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悪を呼ぶ少年(The Other) [DVDやら映画やら]

おおげさな邦題だと思いきや、それに負けずかなり残酷な話し。Other の O が白丸塗りつぶしになっているのは、卵の意味なんだろうなあ。つまり「何とか卵生」の卵・・・などと見た後で想像する。森の中、正座している子供。ホランド。もう一人ナイルズ。最初から気になるところはこの二人がひとつのカットに収まっていることがない点。一人二役でもなさそうだし。ここからもアレな話しだろうなあとうすうす分かってしまう。しかし最初のステンドグラスの天使がダブってくるとは思わなかった。このシーンはとても印象的。事件のきっかけを与えたのはおそらくあの人。そしてラスト以降、真実を知るのは残されたあの人だけになったのだろう。気になったところは、ネズミ嫌いのロウおばさんが、捕まえた子供を「ホランド!」と言ったところ。ロウおばさんの記憶があいまいなだけだろうか。ナイルズとエダの初会話シーン。どうもエダに何か能力があることをうかがわせる。ナイルズがエダにロシアのことを訊ねるが、どうもエダの素性というか出自には何かあるようだ。「わたしの手が嵐を予感した」って、天気も分かるのか? とおどろいたが、「古傷が痛いので雨」みたいなものかも。ナイルズとエダの初会話は次のピギーのシーンにもつながっていくが、ここではナイルズの関与が分からない。ベビーについても直接の関与がはっきりしない。最初はアンジェリニが濡れ衣を着せられたと思ったが、そうとは断言できない。行動や言動はじゅうぶんあやしいのだが。でもやっているところ見せてしまっては、ネタばれになってしまう。なかなかかっとうするところ。もし何もしていなければ邦題どおり「悪」い事を呼び込んでしまう少年。片われがやっていたとしたら、「悪」であるそいつを呼んでしまった。適当そうだが、色々と受け取れる秀逸な邦題。原因が心の病ではなく、外的な原因があって、それを明確に語られるところが良かった。ウルトラQのリリーみたいなものだろうか。ラスト近く、ナイルズが母親に食事をあげるシーン。絶望的な母親の表情がすばらしい。それに反して絵本を読むナイルズの無邪気なこと。ありがちなラストカットならニヤっとさせそうなものだが、そうでないところを見ると当人は今の事態が非常にまずいということをまだ理解しているのかもしれない。エンドロールによるとホランドとナイルズ兄弟は、どっちも名字が Udvarnoky だったが、ほんとうの兄弟なのかも。もしかして名字だけの堂本兄弟だったりして。見世物小屋の人たちが怖かった。都会が出てこない。ずっと農村。納屋の壁に道具をかけるフックがあるが、そこには道具をかたどった形が描かれていて、子供には整理整頓しやすい工夫だなあと思った。面白かった。さわやかな夏。


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