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トレジャーハンター・クミコ(KUMIKO THE TREASURE HUNTER) [DVDやら映画やら]

「これは実際にあった話し」というテロップだが都市伝説らしい。それだから劇中の「ファーゴ」のテロップと同様、ウソをウソで重ねた話しなのが面白い。主人公クミコの役設定は、気が弱いのか対人恐怖症とか心の病なのか、あきらかに周囲からは浮いている設定。量販店でのお金の出し方とか子供と対面したときの様子もおかしい。そんな彼女の大声が聴けるのはブンゾウに話す時だが、ブンゾウは人間ではなくウサギ。そんな彼女がよく会社で働いているなあと思ったら、母親の言葉から察するにコネ入社っぽい。人づきあいがほとんどできていない彼女が突如アメリカに行く。しかし英語は得意でないらしく、頼みの綱はクレジット・カードだけ。しかも自分のではない。でもお金かカードがあればだいたいオッケーなようで、カードを見せれば人は安心するし、とりあえず言われたとおりにお金を払えばホテルには泊まれる。クミコの部屋とケージに入ったウサギ。いわゆる「ウサギ小屋」をやゆしているものだろう。 クリーニング屋の隣の壊れた家の様子を長く映していて、クミコの代替イメージかと思ってたら、その後のクミコの行動にちょっと笑ってしまった。ただこのシーンが転機の様子。その後で喫茶店の窓に映るポスターが気になる。エレベーターの扇子模様がなんとも日本的。壊れかけた家とかペットショップ、電気製品量販店などシーンは、自然ではない日本の風景という意味もあるのだろう。しかしコンパスの文字がなんとも日本っぽくはない。アメリカの靴屋シーンで登場する、足のサイズを測るマシンがかっこいい。靴を買わなくても測るだけで楽しそう。後半はクミコの表情や雰囲気が都市伝説らしくホラーっぽくなってくる。全体的に音楽も都市伝説な感じかも。オープニングで海岸を歩くクミコ。地図らしきものを手に何かを探しているよう。そこで見つけた物がアメリカ行きのきっかけになるアレなのだが、なぜそこに至った経緯はよく分からない。親の関わり方とか、堅苦しくてきゅうくつで仲間意識が強い日本の組織で働けばこんな人も出てきますとか、意思の疎通のむずかしさがこんな事態を招きますよとか、色々言いたいことはあるのだろうが、その前にクミコ自身が痛いとか面倒の前にちょっと病っぽすぎる。何を言われても信じるクミコだが、でもほんとうに彼女はそれがあると信じていたのか。信じていなかったから見つけたかったのかもしれない。とかとか色々考えるが、都市伝説だしあんまり深く考えることでもないか。しかし図書館の蔵書で売り物ではないといえ、あれはまずい・・・。ラストはもちろん妄想という設定だろう。もしかすると形を変えた「イントゥ・ザ・ワイルド」な映画なのかもしれない。いちばんおどろいたのは Yamasuki Singers。あのラジオの BGM ってこれだったのか。曇り・雪。


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