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幕末残酷物語 [DVDやら映画やら]

白黒映画。池田屋事変。返り血を受けた新選組たち。タイトルロールの楷書体が柔らかい感じで、他の映画とちがった印象を受ける。新選組に入隊した江波三郎の物語。西村晃さん演じる土方歳三の出番が多い。美青年と言われる沖田総司は河原崎長一郎さん。近藤勇は控えめ。ちょっと口だけどいう感じ。木刀を使った入隊試験。木刀といえど当たれば額は割れるし血もふきだす。新選組の実態を生々しく描くという映画。新しい隊員たちに、きびしい戒律を、書かれた文字だけではなく実践して見せつける。田舎から出てきた江波は、刀や人斬りに怖気づき、介錯を命じられても一太刀で済まず、見かねた沖田が手を出す。そんな江波も介錯ができるようになり、自ら申し出るようになる。そして局長、近藤勇からは「俺が斬れと言えば要人でも斬れ」と言われる。江波はなぜ新撰組に入隊したのか。それは新撰組の黒い過去を知る必要がある。そしてなぜ沖田を頼ったのか。へっぴり腰だった江波が迎えるラスト。彼の言葉は誰かに届いたのか。新人隊員の、時にはのほほんとした成長物語では終わらなかった衝撃のラスト。近藤勇の腹黒さ。新撰組を大儀のための殺りく集団として描き、新選組が嫌いになる映画。ああ恐かった。面白いところは、敵対する隊でも有名どころの勝海舟や坂本竜馬の姿が現れなかったところか。敵との戦いがなくてこれだけ血で染まれば、新選組は異常な組と言うしかない。大義は美しいのか醜いのか。時と場合によるのかも。江波を慕うサトがちょっと出すぎかと思ったが、血以外の娯楽は江波とサトの件しかないのでしかたがない。面白かった。晴れ。


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地下に潜む怪人(As Above, So Below) [DVDやら映画やら]

イランから始まる。POV風な映像。見つかれば殺されるという緊張感の中、地下坑道みたいなところで何かを探す女性。なにかの調査をしている様子。目的は錬金術師フラメルの石。女性の名はスカーレットで、彼女の父もまた同じ研究をしていた。パリの地下がダンジョンとするなら、カメラクルーの他に翻訳家のジョージや案内役のパピヨンたちを誘う件は、まるで勇者を集めるゲーム風。彼らとの対話から性格らしいことも垣間見える。スカーレットがパピヨンと初めて会うとき、窓越しに見える通りにあやしい人が・・・いたと思った。案内役のパピヨンも、この道あの道と色々否定されたら、ムカついて当たりまえ。外人はこのあたりのワビサビが分かってない。そして地下を進んでいくスカーレットたちは不思議なことに出会っていく。そして彼らは通ってはいけない穴をくぐることになる。原題は劇中のスカーレットの台詞によると、「錬金術の原理」らしい。「下なるものは上なるものの如く」。それをどう例えれば良いのかと思ったら、「もし天井に扉を作ったら、床にも扉がある」といった感じのようだが、ラストシーンでもなんだか分かった気になる。他にも「内なるものは外に通じる」に「地にあるものは天にある」とか「自分とは細胞であり原子であり神である」。それを「願えばすべて現実になる」とまとめるスカーレット。そんな簡単にまとめて良いの?と思うが、それが恐怖の肝のようだった。なんだかスピリチュアルな感じ。その反面、邦題はけっこう直球勝負だが良い感じだと思った。DVD のジャケットデザインなんかは古めのホラー風味。洞窟物。映画「ディセント」とか、狭いところや閉所が嫌いな人には向かない。いちばんハラハラするのは、額に着けたヘッドライトの電池がいつ無くなるかというところ。最初はスカーレットの調子の良さになんだかなあと思う。「急げ急げ」とせかしているときに「大丈夫よ」と返事されるのは嫌な感じ。それでも、だんだんと地下探検に引き込まれていった。エンドロールも面白い。カタコンベとは地下通路のことだったのか。スージー役の女優さんがロックっぽくてかっこよかった。面白かった。


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隠された記憶(CACHE/Hidden) [DVDやら映画やら]

映画の説明のテロップかと思ったら字幕は出てこないし、何だろうとよく見たら出演者とかのタイトルロールだった。新鮮な印象。夫婦のもとに届けられるビデオテープ。ジョルジュとアンヌ夫婦のイライラややりとりが妙に現実的で見ているほうも不安になる。これも知らない役者さんのせいかもしれない。でも奥さん役の人はどこかで見たことがあるような気がする。と思ったら、最近のハリウッド版「ゴジラ」で原子力発電所の人だった。まさか10年後、日本で亡くなってしまう役をするとは思いもしなかったことだろう。映画「ショコラ」に出ていたようだ。気づかなかった。ジョルジュの親も鋭くて、たずねてきた息子の様子を見て何かあったなあと気づく。よほど疎遠だったのだろうにさすがは親。ジョルジュの様子を見ているとアンヌがいらだつのも分かる。彼があきらかに何かを知っている様子だから。ジョルジュはテレビの司会者で、番組のビデオ編集にも口を出す。もしかして、このあたりが送られてくるビデオをつながっているのかなあと想像する。結局なんだったのかはっきりしない。ビデオとか絵を送り付けてきたのは、たぶん47号室のマジッドだろう。もしくは近親者。そうでなくてはあのアングルでビデオは撮れない。暴力を使わず、ただひたすら不安にさせたがったのだろう。インテリとして通っていて人々にも顔を知られたマスコミの一人であるジョルジュだけが暴力的。おそらくマジッドは病気か何かで老い先短かったのだと思う。父親の下す結果を息子も納得していたとも考えられる。最期まで紳士的にジョルジュを追い詰めるのは父のため。ただひたすらブルジョワというかインテリをおとしめるというストーリー。モヤっとしながらもスッキリするのは、ジョルジュの言葉が言い訳にしか聞こえないことや、彼の家族も終わりだなあと思ってしまうせい。最期には呆気にとられる。見てよかったのかと迷ってしまうが、だんだん良い映画だったなあと思ってしまった。娯楽を求めてはいけないサスペンス映画。気がつけば音楽がなかったような? モヤモヤしながらジワジワと面白くなってくる映画。曇り・晴れ。


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マーシュランド(La isla minima) [DVDやら映画やら]

タイトルロールの湿地帯の航空写真がすばらしい。ジオラマにも見える絵のような不思議な光景。メロンパンにも見えたりする。脳みそのヒダのようでもある。ほんとにジオラマだったりして。スペイン語の映画。アンダルシアが舞台。1980年から始まる。ある理由でマドリードから左遷された刑事ペドロ。ヒトラーの写真を貼った十字架と関係がありそう。相棒の刑事フアンも過去がありそう。何かのきっかけでトラウマ状態になるようだ。この二人が、親密ではないが「寝たか?」とか気づかったり、捜査ではいがみ合うことがない。そこが何だか新鮮。普通は「都会者」「田舎者」で敵対しそうなところ。刑事二人が小鹿を担いだヘススを追いかけるシーンが良い。走っている姿がかっこいい。最初に見つかる少女二人の姿がホラー。とても恐い。「後ろからもおそわれた」という台詞にもぞっとする。捜査中で妨害が入る。そして何かを隠している人たち。そんなものにじゃまされるということは真実に近づいているということだ。刑事が仕掛ける録音機に「NATIONA~」の名前が見える。もしかして明るい電気の「ナショナル」だろうか。ダイヤルの音で電話番号を調べるのが、ダイヤルが戻ってくる長さを調べるだけでしょうけどすごい。最後はけっこうショック。おそらく過去がバレた人は犯人では無いだろう。しかしその過去は許せるものではなかったんだろうなあ。あのしつこいナイフもその名残、彼を元に戻すのもお互い相容れないものを感じたせいだと思った。霊媒師なんてうさんくさいが、けっこう当たったりするものか。面白かった。雪・曇り。


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レーサー/光と影(La petite reine) [DVDやら映画やら]

原題は「小さき王妃」とでも訳するのだろうか。ロランス・ルブーフさんが見たくて見た。彼女は自転車レーサー、ジュリー。オープニングから危険な展開。時間稼ぎのためには色々するもの。エレベーターのボタン押しまくりにはなるほどなあと思った。隠し場所にも気を使う。そして疑いをもたれれば、他所の国でライセンスを取得する。ジュリーが言うとおりコーチの JP は問題があるときにいつもいない。医者のヘンリーが秘密を話してしまった夜の奥さんの話しにはゲス男と思って当たりまえ。いつもいないくせに練習だけはきびしい。アリゾナのシーンが良い例。それにベルギーのホテルでのシーンもサイテー最悪。コーチは自分が金を得るために、そして同僚に勝たせるために打てと言う。最後は「妻と別れる」とか「君を失いたくない」とか白々し台詞の完全なゲス状態。なぜジュリーはこのコーチ、この男とずぶずぶなのか。それは誰にも言えない秘密を共有してしまったせいだろうなあ。そこに父親が輪をかける。娘はやっていないと本当に信じているのか。真顔で娘に病院に行けと言う。彼女に本当のことを言わせないようしているように見える。自分ではそのことを言わないし認めない。このお父さんは JP よりもたちが悪いかも。彼女は JP に会わなければ、平均な戦績でも幸せな競技生活をおくれたかもしれない。夜中に目が覚めて「息が止まってる」とか、ほとんど麻薬。「ターボキッド」とは、まったく違う。小柄で少女のように見えて、それで大人で、なんというかかっこいい。自転車に乗って台詞を言って演技する彼女がすごい。ラストのワールドカップシーンは、自転車の量だけでも圧巻。群れで泳ぐイワシがのよう。最後はジュリーが表情だけで物語るシーンの連続。呆けたり不安そうだったり微笑んだり。ポスターのカットにもなっただろう意を決したような表情を見せた後は、ただ何かを待つような心そこにあらずな感じ。見事な顔演技。彼女がいったい何をしたのか。静かなラストはけっこう衝撃だった。それが彼女の立場でできる最良の選択だったかもしれない。そして二人の男にザマーみろと胸をなでおろす。最後のテロップによると、これは事実に基づく話しらしい。事実でもそうでなくても、ヒューマンドラマとして、そしてハラハラするサスペンスとしてもすばらしい。ロランス・ルブーフさん名演。彼女が「ターボキッド」オフロードバイクを乗り回していた理由が良く分かった。面白かった。雪。


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tY:近況63(Radiko, Bass, Guitar とか) [他]

面白かったページ。
カオナシに化けた幼稚園児、ハロウィンのコスプレ優勝者はこの子で間違いないと話題に | netgeek: http://netgeek.biz/archives/86331
「ハリウッド・ウォーク・オブ・フェーム」にジュリア・ロバーツやクリント・イーストウッドの名前が無い理由を知ってる?:らばQ: http://labaq.com/archives/51876208.html
昔のハロウィンのコスプレは泣いて逃げたくなるほど怖かった…モノクロ時代の写真いろいろ:らばQ: http://labaq.com/archives/51875395.html
もはや絶望さえ感じる「男と女の違い」13の例:らばQ: http://labaq.com/archives/51827733.html
その健康神話、間違ってますよ。今すぐやめるべき13のエセ健康習慣 - まぐまぐニュース!: http://www.mag2.com/p/news/217226
セブンイレブンのコーヒーが自動販売機に進化。佐藤可士和デザインとかじゃなくて顧客が本当に必要だった物はこれじゃん | netgeek: http://netgeek.biz/archives/86671
懐かしいやら欲しいやら。1970年代のアメリカで人気だった30のおもちゃ : カラパイア: http://karapaia.livedoor.biz/archives/52227832.html
昭和の時代に子供が普通に買えたものランキングトップ15 : カラパイア: http://karapaia.livedoor.biz/archives/52195070.html
今ならクレーム殺到必至。かつてアメリカで販売されていた10のトンデモおもちゃのテレビCM : カラパイア: http://karapaia.livedoor.biz/archives/52201480.html

NHK FM 藤田恵美さんのプレイリスト。この二人が良かった。
10月27日「JamesTaylor'sGreatestHits」 James Taylor:http://www4.nhk.or.jp/yoruplaylist/x/2016-10-26/07/70641/4694413/
10月29日「SolitudeStanding」 Suzanne Vega: http://www4.nhk.or.jp/yoruplaylist/x/2016-10-28/07/71203/4694415/

81.3 FM J-WAVE : J'S SELECTION: http://www.j-wave.co.jp/blog/jsselection/rock_classics/
10月31日(月) 27:00~28:00 ROCK CLASSICS
Zombies が良かった。Dire Straits、Van Halen、Thin Lizzy、Steely Dan となんだかよく分からない選曲。あえて言うならギターがかっこいい。
11月7日(月) 27:00~28:00 ROCK CLASSICS
Queen ~ David Bowie ~ John Lennon の流れはかっこいいがしんみりもする。

MY DEAR BASS ベーシストが愛してやまぬ"この1本" | リットーミュージック: http://www.rittor-music.co.jp/books/16213002.html



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MY DEAR BASS ベーシストが愛してやまぬ“この1本" (BASS MAGAZINE)




この本に出ていた岡野ハジメさんのヴァイプラ・ベースで紹介されていた Wishbass (http://wishbass.com/) が気になったので YouTube を探してみたらけっこうあった。

WIshbass #1249 refin demo - YouTube:



WIshbass #906 - discussing the refin - YouTube:



Fretless Bass Solo on Wishbass - YouTube:



Web を探したら、Wishbass 話題にしている Blog もあった。
つくりや仕上げはゆるそう。「1弦=いくら」という価格設定。
仕上げはゆるくても Fender ベースだってネックポケットとかけっこう作りがゆるかったりする。わざとネジをゆるめたりする調整法もある。楽器はほんとにアナログ。

Radikool で JCBA コミュニティ FM は聴けるが、録音するとプログラムが停止してしまう。放送は聴けるので録音形式が悪いのか。m4a、wma、変換無し など試してみるがうまくいかない。
そこで、Radika で試してみると録音できた。

10月26日で鈴木あきえさんが番組を卒業した。
TOKYO FM 鷹の爪団の世界征服ラヂヲ: http://www.tfm.co.jp/taka/
ラヂヲルポ220回目っ! | 鷹の爪.jp|鷹の爪団公式ポータルサイト: http://鷹の爪.jp/2887/

また稀有な女性 DJ がいなくなってしまった。キャン〇マとかオッ〇イとか奔放な発言が楽しかった。
「Dig The Rocks」の 奥浜レイラさんや「ロックページ〜ミュージック・プレゼンテーション〜」の倉益悠希さんの好対照な話しぶりが聴けなくなって久しい。
今年は正統派 DJ というか VJ か、「洋楽80'sファン倶楽部」とか「洋楽グロリアス デイズ」のシャーリー富岡さんも去ってしまった。
「たまむすび」のナタリーこと小林悠さんもいないし。
11月4日の「たまむすび」では、名曲「他人の関係」の話題にひっかけて、赤江珠緒さんとナタリーが「他人の関係」になってしまったと揶揄。去らざるおえなくなった方に対してひどすぎ。男性アナウンサーも「上手い!」とか言うし。TBS は変かも。まあ弁護士事件で TBS は終わってしまっている。
残るは「簡易恋愛プログラム 宮川賢のデートの時間でそ」の外山惠理さんくらいか。「アクセス」の渡辺真理さんにも復活してほしい。
11月3日からは、「シン 鷹の爪団の世界征服ラヂヲ」にタイトルが変わっていた。

秋が終わる前に冬が来てしまった。

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ザ・コミットメンツ(The Commitments) [DVDやら映画やら]

ダブリンのソウルを求めるジミーとそのバンドの話し。冒頭は結婚式だろうか。老若男女がダンス。右利きの古い Fender Precision Bass を左利きの人が使っている姿が印象的。よく見ると PU には Jazz bass のが付いているよう。その隣では Telecaster Thinline。ボディのセンターに、チロリアンテープみたいなストライプが入っている。おもむろに空き瓶でスライドを見せる。電車の中で歌うシーンが良い。スティーブンが教会のオルガンで弾く「青い影」がかっこいい。母国でもこの曲の「歌詞が変だ」と思うんだなあ。ジミーがオーディションを始めるシーンでは、バンドやミュージシャンの実名が色々出てくる。ツェッペリンにバリー・マニロウからソフトセルやスパンダーバレエに地元の誇り、U2 と、なんだかんだとみなさんジャンルが広い。ジョーイのバイクはスーパーカブだろうなあ。もうベスパという時代ではないのか。ドラムを買った質屋のおばさんが強力だった。ジミーがズボンにアイロンがけしているシーンでは「さらば青春の光」を思い出した。バンドに波風が立つ理由は、色恋沙汰とか個人の突出した人気によるものだが、その中でもボーカル、デコの件はバンドでよくありそうな話し。上手いけれど人間がちょっと変。ジェームズ・ブラウンも連想させる。ベースが左利きの人になったのは偶然か、それともポール・マッカトニー以降、ベースは左と決まっているのか。どっちにしろバンドの見た目の良いアクセントになっているような。右のプレベを左で弾くとどうなるかという良い見本。ラストのインタビューはちょっと悲しいが、けっこうなどんでん返しとも言える。得体のしれないジョーイといい、ひねた見方をしたら、みんなホラ話か妄想だったかも。バンドが仲間割れする映画はめずらしくはないが、みなさん素人さんというのは驚き。監督すごい。DVD に入っていたメイキングを見ると、ソウルフルなボーカルの年齢が見た目よりすごく若かった。二代目ドラマーのパンクっぷりがすてき。面白かった。


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皆殺しの流儀(We Still Kill the Old Way) [DVDやら映画やら]

オープニングの音楽からして70年代風。「~ Old Way」ということは「古いやり方」。「相変わらずのやり方でやってるよ」ということか。開始早々のゲス集団の横暴に、早くやられてくれないものかとフラストレーションがたまる。若者ギャングE2と、老いたギャングの女性の扱いが対照的。老いたリッチーは昔の女性もはっきり覚えている。若者ギャングはローレンを DV でコントールしている。そのあげく・・・。ヘリコプターに乗るリッチー。窓を打つ雨が彼の涙のようで上手い。テイラー警部の相棒がなんだか消極的であやしく思えますが、はたしてどうなるか。心の準備なしで現れたローレンの母親におどろく。拷問役ロイの出番はまるでホラー映画。色々とひどいことをやっても捕まらないのは、「ブッチャー」のブッチのおかげだろう。これではまるで「冷たい熱帯魚」のでんでんさん。がんがん攻めるのはいいが、リジー姉さんの安全が気になる。ディーンが着ている服が「スター・トレック」の制服っぽい。「E2ギャングはすげえぜ」と話すアーロン。リッチーとくらべて、彼のリーダーっぷりの無さにどうしようもなく悲しくなる。当然ながら老いたギャングを応援してしまうが、考えてみれば、やる方もやられる方も悪い奴ら。世界の北野映画でも老いたヤクザが活躍するものがあったが、圧倒的に違うのが銃撃の量。そして時折漂うホラー臭。これだけやれば皆さんお縄となるのが普通だが、はたしてどんなラストになるものか。終わってみるとこの映画のヒーローはあの人だったかも。アーロンがはべらせる女性の一人が「ヨーコ」。この名はやっぱり小野さんの影響が大なんだろうか。雪と雨。


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グリーン・インフェルノ(The Green Inferno) [DVDやら映画やら]

森や部族を救うために出かけたらあららら・・・。食人族デラックス。最初のドキドキはナニ対タランチュラ。あれよあれよという間に足がドーンとか首がドーンとかにおどろく。マッドマックスみたいな先住民には、自分たち以外の人間をどうしようと罪の意識などさらさら無いんだろうから、「私たちの国では食べないのよ」としか説得のしようがない。でも SF では人間が原料の食品といった設定も登場したりするので、そこに至る過程と先住民のそこにはどんな違い、または共通点があるんだろうか。「人が余ってしまったから」「ただ埋めるとか焼くだけではもったいないから」そして「ほんとうに食するものが無いので」という理由もあるかもしれない。「人を食う」という比喩表現があること考えると、江戸とかもっと昔からそうした行為があったのかもしれない。たとえば大飢きんとか。そうした食習慣シーンを外したとしても、この映画は人間同士の、環境活動家や企業の癒着とかを背景にした「人間ってバカ」という話しと考えてもいい。活動家のアレハンドロは、カルト宗教の教祖みたいなものだろう。ジャスティンの決断も、おそらくは怒り心頭によるものだろうけど許していいもんだかどうなんだか。ケイシーは顔は怖いがいちばん普通だった。偉い人にも「チーズパン」とインターセプトしてくるのがかっこいい。彼女は何かを知ってるんじゃないかなあと思ったりしたがどうだろうか。ここに出てくる人たちには土〇と呼んでも良いんだろうか。続編は「アレハンドロの逆襲」だったりして。キャンパスの群像劇に飛行機パニックに銃撃戦ともちろんホラーが全部見れる映画。無いのはカーアクションだけかも。雪・曇り・晴れ。


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GONINサーガ [DVDやら映画やら]

映画「GONIN2」ではなくて、オリジナルの「GONIN」を引き継ぐ映画。縦書き斜体のタイトルロール。色合いが石井監督。今度の5人は、ユウトにダイスケにアサミにモリサワと、今度は女性が入っている。しかし一人足りない。もしかして敵である三代目か? なんて思ったら、19年ぶりの、おどろきのあの人とも考えられる。でも「GONIN 」はあくまで前作の五人を指すものかもしれない。みなさん目的はいっしょなのだろうが、一人はじっくりと上にのし上がろうとし、若者たちの事件に対するスタンスがそれぞれ違っていて、どう協力して爆発するようになるのか。いちばん熱そうな桐谷健太さん演じるダイスケが、兄さん的立場もあるのか少し控えめ。なんとか抑えに回ろうとする。弟分のユウトはずいぶん大人しそうだが、何が彼を駆り立ててしまうのか。そしてアサミというか土屋アンナさんのパフォーマンスがかっこいい。堕ちるとこまで堕ちてしまった境遇は「名美」そのもの。役名は名美でも良かった。風呂場が最期の居場所となった竹中さんも出ている。竹中さん演じるミョウジンの相棒の最期が落ち武者みたいで怖かった。ユウト役の東出さんは背が高すぎて、マスクをしてもバレてしまいそう。そしてラストにはファンタジーも忘れない。まさかあの人が登場とは。しかもちゃんと年を取っている。前回の GONIN の他の作品も含めて、時間を超えて並行的につながっているような気にさせる石井監督作品だった。井上晴美さんと菅田俊さんを見ると「ポチの告白」での夫婦役を思い出す。面白かった。雪。

GONIN
GONIN2

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ムーン・ウォーカーズ(Moonwalkers) [DVDやら映画やら]

イエロー・サブマリンとかマジカルミステリーツアーな雰囲気のタイトルロールがすばらしい。メインはおっぱいとおしりと宇宙飛行士らしい人。ピンヒールをはいたニクソンみたいな人がお尻から炎を吹き出す。ベトナム戦争。様々キャラクターが登場する中、気になったのが目玉のギターを弾いてる人。冒頭のバンドの楽屋シーン。壁一面に色んなバンドのチラシが貼られているが、どうみてもみんな架空なバンドっぽいが、そうでなくてもわざわざ用意した美術さんはすごいと思った。時代は1960年代。場所はロンドン。アポロ11号が月面着陸が失敗した場合に備え、スタンリー・キューブリック監督に「月面に行ったような」映像を撮らせようというストーリー。キューブリック監督にからめたシーンが出てくる。いちばんあからさまなのはトイレでのケンカ。音楽からしてまさしく「時計仕掛けのオレンジ」。その暴力性を体現するのが CIA のキッドマン。彼はベトナム戦争のキズがいえず、ことあるごとに戦争で大ケガを負った人々の姿を見る。この話しの面白いところは、誰も実際の月面を知らないところ。政府が作ったのだろう企画書はあるが、キューブリック監督が撮ろうとも一部は想像の産物。それを不思議な映画監督やジャンキーたちが撮ったらどうなるか。LSD シーンの音楽が「幻惑されて」っぽい。これはエンドロールでも登場する。ジョニーはどこかで見たことがあると思ったら、ハリーポッターの人だった。なかなか名演。ロックバンドのボーカル、グレンの、女だけなく男からも敬遠されるウザザが見事。火にかけられてドロッと溶けたレコードたち。その中でも大が乗っかったジミヘンのレコードが強烈。キッドマンとエラが対面し、60年代のサイケ代表曲「ホワイト・ラビット」をバックに歩き出すシーンがすばらしい。エラのアイスキャンディーシーンはずっと見ていたい。側にいるキッドマンの鼻息が聞こえてきそう。映画「カプリコン1」も闇な世界だったが、同じ闇でもブラックコメディな映画。どっちも最後は始末しなさいという政府が怖い。音や声だけ聴いてても面白い。晴れでも寒い。


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