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レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ/レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う(Leningrad Cowboys Go America / Leningrad Cowboys Meet Moses) [DVDやら映画やら]

『レニングラード・カウボーイズ・ゴー・アメリカ』と『レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う』の二本立て。なんといっても刺さるようなリーゼント。赤ん坊もリーゼント。おまけに黒毛の犬までリーゼント。靴もリーゼントみたいに尖っている。これは彼らの村の特長かもしれない。最初のシーンで凍っているのは Fender っぽいベースだが、その後の家に運び込まれるシーンだと、フレットレスの Jazz Bass かと思ったら、ラスト近くの映像を見るとフレット有りでピックガード無し、サンバーストだった。メーカーはヘッドの部分に霜がついて分からない。ひどい扱いをされているのでどこかのコピー物か。冒頭のポーリシュカ・ポーレでは全員アコースティック楽器を持っているが、右側に Strat っぽいエレキが見える。アメリカ、ニューヨーク。最初のオーディションでは、ナチュラルの Fender Telecaster Custom と ベースが赤い Gibson Explorer Bass。もう一人のギターの人はマンドリンでコードを弾いている。メキシコ行きを告げられるマネージャーのウラジミール。彼がバンドがヘッポコだからだと分かっているのかあやしいところ。テネシー州メンフィスで演奏するのはシャナナみたいな曲。ギターにペイズリーの Telecaster が加わる。歌にも字幕が入るのでうれしい。彼らの見た目と歌っている内容をくらべると面白い。床屋のおじさんが安そうなギター片手に「恋は盲目~」とか歌う曲が良い。ルイジアナ、ニューオリンズのアールズ・バーでは「テキーラ!」。楽器は前出の2本の Tele に Gibson ベース。ギターソロがかっこいい。テキサス州ガルベストン、クラブ・ジバゴ。ここではカントリー。カントリーなので農夫の歌だが、これが「人民委員」とかの言葉がでてきて、まさにソ連の農家の歌。けっこうブルースなカントリー。お客さんは下手だとか言っていますか、にやけた顔は気に入っている風にも見えそうなんだが。ヒューストン、ジョーズ・パレス。ここが音楽的には盛り上がるところ。相手はハーレーを乗り回す強面もバイカーたち。ドラマーは怖くて泣きながら叩いている。古いドゥワップみたいなロックンロールをやってもブーイングでますますびびる。アメリカ育ちの従兄弟の登場。ペイズリーの Tele が奏でる誰でも知っているイントロリフ。「ボーン・トゥー・ビー・ワイルド」。字幕を見るとあらためてよく出来た歌詞だなあと思う。Telecaster Custom の熱いソロが聴けます。一瞬ライトハンドを見せてくれる。もう1曲、従兄弟のボーカルでのどかな歌。そして最後はようやくメキシコ。湯水のごとくふるまわれるコロナビールがおいしそう。構成は、4 コママンガみたいなツアーの日常とライブの繰り返し。それでも双六のように浮き沈みがあるので飽きない。車を買ったときに靴のつま先を釘で打つのは、ペダルが踏めないからなのかと後で気が付く。ウラジミールが一時拘束されて復活するが、それを「民主主義の復活」とするのは皮肉というかブラック。ギター好きとしては Fender Telecaster Custom を堪能できる貴重な映画。サイドギターがマンドリンというのも良いなあと思った。見た DVD はビデオをダビングしたような画質だったが、同じ二本立てで HDニューマスター版 があるらしく、とうぜんそっちの方がきれいな画質なんだろうなあ。『レニングラード・カウボーイズ、モーゼに会う』はメキシコからシベリアに帰る話し。「テキーラにやられた」というのは普通に飲んでいただろうウォッカに比べて悪魔な酒ということか。登場するモーゼはどうみても消えたあの人。モーゼというかウラジミールは、ソ連における民主主義の象徴なんだろうなあ。すぐに怒鳴る・怒る・さく取。ギター・ボーカルの人は恐いので逆らわない。みなさん前作のようなテディスーツにサングラスといスタイルではなくて、おまけに人数が減っている!ちょっと残念・・・と思ったら、今度は別な何かが現れる。考えることは誰もが同じということか。モーゼと翼と乗客のカットが映画版「トワイライト・ゾーン」のエピソードのカットに似ている。フランス、ブルターニュ地方。ビンゴ会場での演奏。でかいバラライカを見られる。結婚式のシーンでは不明な 3PU で形は Fender 似のセミアコっぽいギター。ヘッドが映るがロゴまではっきり見えない。もう一人のギターは、青いアコギの他に Fender Jaguar 使っていた。でもギターの人は前の方がかっこよかった。あやしい白人プロデューサー、ラザールがまざって、ドイツ、フランクフルト。郊外のジプシーか難民の人たちだろうか、その前で演奏する「ロンリー・ムーン」がかっこいい。ライプチヒ。「階級闘争の歴史である~」という共産党宣言を読みあうモーゼとレーニン。女性が歌う「バビロン~」の歌も良かった。ラザールだろう預言者エリヤが歌う、内容がほとんどパンクな「ギニワッチ~」シーンが音楽的にはハイライトっぽい。なぜかワルシャワ駅で「地獄の番犬~」とブルースを歌う。前回の始まりとはうってかわって緑の大地。雪が無いのが印象的。前作の段階で考えられていた続編かもしれない。モーゼというかウラジミールの独裁的手腕の比重が高い続編だった。面白かった。晴れ・曇り。


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