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スティーブ・ジョブズ(STEVE JOBS) [DVDやら映画やら]

スティーブ・ジョブズさんの人間関係の話し。柱は娘との関係だろうか。そこに養子だったジョブズさんの心情と会社との関係。特にもう一人のスティーブであるスティーブ・ウォズニアック、アンディ・ハーツフィールドさん、元CEO のジョン・スカリー、そして彼らの間に入るように常にジョブズをサポートするジョアンナ・ホフマンさん。この映画のタイトルは「スティーブ・ジョブズ(STEVE JOBS)」だが、副題で「ジョアンナ・ホフマン(Joanna Hoffman)」と付けた方が良いほど、映画の中で彼女の存在が大きい。映画のストーリーだけを追っていっても、ホフマンさんがいなければ映画は10分で終わりそう。娘リサや社員たちと関係する場所にいつも彼女がいる。ラスト近くの彼女がジョブズさんにホの字だったとするような表現はどんなものか。それは彼の仕事ぶりに対してだろうが、ちょっとカン違いしてしまう。ジョブズさんに信念があったことは認めざるおえないとしても、彼はただ謝ることが嫌そうにも見える。とにかく言い負かす。人の意見に従うことが嫌い。彼にとって重要なのは歴史ではなくて、1時間前の事実。ウォズさんとの対話が好例。この映画は、1984年 の Macintosh 発表、1988年の Next Computer、最後は カラフルな iMac の 1998年。この大きな三つのイベントを中心に話しが進む。この中で彼が商業面も含む総合的な成功を収めたのは iMac だけ。「何事三度」。彼は毎回成功していたわけではなかった。しかしその間に培った "~ Rest of Us″というポリシーや、Next Step という OS の根幹が、新しい Apple で開花した。物語で言えば伏線みたいなものか。しかしジョブズさん本人は、Mac や Next が失敗作だと考えていたのだろうか。映画を見る限り、ホフマンさんや経営陣、批評家が話すのはほぼ一点。「価格が高い」ということ。ジョブズさんの偉いところは安売りしないところかも。スカリー CEO との回想シーンで「値段を下げれば・・・」なんて弱音っぽい言葉も出てきますけど。それでも安売りしないから高いブランド意識が保たれる。Apple にとってというより、会社が会社であるためには適正な値付けが必要なのは当たり前。Apple Store とか量販店とかで値引きをしないのもその表れ。Apple の業績は良くなったというが、それは高いものでも売れるから。Apple だけインフレ状態。デフレによる値下げの泥沼を遠くから見ている。ようやくジョブズさんの考えに評論家や消費者がついてきた。ジョブズさんは、値段は高いがそれ以上に素晴らしいというブランドイメージを与える天才だったのかも。そして罵倒してでもとにかく人にやらせる。だから常にリーダーでないといけない。上に立たないとやらせられないから。ウォズさんとは全く違うことがよく分かる。元 CEO のスカリーさんとの関係や、最初の Mac に "Hello" と言わせるトリックが面白かった。リサが腰に付けたカセットテープの Walkman。これを iPod がとって変わるのかと思うと、SONY がもうちょっと早く MP3 とかに着目していればなあと残念に思う。頭の固い人たちには、堂々と CD をリッピングする行為を宣言できなかったし、それが犯罪に思えたのかもしれない。一個人の映画を作るのにも、色々切り口があるのだなあと思った。晴れ。かなり冷える。


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バトル・オブ・シリコンバレー(Pirates of Silicon Valley)
Welcome to Macintosh(Welcome to Macintosh: The Documentary for the Rest of Us)


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