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獣は月夜に夢を見る(Nar dyrene drommer / WHEN ANIMALS DREAM) [DVDやら映画やら]

普通の田舎なんでしょうが幻想的な風景。それぞれの国にそれぞれの世界観。なかでも北欧は風景を撮っただけで芸術作品っぽくなるような。意図的に加えているのか、モヤも絵になる。通りの外灯を撮っただけでも、なんだか額縁の写真のよう。マリーの診察姿にドキッとする。その後も時々自然に脱衣するシーンがあってちょっとあせる。何も話さず、いつも放心状態で車椅子が手放せない母親。おそらくマリーは母親の「何か」を引き継いでいる。父親だけでなく、お医者さんも、村の人も何かを知っている。事が起こると母親を確かめにくる。お父さんが、マリーには洗い物をさせて自分がお母さんの世話をするのは、アレをするためだったのか。父親は監視のために結婚したのかと思ってしまう。でもそれはたぶんゲスのかんぐりで、彼の泣き叫ぶ声はそんな思いを打ち消してくれる。魚の加工場で働くマリー。作業中の帽子がけっこう似合っている。加工場はどこの国でもやっていることは大差がないようだ。しかし恒例行事らしいとはいえ、新入りの儀式はかなり臭そう。波止場でしゃがみこむマリー。そのシーンは海がぼやけて見えて印象に残る。マリーが受け止めなければならない運命の根源や歴史について深く語られることはない。獣なんて付いたタイトルがちょっとネタバレ。デンマーク語の原題と英語タイトルも、dyrene や animals とかを使っているし。村人や職場の人たちから孤立してしまうマリーだがはたして彼女に味方は現れるのか? フェリックスは? ダニエルは? 家や人気の無い部屋に置かれた車椅子とか、出だしのシーンはおそらくラストからつながっているだろう。映画「ぼくのエリ」を連想させる映画。エンドロールの歌が意味が分からないだけちょっとさみしい気持ちになりました。面白かった。晴れ。


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