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ゼイラム [DVDやら映画やら]

ヒロイン、イリア役の森山祐子さんがすばらしいのは言うまでもないが、井田州彦さんと蛍雪次朗さんのコンビの存在が大きい。特に蛍さんは、ガメラといい、怪獣とか特撮が似合う人の一人。シーンとしてはパワーショベルで登場するところと電気をつなごうとするところが良い。汗だくで情けない男がなぜかかっこいい。おかしな状況にすんなり納得してしまう井田さんと、常識すぎる設定の蛍さんというような対比が面白い。普段のゼイラムは三度笠を被ってマントを羽織った浪人風。マントだけかと思ったら、ちゃんとズボンをはいていた。これも重厚でかっこいいですが、見どころはやっぱりパペットアニメーションや変態するところ。最後の変態は予想外。もしかしてゼイラムはメスというか女性だったのか? と思ったらボーナスコンテンツのインタビューで監督も女性だろうと言っていた。そうするとこれは女の闘いだったのか? 自分の身体から生物を作り出すのも出産と同じことかもしれない。戦闘のためにゾーンを作り出す設定は自由な戦闘がし放題という利点もあるが、なんといっても予算の都合もあったのでは。それでも予算以上の内容なのは間違いないだろう。ほとんど戦いのシーンで色々なクリーチャーも登場するし。ミニラみたいなやつもいる。ゼイラムの能面みたいなギミックも不気味。確かに女性っぽい顔をしているような。能面は普段は寝ていてゼイラムが勝手に動いている様子。というか、能面がゼイラムで、動いているのは乗り物みたいなものか。AI操縦の戦車な感じ。クリーチャーばかりではなく、今となってはすぐ分かる、タイトルバックの絵もすてき。空に浮かんでいる雲はゼイラムの頭を連想させる。火花とか電光とかの特殊効果も自然。蛍さんと井田さんが車に乗っているシーンで、榎本健一さんの歌がかかっているのはどなた様のアイデアだったのか。イリアの片手に当たった弾が塔みたいな建物に跳弾してしまうシーンの微妙な間がかっこいい。蛍さんの電気屋は派手好きな設定のようだけど、あの作業着はちょっと幼児番組にお兄さんっぽい。しかし見ようによっては「何とか戦隊」っぽいとも言えなくもない。モニターに表示されるアラブ風な文字や音楽、ゼイラムがやられようとするときお経みたいな言葉など不思議な世界を演出してくれる。イリアは今で言うツンデレ風だが、実際の口調や対応は丁寧で、もしかすると彼女はアンドロイドとかではないの? と思わせる。イリア役の森山さんは、アクションはもちろん、ボブという AI に対するセリフとか演技は、独り言みたいになりそうだし、タイミングを合わせるとか大変だったのではないだろうか。なつかしくもあるが、今見ても面白いというのがすばらしい。そういえば前に見たときに、ゼイラムが産み出したのにエイッとやられてしまったあの白塗りの人はいったいなんだったのか? と思ったが、あれは単に言うことを聞かないでイヤイヤしてたから怒られただけだったのかもなあ。晴れ・曇り・雨。


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