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タオの月 [DVDやら映画やら]

れんげを演じる吉野紗香さんがキュート。口を開いて呆ける表情がかわいい。ときどきすごい眠そうな顔をする。特に目が寝てる。DVDメニューの表情もちょっと眠そう。彼女と永島敏行さんの酔狂、阿部寛さんの疾風の三人が怪しい刀の出自を探るロールプレイングな物語。男二人ならちょっとはケンカしそうなものだが、二人とも人が良い。達観の域に入った人たちなんだろう。疾風はハヤテと読む。森山裕子さんが重要なカギになるが、アビラとかマリエンとか二役かそれ以上をこなしていて大変そう。でも変わった役で、彼女は話さない。れんげだけにテレパシーで話しかける。前半、空から降りてくる森山さんたちがかっこいい。三人は森山さんなので、「森山さんたち」というのは森山さんの複数形。違いは髪が白だったり黒だったり、おさげ髪だったりするところ。ヘルメットのようなマスクからは水中のブクブクみたいな気泡がもれていて、なんだか独特な解釈。もしかしたら異星人にとって空気も水なのかもしれない。マスクが破られると中から水がドボドボ出てくるところも面白い。最初はマスクが彼らの顔かと思った。そのままウルトラQとかで宇宙人役で違和感なし。イメージは虚無僧の天蓋だろうか。ラストではマスクをかぶるところが見られる。戦いの果て、崖から落ちるときの落差がとても大きく見えてスタントが大変そう。それとも映像マジックだろうか。異星人が連れてきた甲虫のギミックも面白い。ギレルモ・デル・トロ監督の初期作なんかに出てきそう。生きていて生物のようだが機械でもある。マリエンが「武器」と説明する怪物マカラガのデザインが例えようがなく、あえて言うなら花かもしれない。酔狂の術のかけ方が面白い。筆でお札にサラサラっと書いてペタッと貼れば自由自在。人間だけではなくて物にも通用する。でっかいものにはでっかい筆が登場する。とってもユニークな術。彼の古い仲間の形見の使われ方がちょっと憎い。タオという道具を鳴らせばすぐに済むのに、そう簡単には終わらせないのが映画の世の常。最後に登場する大きな女の人におどろく。どこかで聞いたことのある名前。榎木孝明さんが演じる悪者、角行の頭巾の漢字が「肉」に見えてちょっと笑える。谷啓さんの淡々としたセリフ回しも良かった。森山さんといっしょに常連っぽい螢雪次朗さんが出ているところも面白い。しかしなんと言っても吉野さんのストレートな演技とタメ口セリフが見もの聴きものな映画。DVDメニューの資料集にはストーリーボードや絵コンテが収録されていて、ストーリーボードには木の飛行機で滑空しているのもあった。映画では出てこなかった。面白かった。晴れ。


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