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赤々煉恋 [DVDやら映画やら]

団地とかマンションとか、高い建物が映ると、みんな自殺の名所に見える。見始めて土屋太鳳さん演じる主人公が「この人アレなんだなあ」と気づく。死後の世界は分からない。分からないからファンタジー。樹里がさまよい続けるのは神様の仕業か。虫男が見えることも彼女を苦しめる。なぜ自分のような人に出会わないのか。少し希望も見るが、その結果は無残なもので、罰は永遠に続くのか。そこから抜け出す方法はあるのか。しかし解決させるにはあまりにも残酷。本人はそのままだが、ミドリが清水富美加さんから吉田羊さんに代わってしまうことで、ずいぶんと年月が流れてしまったことが分かる。ミドリには子供もいる。樹里の母親を含め、残されたミドリに潤也はたしかに訳が分からないだろうなあ。樹里本人も分からなくなっている。自分が間違っていることすら分かっていない様子。そこから抜け出すのが物語。子役のリンゴちゃんの存在が大きい。この子だけは助かってほしいものです。このリンゴちゃんを見るための映画でもある。樹里の母親役の秋本奈緒美さんだが、ハッピバースデイを歌うときに、プロの片りんが見えてしまってうれしい。ちょうど中ほど、樹里が罪や神などについてモノローグするシーンが、バッハの曲のプロモーションビデオのよう。それに相反するのが、主題歌をバックにした言葉のないシーン。どちらも樹里の感情。それは「承」や「転」かもしれない。夕日のフェイドアウトがとてもきれいなラスト。でも見届けることしかできないという残酷さ。今とは違った清水さんを見られる映画。若いのだから当たり前ですけど。みなさん、土屋さんに呼ばれても知らないふりをする演技は難しいだろうなあ。見終わってから思ったが、行きついてしまう前にどこか退避できる場所があればいいんだろうなあ。頭を冷やすために。日本語字幕の他、英語歌詞の曲にも字幕が付くのが親切。エンドロールにも役名が載っている。監督自ら一部楽曲の訳詞をしているところも、音楽への熱意をうかがわせます。タイトルは「せきせきれんれん」と読む。赤々となりながら恋がれるものを煉る? 子供が夜泣きするのは、この映画のような理由だっりして。振り返ると父親の存在が希薄、というか無いところがまた面白い。冷える。晴れ。


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