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ディープ・パープル/マシン・ヘッド・ライヴ1972/73(DEEP PURPLE LIVE IN CONCERT 72/73) [DVDやら映画やら]

ライブセットを通しで見れる貴重な映像なんでしょうねえ。デンマークの方々はえらい。白黒でも構いません。少し残念なのはカメラ。せっかくリッチー・ブラックモアさんが弾いているのに映ってない・・・。特に1曲目の「Highway Star」が残念。でもリッチーさんはカメラに目線が合うと、意図的に身体をずらしているようにも見えます。若いときにそういうことしていると、年取った時に蔵出し映像でお金になりませんよと言ってあげたい。このライブでリッチーさんが使っているのは、メイプル指板の Fender Stratocaster。黒いやつだと思いますが、白黒なので黒にしか見えません。身のこなしの軽さが特長的。まさにバレリーナ。膝を使ってガクッと急に低くなったりするアクションが上手いです。足元にエフェクターが無い。調整するのはアンプだけ。ノブだけじゃなくてアンプの位置も自らずらす。うーん、男らしい。この頃はまだジョン・ロードさんのオルガンもきれいに見えます。でも放熱のためかやっぱり中が丸見えです。白黒だからか。ロジャー・グローヴァーさんの Rickenbacker ベースは特にモディファイされていない様子。でもなぜ Rickenbacker のベースが流行ったのか。やはりポールさんのせいですか。ジョン・エントウィッスルさんがブリブリ弾き始めたせいか。クリス・スクワイアさんがゴリゴリ弾き始めたせいか。パンクの時代になっても残る Rickenbacker。PU にごついフェンスが付いていたり、ネックジョイントが角張っていたり、けっして出来が最上とは思えませんが、その音に魅了されるんでしょうねえ。「Strange Kind Of Woman」では、「Live in Japan」でも聴けるリッチーさんとイアン・ギランさんの掛け合いが聴けます。イアンさんがコンガを叩く「Child In Time」でのリッチーさんのギターが、キーボードとユニゾンする辺りから燃えます。カメラもコンガはいいからもっとリッチーさんを写してください。でも、輸入盤「Made in Japan」のジャケットを初めて見たとき、写真にコンガが写ってて、どの曲でコンガなんだ?と思ったらこの曲だったんですね。あれだけ長いソロを弾かれたら暇になりますもんねえ。「Space Truckin'」では相変わらずの展開で、バレリーナ・リッチーのノイズメイクが素敵。足で擦る・振り回す・身体に擦り付ける・アンプに擦り付ける・PAスピーカーの角にぐりぐりするとか、色々とやってくれます。ギターを壊すまではいきませんが、最後に最前列の観客の握手に応じたり、上機嫌の様子です。いったん袖に引っ込んで、アンコール1曲目は「Fireball」。ここではサンバーストらしい Stratocaster を手にしています。ここではロジャーさんがブリブリした音でベースソロを聴かせてくれますが、これまた残念で弾いてる姿が写らない。ああ、もったいない。「Lucille」を弾くリッチーがとても楽しそう。ダック・ウォークも見せてくれます。若きアウトローズ時代を思い出すんでしょうか? と言ってもその頃弾いてたかは知りませんけど。2回目のアンコールは「Black Night」。同じくサンバーストの Stratocaster。アームが太い。カメラに難あれど、資料的にも素晴らしいビデオだなあと思いました。これを撮ってもらって、さらに保存されていたというのは、バンドにとってとても幸運だなあと思いました。リッチーさんがギターを回転させたりするアクションを見ていると、技量は違えど、確かにイングウェイさんも影響を受けてるなあ。1973年、ニューヨークのライブでもサンバーストの Stratocaster を使っていますが、ブリッジの下に板が挟んであるのが分かります。3期のライブでもそうでしたが、2期の終わりころからやっていたモディファイなんですねえ。カメラアングルによっては、リア PU がけっこうな高さに設定されているのが分かります。ロジャーさんの Rickenbacker ベースには、Jazz Bass みたいな PU が斜めに 2 基付いています。どういう考えなのか。Fender が欲しいけど Rickenbacker の弾き心地も欲しいと思ったのか。「Space Truckin'」では、ジョンさんがソロを弾いている間に、黒い Stratocaster に持ち替えます。アンプの隙間から煙が出てきて、Stratocaster を足で弾いたりした後、今度はナチュラルを手にします。そしてアンプのノブをいじってノイズ出し放題。1973年の映像は、バンドメンバーより観客が面白い。エアギターに、呆気に取られていたり、感動で逝っちゃってたり、ひとそれぞれ。最後はみなさん拍手喝さい。ああ面白かった。もっと蔵出しみたいなのが出ないかなあ。晴れなら良いです。


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