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ヴェロニカ・ゲリン(Veronica Guerin) [DVDやら映画やら]

ヴェロニカが運転する車が真っ赤。見た目でいちばん目立つ。もうちょっと地味な色にしたら良いのに。ヴェロニカが来たとすぐわかってしまう。「SHARP」とプリントされたユニフォームも赤。彼女は赤が好きなのか。冒頭から悲しいのは、3歳くらいの子供が注射器で遊んでいるようなシーン。麻薬スラムといえるアパート。少年・少女の使うヘロイン。最初はタダであとはズボズボ。カーヒル殺しが IRA によるものとすり替わっているのが空恐ろしい。夫婦で踊るところに息子カハルが混じるシーンがすてき。撃たれた後、普通にふるまいながら、夫が来た時に見せる表情や態度に感心する。そして最期の表情も。この事件で彼女が有名になってしまうのは、悪党たちの予想したところだろうか。彼女に対するジャーナリストの陰口もひどい。トレイナーの前でぶちまけた女の子が心配。トレイナーはヴェロニカに惚れていたのか? 彼は善悪の間を取り持つことの存在感を楽しんでいたんだろうが、話せば話すほどボロが出てくるところはそう快。首筋に刺青がある男の存在感がまるでブラッド・ピットさんと思ったらコリン・ファレルさんだった。彼の眉毛が強烈。ヴェロニカが相手の敷地でひどく殴られたあとの音楽がのどか。そこには解決への希望が含まれているからだと思う。ラスト、本人の写真が映し出されるが、演じたケイト・ブランシェットさんとどことなく似ている。彼女を選んだ人がえらい。これは1990年代に実際にあった出来事らしい。彼女の死後、ダブリンが麻薬撲滅に動き出す。今更動いてもと悔やまれるが、ヴェロニカに「自警団だよ」とか、刑事に「安い給料で税金払って」云々とか、散々悪態をついていた下っ端たちが捕まるシーンがあるのが良い。「仁義なき戦い」なら山森の奥さんに相当する人が、資産を持って行かれてあたふたするところもそう快。とにかくヴェロニカが良い。普通に怖がるところも良い。撃たれたら泣くし、脅迫されればウゲーともどしたりする。ジャーナリズムの仕事を愛し、その責任と彼女は言うが、その根底には麻薬スラムで見た子供たちと、息子を重ねたのだと思う。後半で二人の看護婦やトラックドライバーにフォーカスが当たるところが面白い。彼らも事件の証人なんだな。髪型がダイアナ妃っぽい。最初のカーヒルによる仕打ちがかなりグロ。最後に流れる歌の訳がほしかった。面白かった。晴れ、雨、曇り。


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