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フロンティア(FRONTIERE(S)) [DVDやら映画やら]

フランスホラー。胎児のエコー映像と女性のモノローグから始まる。フランス大統領選。暴徒に極右となんだか物騒なニュースっぽい映像が続く。この暴動のかげでオランダに逃亡しようとする移民たち。ヤスミンはその中の一人の様子。彼らは逃亡のためにある場所を襲う。ヤスミンの兄、サミが撃たれて負傷。ヤスミンとリーダーのアレックスは仲間と別れ、兄を病院に連れていく。ここまででひとつの映画ができそうだが、この映画の本題はここから。仲間たちは宿屋で合流する計画を立てるが、この宿屋がまずかった。なんだかヤンキーな女性が迎えた宿屋。さてどうなるかと思ったらチャプター3の後半から4の前半までが見れなかった・・・。チャプター8でも後半で止まっていきなり9へ移るがしばらく止まる。11のラストのいいところでカクカクする。残念な DVD だったが、飛ばしながら見る。面白いところは、偉そうにしているトムといちばん下っ端っぽいファリッドの関係の変化。逆転するところは見ていてちょっとそう快。ファリッドはカメラを持っていて、ときどき P.O.V. 的な演出になる。二人が入り込む穴の狭さが恐怖。あそこの腱切りも怖い。恐怖の晩餐に血がドバーに丸ノコにスプラッターに地下の坑道に囚われの身におかしな家族にガンアクションに大爆発となんでもありのストーリー。「テキサス・チェーンソー」というか「悪魔のいけにえ」な感じもある。部屋の様子をうかがうと、壁の写真とかなんだかナチスに関係がありそう。フランスに侵攻した者たちの生き残りだろうか。高圧的な父親らしい男に対して態度が不自然な子供たち。特にハンスとその嫁。もしかして彼らもどこかから連れられてきたのか。チャプター9でだいたい分かってくる。この人は生き残ってくれますようにと期待するがけっこう容赦ない。高圧的な親父は「純血」にこだわるが、もはや誰でも良いような雰囲気。泥まみれ血まみれ豚まみれに塩漬けに髪の毛切られるは逆さづりに首輪と、役者さんたちが大変で R-18 なだけある映画。ラストのヤスミン、他女性たちの演技がすさまじい。原題の "FRONTIER" は「ボーダー」とか「国境」を意味するらしい。「フロンティア」という邦題だが、フランス風に言えば「フロンティエール」らしい。「フロンティア」じゃ英語の開拓っぽい。この「国境」というタイトルはフランスからオランダに逃亡することにも関連しそうだが、ラストシーンでも大きな意味を持つ。ヤスミンたちは国境を越えたかっただけなのに・・・。ここだけ見れば逃亡に失敗した移民の姿を映した映画。彼らはどれだけ苦労しても逃げられなかった。面白いと言っては頭がおかしいと思われるが考えさせられる映画。寒い。


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