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ロスト・リバー(Lost River) [DVDやら映画やら]

タイトルロールのフォントが素敵。このタイトルロールの間だけで、町が変わっていく様子を見せつけられ、話しの舞台が用意される。町を出ていく人。残るのは荒廃した町。ボーンズは建物を壊して銅パイプを集めてお金に換える。当たり前だが銅を牛耳るブリーに腹が立つ。彼は何かというと大声というか雄たけびをあげる。まるで動物。腹が立つもう一人は銀行のデイヴ。このブリーとデビッドが悪の本丸。そして彼らにあがくボーンズに母親ビリー。貧困な者と支配しようとする者の戦いといえばそれまでなので、おそらく何かメタファー的な意味があるんではないかと勘ぐる。デイブが母親ビリーに紹介する仕事は人の欲求を解消するためのショー。一見ありえなさそうなショーはフェイクな暴力。架空のものを体験させて、百に一度は実体験できるというものだったのかもしれない。ビリーたちが背負うローンも暴力のひとつに思える。ブリーの暴力はあからさま。家族は暴力に追われる。ボーンズやラットが湖底について考えることはファンタジーなんでしょうが、それだけが希望。あがいたあげくの結末は絶対に行きついてはいけない道。彼らの味方と思える人が一人いる。ボーンズたちはその味方に従って走る。でもこのロスト・リバーを出ても、いったいどこに行くというんだろう。ボーンズの行動はもしかするとロスト・リバーを救ったかもしれないが、その行き先に希望があるかなんて分からない。あ、弟がいたか。色鮮やかなシーンや静かに高揚する音楽、そして空想のイメージのようなカットは、何だかデビット・リンチ監督を思い出させます。ショーや演技、特にデイブがそんな感じ。そういえばオープニングのフォントもそんな感じか。超大型巨人顔にジョーカー顔が登場する。家を壊す重機の名前が「ABLE」。不動産とか土地の会社にはそんな名前が多いんだろうか。監督のライアン・ゴズリングさんとライアン・レイノルズさんがごっちゃになるときがある。なんだこれと思いつつ、妙に惹かれてしまう話しだった。面白かった。もう一回借りたい。晴れ・曇り・雨。


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