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BUGS バグ [DVDやら映画やら]

VHSデッキを探して何とか見る。島の人々が次々と殺される事件が発生。何に襲われるのかというとフナムシ。劇中では「ゴキブリみたいなものに襲われたのではないか?」と話されていて、漁師町の人々はまさかそれがフナムシとは思わない。それがなぜ人を襲うようになったかは分からないが、島では地震や噴火の予兆などが観察されている。島にリゾート開発を誘致するとか、マリンフェスティバルで観光客を呼び込んだりとか、腹黒い役場の人を良い人の石塚英彦さんが演じている。案外この役が素なのかもしれないほど適役。呵責を感じながら彼の計画に加担するのがお巡りさんの仲本工事さんと役所の偉い人。彼らはなんとか事件や噴火の話しを隠ぺい。そこに果敢に突っ込むのがパンチというかデザインパーマのテレビマン、木之元亮さん演じる滝田。そしてカメラクルーに加えてリポーターの高橋かおりさん。今でもすばらしい高橋さんは、この頃がビジュアル的にも円熟期かもしれない。砂浜を走る姿はそれだけでプロモーションビデオ。役所がらみの計画に加え、恐怖パニックの中で「滝田さーん!」と叫ぶ高橋さんの声は、テレビマン、木之元さんへの愛であり、小倉久寛さんの演じる父親が息子を探し、母親の眞山典子さんが泣きはらす親子愛も描かれる。マスコミの無慈悲な取材に対してマスコミの一人である本人たちが自問するシーンもある。加えて、遠く離れた場所の人たちの反応や、定番の真実一路な科学者の登場など、ただのパニック映画にしようとしないところがよーく分かる。小倉さんと同じ劇団の野添義弘さんが、高橋さんと同じホテルの部屋で上半身裸で酔っぱらうところがうらやましいやらセクハラやら。ただ分からないのがラスト。VHS のジャケットのこちらを見つめる高橋さんの姿から想像するに、スピーシーズ的に高橋さんが乗っ取られるのではと思ったのだが、どうもそうでは無いような。でも一瞬挿入されるフナムシのカットは高橋さんがフナムシに乗っ取られた雰囲気もあるし。うーん、よく分からん。でも高橋さんならどんな病気をばらまこうが許すかもしれない。大御所の加賀まりこさんは、離島のロケは遠慮したのか、いつもテレビ局のスタジオばかり。撮影は1時間くらいで終わってたりして。ようやく全身を現わしたフナムシとか島の大異変のとか、クライマックスはけっこう派手。快作・怪作・悔作。パンツスタイルとかミニとか、最後のスーツスタイルとか、高橋かおりさんが美しい一本。

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