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四万十川 [DVDやら映画やら]

主役は男子小学生アッちゃん、そして姉弟たち。チヨコちゃんに泣ける。いつか大きくなったチヨコちゃんとアッちゃんが出会うなんて話しがあるなら良いんですが。家を手伝うという理由で休んだらいじめらるというのは何ともおかしな話し。これには「あそこ親はぐうたらだ」とか「なまけ病だ」とかいう大人の噂に子供が乗ってしまうせいだろう。親を鏡にしてその倍以上のことを同じ子供にしてしまう。狭い村だからこそかもしれない。石橋蓮司さん演じる教師は行きすぎな感じがするが、時代的に過去の戦争が影響しているのは間違いないだろう。あの大きな暴力に巻き込まれたおかげで、子供たちの小さな暴力を見逃せないのかも。働くために家を出るアサコ、つまり高橋かおりさんの表情がすばらしい。年代からしてまだ金の卵と言われていたころだろうか。良い職場であることを祈るばかり。主役がアッちゃんなら、彼女は若くしながら名バイプレーヤー。普通なら主役よりで目立ってしまうところをうまく控えてます。この映画の面白いところはいじめっ子の親とか、はなやかな都会の様子が出てこないところ。母親が仕入れにでかける市場がせいぜい大きな場所。都会はこうでとか、いじめっ子の親は派手な金持ちでとか、そんな余計な描写が無いおかげでアッちゃんにじゅうぶん感情移入できる。アッちゃん自身、都会の様子など想像がつかないかもしれない。子供たちの思いや純情さに感動する映画ではあるが、いちばん良かったことは父ちゃんと母ちゃんが仲が良かったところかも。足を悪くした父ちゃん。「もしかして闇落ちする?」と考えてしまった。あんなすっぴんがきれいな母ちゃんがいてやる気の出ない父ちゃんなんていないか。退院した夜、二人で床についたときはちょっとドキドキしたがそんな映画ではない。労災、猫、チヨコちゃん、採石業、井戸、野外上映、雨、出稼ぎ、残される年寄りなどの数々の小さなエピソードが不自然無く集まり、見事にアッちゃんの家族、そして彼の成長が描かれてます。「四万十川」というタイトルから最後はアレが来るだろうなと思っていたが、どんなすごいことがやってきても、この家族は母ちゃんをエンジンに生き抜いていくのだった。井戸の件は、ホニャララと言わず、どうせ怒られるならもっと大きいものを入れてやればスッキリしたかも。高橋さんを始め、子役の名演に泣かされ、ジンとくる映画。製作会社名の「山田洋行ライトヴィジョン」が「山田洋次~」に見えてしまった。名作。寒い・曇り。


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