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SUPER 8(SUPER 8 STORIES) [DVDやら映画やら]

ユーゴスラビア、ボスニア・ヘルツェゴビナのバンド、「エミール・クストリッツァとノー・スモーキング・オーケストラ」のヨーロッパ公演のロードムービー的ドキュメンタリー。名前は知っていたが、初めてちゃんと聴く・観るバンド。ギターのエミール・クストリッツァが監督、というか、映画「ジプシーのとき」とか監督が本業ですよね。タイトルは「スーパー8で撮った話し」な感じでしょうか。8mm と言われても納得の映像の荒さ。パリ、オリンピア劇場での最後の公演。観客の熱狂はロック・コンサートのよう。アーティストといえば軍人や秘密警察幹部の子弟だったのが、今では中産階級たちだと言う。それはプーシキンの言葉でもある。小さなバンが走る道路脇は破壊された建物だらけ。「サイクロップスでシュワルツネッガーより強くてシューマッハよりも速いドラム!」と紹介されるストリボールさん。監督の息子。ジプシー音楽はオレたちにとってのブルースだったなんてかっこいい言葉。ビストロでジプシー音楽を演奏している映像があって、そこに警官たちがやってくる。集まってる人間たちが武器を所持していないかチェックするためで、内乱状態では日常茶飯事なんでしょうねえ。パーカッションのチェーダさん二人でドラムの練習をしているシーンが楽しい。この二人がなんだか仲が良い。ドラムソロの最中、このチューダさんがステージの前でスティックを振り上げ、お客さんをあおる。隣同士、目配せしながら連打を合わせる様子とか、見ていてそう快。「ユーゴスラビア!」「全員攻撃!」を連呼するパンクに近いロックな曲では、チトー元帥の葬送映像も登場する。コーチェさんは黒いピックガードにナチュラルの Strat。ベーシスト、グラヴァさんは Jazz Bass を弾いている。彼の「除隊した日が人生最良、その後は最悪」の話しに戦争の後はどこも変わらないのだなあと思う。時計工場では機械を楽器だと思って働いたという。グラヴァさんのメインは Warwick の Thumb Bass。大柄な人でベースが普通のギターに見える。なぜベースを?という質問に、ギターは「オー、イェー!、のってるかい!」とか大げさ、それに比べてベースはクールと答える。楽屋で長髪のカツラでハードロッカーの真似をして遊ぶメンバー。口にするのはスモーク・オン・ザ・ウォーターのリフ。リラックス具合が半端ない。エミールさんがステージ前でお客さんを温めている裏で、グラヴァさんのアンプがハウってるのでボリュームを絞っていたら肩を脱臼した?とレオポルドさんとひそひそ話ししているのがまた面白い。冗談かと思ったらほんとに脱臼していた様子。なんとか復帰して「愛しのベルリン~」とか歌っている曲へ。これはスカな感じ。ギター二人にバイオリンが歩きながら、ステップしながら演奏する。お客さんもダンス。楽屋で演奏が良くなかった、音がずれていたという話しにエミールさんが「チューナーが無いから起こったことだ」と言うが、無かったんかい? と突っ込みたくなる。エミールさんはシンボディのフルアコや再生産モデルっぽい P-90 の Gibson Les Paul とか使ってるが、フルアコはもう一人のギタリスト、コーチェさんのかも。「メロン」で彼は PRS ギターを使っているが、どうやら二人で使いまわししてるみたい。「メロン」でのコーチェさんのプレイがかっこいい。チューバ担当のバラバンさんが田舎や都会の葬式について語る。ベルリンでの「アップサイド・ダウン」はスカでもレゲエでもないリズム。ギターとバイオリンは踊り、ボーカルのネレさんはお客の中で歌う。コーチェさんはハードテイルの Strat。キーボードのドラーレさんはベオグラードのときから妄想に悩まされ、演奏しているときだけはそれが改善されると。ベオグラードのときというとチトー体制とか反体制に関係するのだろうか。医者の治療を受け薬も服用している。「ビジネスクラスの悪魔」はお祭りみたいなドラムに、それに乗っかるアコーディオンとバイオリンのリフが印象的な曲。サンバなジプシー音楽。チューバとトランペットのソロもかっこいい。相変わらすのネレさんの熱唱ぶりに、訳詞の字幕がほしいところ。どのステージにも置いてあるでっかいバラライカを弾いているところが見たい。譜面を見ながら YAMAHA っぽいエレアコを持って練習中のコーチェさん。サックスのネーショさんを前にして、練習しているのはブラスのフレーズ。ちゃんと譜面が読めるのがすごい。ネーショさんのサックスの始まりは「ニューヨーク・ニューヨーク」のロバート・デ・ニーロさんだったらしい。半年後にはクラブで演奏するほど上達が早かったという。「危ない犬」はアシッド・ジャズとでも呼ぶのだろうか、ドラムに乗っかるサックスやギターのリフが印象的。バイオリンも指でピッキングしている。そして間奏では走れる人たちは走る。アコーディオンのゾランさんの「アコーディオンだけではなく色んな楽器のケースを作る」と話しながら、映像で作っているのはもしかして巨大バラライカのケースだろうか? と思ったらそうだった。バラライカにはちゃんとピックアップらしいのが付いているので、やっぱりライブで使うんだろうなあ。「ジミヘンの私生児!」とステージでネレさんに紹介されるコーチェさん。手にしているのは PRS。ブロンド・ロン毛のかつらでスモーク・オン・ザ・ウォーターのリフ。さらにロン毛のカツラ連中がフロントに集まりヘドバン大会。そして燃えるギター・ソロ。彼が空手の練習をする映像の後、ソファで Strat を手にしてギターの練習。練習相手が持ってるのが、Alembicっぽいようなギター。ヘッドの形は Area ProII っぽい。かなり使い込んでいる。ジプシーギタリストがセルマーでセッションしているような練習風景。まさにエレクトリック・ジプシー。コーチェさんのインタビューによれば、練習相手の人の名はカキジャさんといい、ジャンゴ・ラインハルトさんやジョー・パスさんのエッセンスを持つ彼は、実際にジプシー生活をしている人らしい。その練習がそのままライブステージにつながる。もう少しコーチェさんにフォーカスを当ててほしかった。「ポリス・オン・マイ・バック」ではジョー・ストラマーさんが登場する。なんか見たことある Telecaster だなあと思った。インタビューでも登場する。間奏のレオポルドさんのバイオリンがすばらしい。彼の「東方への渇望」でのバイオリンはまさにジプシー。彼が音楽を始めたのは早くて、最初のレコーディングは五才だったという。幼いころのヒーローはステファン・グラッペリさんでクラシックもやればジャズもやる。祖父の仕事の件でグラヴァさんと言い争いになるのが面白い。曲弾きや弓をアレに見立てて擦って果てる真似をするとか、ステージでは見どころを多々提供する人。「ウンザ・ウンザ・タイム」は白黒のミュージックビデオ風。映画の途中で現れる列車での撮影シーンはこのためだったのね。ジプシー、ロマミュージックにスカとアイリッシュがくっついたような音楽。面白いことにこのミュージックビデオは実際のライブステージで映写されていいた様子。そして最後は「ブラザー、シスター~」と前置きしてロミオとジュリエットと歌っているような曲。エンドロールはゾキさんのアコーディオン。ボーナスにはパリのミュゼットのようなアコーディオンから始まるライブ 6 曲が収められていて、グラヴァさんがでかいバラライカを弾く姿を見られる。映画のライブシーンよりも画質が良い。エミールさんがいつもの PRS。コーチェさんはサンバーストでピックガードの付いた PRS を弾いていた。この映画を観ると、PRS というのはバーサイタルなギターだなあと思いました。ライブの最後はやっぱりみんな走る。その他に映画「黒猫・白猫」とかのビデオクリップ 2 本。エミールさんが映画の中でよく使っている黒いフルアコは見たことがないなあと思って、Web で色々調べたら、Washburn J-9 というセミホロウだった。テールピースが W をもじったもの。日本では正式発売されていなかったよう。W テールピースではなくてビグスビーが付いたものもあった。あー、素晴らしいライブだった。チューバがけっこう重要かも。


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