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その日のまえに [DVDやら映画やら]

南原さんと永作さん夫婦の話しかと思ったら、それだけではなくて、筧さんと今井さんの話し、クラムボン好きな母親と息子の話し、そのクラムボン本人たちの「死」にまつわる話しが進行している様子。それぞれが道ですれ違ったり、同じ音楽を聴いていたり、宮沢賢治さんつながりだったりする。かもめハウスやオカちゃんの母親の話しが浮いているなあと思うのは、子供たちの服装とか様子にある。UFO とかが流れている割には戦時中みたいな感じ。クラムボンを語る女性も同じ時代でありながら、私生活は数十年前な雰囲気。それは宮沢賢治さんの時代なのかもしれない。古い制服姿の少年な駅員もそう。数々のファンタジーをひも解いていくことが大変で、感動や涙する暇が無い。後半、永作さんが看護婦に託した手紙でジンと来てしまうが、花火大会からはファンタジーの結末の確認のためにまたもや感動する暇が無い。「夜空に大きな迎え火」のとおり、花火大会会場は死者と生けるものの世界。このシーンの永作さんの笑顔はホラーに見えたりする。不思議なのは、最期の花火大会に限らず、劇中で筧さんと高橋かおりさんが並ぶシーンが無いこと。一応夫婦なはずなのに。なぜ? その必要がないから? せめて花火大会くらいはと思いました。ヒロシさんと宝生舞さんがなぜ登場するのかと思ったら後でちょっとだけ分かる気がする。彼らは永作さん夫婦の希望や未来だったのかも。春の修羅とかクラムボンとか、それから「永訣の朝 抄」の他、ときどき現れる女形みたいな駅長君はいったい何なのかと思うが、これもまた宮沢賢治さんの世界なのだろうなあ。永作さんは劇中で宮沢賢治さんの岩手県に言及したり、「永訣の朝 抄」を読んだりするが、それはあくまで映画的な話し。それが無くても話しは展開できる。けれどもファンタジー的な演出の説明にはどうしても宮沢賢治さんの世界が必要だったのだろうなあ。何せややこしい説明をしなくて良い。「あの人たちどうしているかな」と言う永作さんに「死んだ」とかそういうことを言わない南原さんが偉い。DV を受けている宝生舞さんを助ける男がヒロシさんで、彼の本名を初めて知った。浮いた様子もなく自然な演技ですばらしい。南原さんもすばらしい演技。あまりドラマや映画で見かけないのはなぜだろう。セリフも多いし疲れちゃったか。村田雄浩との演技ではちょっと緊張しているように見えるし。字幕があればさらに良し。でもセリフが長くて字幕を付けるのも大変かも。高橋かおりさん目当てで見るが、1時間16分くらいから2分ほど、2時間07分から30秒ほど、2時間10分くらいから5秒ほどしか登場しない。短い髪で白装束に黒い羽織姿。もうちょっと高橋さんが見たかった。

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