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ブース Booth [DVDやら映画やら]

白黒。昔。今から数十年前だろう。電話もダイヤル式。ラジオ人生相談に 30年前に心中したという女性から電話がかかってくる。そしてその電話を受けたパーソナリティがアチャー。そこが第6スタジオ。そして現代。人気 DJ がその第6スタジオを使うことになってしまった。佐藤隆太さん演じるごう慢な DJ の狼狽を楽しむ映画。本番中のブースで起こる色々なハプニングに彼は疑心安儀になる。ラジオの男女の悩み相談に寄せられる相談が過去の出来事にはまっていく様が、パズルが組みあがるようで面白い。かなりゲスな主人公なので同情の余地無し。だから見る人を裏切らないラストかも。ラスト近くの長めのサブリミナルカットのように映し出されるものがトラウマになりそう。けっこう怖い。きっと冒頭のパーソナリティが見たものなんだろうなあ。ラストにも驚くが、その前のどんでん返しといえるシーンになるほどなあと思う。どこまでが現実なのか。全ては偶然と思い込みだったのか。ラジオの現場シーンが見られるところも面白い。10数年前の映画ではあるけれど、ラジオの現場は今でもあまり変わっていないんではなかろうか。「リスナーから良いのが来なければお前が書けよ、それが仕事なんだろ!」といったヤラセ行為も実際にあったりしそう。当然のことながらスマートフォンや SNS とかは登場しないが、現在でもじゅうぶん耐えられる設定だと思う。メイキングで「嫌な奴」に見せられるようにスタイリングしている佐藤さんの様子が面白い。主演なので当然だが、ほぼ出ずっぱり状態の佐藤さんの焦りっぷりがすばらしい。優しい顔や笑った顔のさわやかさと、暗黒面の差が大きいところも魅力。中村義洋監督なので見たけれど、やっぱり話しにムダ無し、回想シーンが上手い。面白かった。三浦誠己さんにも若い時があったんだと感心する。マッサンこと玉山鉄二さんは一体どこに出ていたのか。女優さん三人、小島聖さん、浅野麻衣子さん、高橋真唯さんのプレッシャーのかけ方が恐ろしい。DJ 対女三人の構図ともいえる。それにアレを足せば四人か。劇中ラジオで RCサクセションの「雨上がりの夜空に」がかかってた。ああ面白かった。晴れ。


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