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ブライトン・ロック(Brighton Rock) [DVDやら映画やら]

1964年 ブライトンでのギャングの抗争物語。主人公のピンキーは、映画「コントロール」でイアン・カーティス役をやった人だった。時代的に、モッズやロッカーズ真っ盛り。カフェにはスーツやパーカーをまとったモッズたちが溜まっているし、店の前にはミラーで飾ったベスパがずらり。スーツにコート姿の若いギャング、ピンキーは映画「さらば青春の光」のスティングっぽい。新聞記事の "YOUTH RIOT" なんて「怒れる若者」みたいな感じでかっこいい。山場は早々にやってくる。ブライトンの海岸道路を走るベスパの大群。作り手側が見せたかった気満々のシーン。先頭真ん中を走るのがピンキーで、なんだかモッズ族の頭みたい。段々と増えるモッズとスクーターたちに、沿道からちゃちゃを入れるのがバイクに革ジャンのロッカーズ。沸き起こる "We are mods, We are mods, We are, We are, We are mods" のシュプレヒコール。そして始まる映画「さらば青春の光」でもあった大暴動。この暴動騒ぎにギャング抗争をからめてくるとは。面白いなあと思ったのはパーカーの襟首に仕込んだアレ。ああいう身の守り方もあったのか。なんだか参考になりそう。店の掃除をしているときのアイダ、つまりヘレン・ミレンさんの立ちアングルがかっこいい。彼女は大御所ながら色っぽさを武器にする。アレもコレもする気満々。彼女に反して同じ大御所のジョン・ハートさんの役がちょっと情けない。初エッチのシーンで、ベッドから赤く熱くなっている電気ストーブにカメラが移っていくところが、なんだかジェントル。そして60年代なのか汚さがすごい部屋の中を歩くローズの下着姿がけっこうエッチ。どっちかというと事の起こりがヘイルにあることをアイダは分かっているのか? 映画「さらば青春の光」外伝というかスピンオフともいえるドラマ。そうでなければモッズの時代背景にはしていないだろう。ジミーとステフが狭い路地で立〇エッチしていたときに、こんなことがあったとは。ラストのシスターのシーンも、「心」という意味では四重人格とも関りがあると言えないこともない。崖から落ちてしまうということも何かの象徴に思えてくる。ギャング抗争がメインのようだが、主題はピンキーとローズのとてもいびつな愛情関係を描いている。特に悪い奴と知りながら離れらないローズ。そして逃げるために仲間を、そしてローズすら疑うピンキー。最初は若気の至りなんでしょと理解を示すも、だんだんとゲスくなっていくピンキー。でもやっぱり若さゆえの訳のわからなさなんだろうなあ。この若者の病み方はイギリス特有なのかなあと思いました。ダローがいちばんまともだったかもしれない。タイトルの "Rock" は音楽のロックではなくて、海岸の岩場を示しているように思ったがどうだろうか。オリジナルは 1947年の映画で、時代をモッズ・エラにしたリメイク映画だった。ローズ役の方は、トム・クルーズさんの映画「オブリビオン」に美人パートナー役で出た人だった。面白かった。晴れ・風。


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さらば青春の光(Quadrophenia)


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