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ドアーズ/まぼろしの世界(WHEN YOU'RE STRANGE) [DVDやら映画やら]

メンバー公認のドキュメンタリーらしいので、かなり真実に近い内容なんでしょう。レイの恋人ドロシーの姿も収められている。冒頭、事故を起こした車から出てきたのはジム・モリソンさんでしょうか。ヒッチハイクできない彼は道路沿いを歩き続ける。そしてようやく停まってくれた車の助手席に乗り込むが、次のシーンではなぜか運転席に座っている。カーラジオから流れるのはジム・モリソンさん死亡のニュース。そしてドライバーは目を閉じる。ときおり挿入されるこのシーンは、ジムが監督した映画のものらしい。公民権運動、ベトナム戦争、反戦運動、LSD。文化によって分断されるアメリカ。レイ・マンザレクさんとジムが出会う。ジムはロビー・クリーガーさんのスライドギターに魅了され、ロビーとジョン・デンズモアさんはジムの詞にひかれた。1965年にドアーズを結成。ジムは歌の経験がゼロ。ロビーはエレキギター歴が6ヶ月。最初はフラメンコギターを弾いていたらしい。ジムはメンバーに曲を書くように催促。そしてロビーが作った曲が「ハートに火をつけて」。「ジ・エンド」を歌ってウィスキー・ア・ゴー・ゴーのオーナーから首にされる。それでも1stアルバムが作られる。シングル「ブレイク・オン・スルー」はダメだったが「ハートに火をつけて」がヒットする。ジムのステージアクションがエキセントリック。観客、特に女子の熱狂がすごい。ステージが終わった後に会場を出るのにも作戦がいる。そしてジムは気さく。ファンにも快く応じる。わざと股間を目立たせるパンツをはく。それらも作戦だったのかも。1968年、ドアーズの前座をザ・フーが務めるライブ。それは客がイスで殴られて打ち切り。このときのバックステージの様子も収められている。批評家がケチを付けた「太陽を待ちながら」も結果としては1位。「ソフトパレード」の録音。今までドアーズ名義だった曲が個人名になる。バンドの曲作りではロビーの貢献度が高かったように見える。LSD、ドラッグからアルコールに変わるが、レコーディングでも変なジムは変わらない。彼がステージで治安妨害罪で捕まる件も説明されている。これをきっかけに客がバンドを見る目が変わる。ジムも悩む。彼は詩作に没頭する。「ロックスターであることはポーズをとること、正気じゃなかった」というインタビューは分かる気もする。まともな人は誰一人いない世界だろう。しかしドアーズは続く。ぐちゃぐちゃなアメリカツアーの様子と、逮捕状を出したことを伝える警察の会見。その中の重罪の証拠となる写真がまた理不尽。結局有罪になってドアーズのメンバーは不安になるし、ジムはアメリカの文化は暴力だと思う。焦燥するジムだが、70年代に入ってアルバム「モリソン・ホテル」を作ればゴールドディスク。これほど批評や世間の評判とファン心理に差があるバンドはないかも。しかしそれもまたジムを不安にさせる要素なのだろう。ジムはアルコールの他にコカインにも手を出す。ワイト島のライブシーンの中、シャロン・テート殺害、ジミ・ヘンドリクスさん、ジャニス・ジョプリンさんの死などが挿入される。これも立派な歴史なのだなあと思う。ロビー・クリーガーさんの指弾きが上品で印象的。なんだかエレガント。1971年、恋人パメラとパリに旅立つジム。これが無ければまだ生きていたかもなあ。ジャニスやジミ同様、30前の死は早過ぎる。ワイト島などのライブシーンやエド・サリバン・ショーなどのテレビシーンが収められていますが、1曲丸々といったものが無い。しかし会場の様子や緊迫感は十分伝わってきます。ステージの上や側にあれだけ警官が立っていたとは。ボーナスとしてジムの父親と妹のインタビューが収録されていました。できれば生きているメンバーのコメントもあればうれしかったのに。余計な装飾の無いドキュメンタリー。ジョニー・デップさんの声がかっこいいし聴きやすい。面白かった。

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