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レクイエム・フォー・ドリーム(Requiem for a Dream) [DVDやら映画やら]

うつになる映画ですが、自分はこうなるまいという反面教師的映画でもあるような。冒頭からおかしな息子ハリーです。ハリーは自分が泥棒のようにテレビを持っていったと思いたくない/思わせたくないので、母親サラに立ち会わせようとする。新しそうにはみえないテレビを質に入れて何がほしいのかといえば、もちろんお金ですなわちクスリ。映画全編に通じるクスリ注入場面。短いカットとスカッとするような音で構成されたそれは、いやでも印象に残ります。その場面の後はハイになるのか、映像も早くなったりする。画面が白くにごるファイドアウトは、クスリのために盲目になっていく様子に思えます。ハリーには友人タイロンがいます。そして恋人マリオンも。それだから孤独とか寂しいのとか、そんな感じではない。それだから彼らにとってのクスリは、暇つぶしかテンションを高めるためだけのものだろう。サラにかかってきたテレビ出演の電話はほんとうだったのか。番組出場者を選考する会社からの電話だ。電話がかかってきたのが現実なら、本当にテレビ出演の電話だったのか、それともイタズラか。ダイエットをそそのかす友人。そうじゃなくて服を替えればよかったのにと思うがもう遅い。サラが卵とフルーツによる食事ダイエットに苦労している様子は、まるでクスリの禁断症状のようです。そんなにあせらんくてもいいのに。ダイエットがうまくいかないせいで、サラもクスリにはまる。でも本人はダイエット薬でクスリとは思っていない。そんなクスリを平気で出す医者もおかしい。でも医者としては良い商売でクスリの売人と同じようなもんだ。これで、ハリー、タイロン、マリオンに加え、サラのクスリ漬けの様子が並行して描かれる。クスリが無くなればハリーとマリオンの仲も冷えてくる。そのマリオンの行き先が悲しい。ハリーにとっては、タイロンだけが唯一の救いに見える。どうなっても付き合ってくれるのは彼だけだった。看護婦が言ったとおり、多分タイロンはハリーを見舞いにくると思う。それだけが救いかも。クスリの恐ろしさを教えるには、この映画を見せるのが早い。エッチのところがちょっとまずいか。でも割愛したら悲惨さが失われます。先行き不安にさせる環境音のような音楽が見事。このサントラを聴くと否が応でもうつになるんでは。悲しいかな、カットアップと効果音で構成されたクスリの摂取シーンが癖になる。ああ、いかん。雨・晴れ。


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