出ていった事務所に、見習い１５名を補充する連絡が入る。母一人子二人の最期が痛ましい。監督の新藤兼人氏は絶望を描きたかったのか。こちらはその絶望見たさに観てしまうんだろうか。乙羽信子さんの息子役の演技がすばらしい、と思ったら松山省二氏だった。昔はよかったというが、良いことなんて、高い建物が無いとか緑がきれいとかくらいだと思う。聴き覚えのある音楽はやっぱり伊福部昭氏だった。


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デイブレイカー (Daybreakers)

ヴァンパイアが大勢の世界。人間たちは集められ血が採取される。その一方、減っていく血のために代用血液の研究を進めるがぜんぜん進まない。何も解決せずに暗い結果で終わるのだろうなと思ったら、ちょっと違っていた。よくある物語かもしれないが、少しは未来のありそうな結末が良かった。イーサン・ホークさん演じる研究者が解決策を見つけても多数の暴走の前には相手にされない。欲が入るとそんなもんだろうなあ。考えてみるとウィル・スミス氏の「アイ･アム･レジェンド」の人間が多い版と言えるかもしれない。ヴァンパイア映画ではけっこう好き。


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でんきくらげ

古い映画の中に出てくる暮らし。たとえば渥美マリさんが踏むミシン。裸写真のトランプも温泉土産とかであったような。屋台のラーメンを車の中で食べるのは、現実世界でも何だか楽しそうだ。すでにモーテルのベッドは回転していたのかと感心する。この頃はDNA検査がないので、子供を調べるには、血液型に骨格や人相を調べるらしい。男連中には悪いが、主人公なりのハッピーエンドなのだろう。暗めの終わりではあるが思い残しはありません。渥美さんは、どんなときもがんばって胸を隠していたが、川津祐介氏との絡みでは少しだけ見せてしまった気がする。平泉征氏（今は平泉成氏か）が出ていた。あいかわらず悪い役が似合ってます。


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女教師

音楽の授業をしているとき、生徒たちが永島暎子さん演じる女教師に冷たい眼を向けている。そのときの古尾谷雅人氏の眼が印象的。憧れやら侘びやらなんやら、あらゆる感情があるよう。今なら何才か。予告編を観ると、本編に無い場面が出てくる。予告編では樹木希林氏が大写しになって目立っているが、本編ではそう長い時間は現れない。しかし、蟹江敬三氏といっしょになって、理不尽の象徴になっている。蟹江敬三氏といえば、役柄は違えど赤い教室に重なってしまう。永島暎子さんの代表作の一本か。主役ではないが「狂った果実」も好きだ。


日活の紹介ページ。さすがにGEOとかTUTAYAでは18禁ページになってる。
http://www.nikkatsu.com/movie/25550.html

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30デイズ・ナイト (30 Days of Night)

凶暴で運動能力の高いヴァンパイアが良い。強すぎるヴァンパイアたちに、肉を切らせて骨を断つ的な方法で戦う保安官。ほんとにジョシュ・ハートネットは良い人だ。いちばんすばらしいのは、最後の、白夜明けの陽を保安官夫婦が見る場面。これになんだか感動してしまった。さすがはサム・ライミ監督。続編はこの場面から始まるが、女優さんが変わっていて、なんだか残念な感じである。でも続編が作られるくらいだからけっこう人気があったのか。ベスト5に入りそうな良いヴァンパイア映画。続編では少しがっかりしたので、その次の「30デイズ・ナイト：アポカリプス」を借りるかどうか。しかし黒目ってこわい。雨が強い日でしたが大阪はどうでしょうか。


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ルパンの消息

立派な俳優さんがたくさん出てきて、みなさんがすばらしい性格を持たされていますが、主役は佐藤めぐみさんと羽田美智子さんの二人だと思います。最後の取調室で遠藤憲一さんが昔を思い出すときの表情が良い。これは映画ではなくて、テレビドラマだったらしい。良いドラマ。何度か借りて観てたりする。それにしても高校生の役もする役者さんは大変だなあ。そういえば歌が無いのか良いのかも。主題歌とか挿入歌とかってなんだか興ざめしてしまう。


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天使のはらわた 赤い教室

ぼけた白黒のタイトルロールで、蛇口から出る水や、校庭のフェンスとかが赤く色づけされているのが印象的。タイトルロールが終わってすぐ、女性が歩いてくるシルエットが映る。これが良いと思ったら、実は作中で上映されているブルーフィルムだった。何だかセンスの良い質感だった。蟹江敬三氏が、女教師の頃くらべて若くなった感じ。圧巻は蟹江敬三氏演じる「村井」と会えなかった水原ゆう紀氏の「名美」が、酒場で誘った男と絡むところだと思ったら、最後もまたすごかった。石井隆氏の世界。絵もちゃんとテレシネになっていて、質の良いDVDでした。劇場で観たころより画質がいいかもなあ。


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パンズ・ラビリンス (Pan's Labyrinth, El laberinto del fauno)

主役の女の子や憎たらしい将軍など、すべての配役が良い。これが日本だと事務所のタイアップとかで、映画を作る前から決まっているんだろうなと疑ってしまう。初めて劇場で観たトロ監督の映画は「ミミック」だったが、これも配役がよかった。ヘルボーイもよかった。デビルズ・バックボーンもそうだが、子役の選び方がうまいと思う。物語の背景についての説明は、少しのキャプションだけで余計な台詞なし。非道な将軍は間際の際に、民衆に言葉を託そうとするが、民衆は意に介さない。このときの将軍の表情がざまあみなさいという感じ。いろいろとひどいことをしておいて、言うことをきくとでも思っていたのだろうか。史実にファンタジー、そしてホラー、それから親子愛、すべて詰まってる。たびたび観たくなる、ほんとに良い映画。


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ゴジラ×メカゴジラ

無線で電力伝送、遠隔による操作に、移動は吊るして運ぶとか割と現実っぽい設定がいい。物語は人間対ゴジラ。未来人、宇宙人が出てこないせいか物語に無理がない。配役も良く、総理大臣が水野久美さんから中尾彬さんに交代する筋立ても良い。六平さんの博士はちょっとワイルドすぎか。その代わり、萩尾みどり博士はいい。いわゆる平成ゴジラの中でいちばんでないかなあ。CGで観たい。東宝映画というと、浅草東宝やオールナイトを想いだす。


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