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ギララの逆襲 洞爺湖サミット危機一発 [DVDやら映画やら]

サミット取材のため、北海道洞爺湖を訪れた隅田川すみれとカメラマンの戸山、この二人が山中で見たものは? このときの音楽がほとんどモスラとか怪獣映画で原住民が踊っているときにかかりそうなメロディ。しかもそこの偉い人がキャプテンウルトラ。総理の名前が「安」でなくて「伊」部。元総理が「小」でなくて「大」泉。ロシア大統領が「ー」ではなくてプ「ッ」チン。会議になっているのかよく分からないサミットをよそに、早々にギララが登場してタイトルロール。このタイトルロールもかなりネタバレ。音楽が伊福部さん的雰囲気をコンテンポラリーにアレンジした感じ。すばらしい。それにしても役者名の文字がでかい。監督の名前だけ筆字。なんか古っぽい映像だと思ったら、オリジナルのギララのシーンもあるようだ。防衛軍が夏木陽介さん、黒部進さんに加え、古谷敏さんまでいて、東宝特撮とハヤタとウルトラマン本人の共演。何気に森下悠里さんの出番が多くてけっこう重要な役。フランス語は吹き替えなのか? なんだか上手。ギララが現れてサミット終了で各国首脳が帰るかと思いきや、みなさん闘うと言う。メンツだけでしょうけど。そして G8 による対策本部が出来上がり、各国が得意な『作戦』でギララを倒そうとする。結局、ギララ登場の原因はあの国だった。中国や韓国が登場せずに北の国だけが登場するのは、日本を含めてみんな似たような国なので、西洋から見ると見分けがつかないと考えたからかも。黒部さんが通信のために取り出すスティック状のものが往年のアレでうれしい。ご本人も楽しかったりして。ギララに対応する兵器「はげわし」が登場するときの音楽が「大戦争マーチ」の類似版でけっこう熱くなる。防衛軍のテントの文字が TDF。これではウルトラセブン。途中で気が付いたが、すみれが「三平ちゃん」と呼ぶのは、ウルトラQでユリちゃんが「一平ちゃん」と呼ぶのと似ている。そういえばウルトラQではユリちゃんがカメラマンだった。さらに考えてみると、戸川一平→戸山三平、江戸川ゆりこ→隅田川すみれというオマージュ関係なのだった。ギララ自身は円谷怪獣ではないけれど、怪獣や特撮という大きなジャンルに対する愛にあふれる映画。ミサイルのスイッチ押下に怖気づく伊部首相に代り、意気揚々と押しちゃうアメリカ大統領、すぐお腹をこわす総理、女好きのフランス大統領に千島や択捉の話しとか政治的な小ネタ満載。ギララが夕日をバックに踊るときの音楽が良い。みうらじゅんさんとリリー・フランキーさん、水野晴郎さんたちのコメントがわけわからなくておかしい。この辺りは監督の人徳なんだろうなあと思う。ネチコマが始まるシーンは笑わなければいけないが、真剣にやっている役者さんのことを考えると泣けてくる。最後はあの人というのは、彼が「世界の○○」と呼ばれているからか。ネチコマ踊りはある意味ミュージカルっぽいし、北のスパイに火山爆発に怪獣やら何でもありの世界に誇れる日本映画。各国首脳の配役も良い。役名付きのエンドロールがうれしい。すごく冷える。


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