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ビッグ・アイズ(Big Eyes) [DVDやら映画やら]

どこまでが本当か分からないけど面白かった。もしフィクションで面白くしようと思ったら、夫であるウォルターに、マーガレットの描く絵の模写でもさせただろう。ところがウォルターは一切筆を持たなかったらしい。妻であるマーガレットが自分から絶対に離れないと信じていたからだろう。でもそれは夫から妻へのハラスメントで成り立つ関係だった。冒頭の逃亡シーンで車中での構図が、後半でまた出てくるところが面白い。今では考えられない、女性がなかなか表舞台に立てない時代のアメリカ。ウォルターの商売に対する野心がなければ、彼女だけで絵を売ることはできなかったかもしれない。ここでウォルターがビッグ・アイズを妻の絵だと説明して商売をしまくっていたとしたなら。二人は円満に終わっただろうか? 結局マーガレットはウォルターの商売手法にげんなりしてしまったんではないかなあ。ウォルターのプロデュースは量産や、劇的な物語を求めすぎる。マーガレットが自分の名前で描いた女性の絵がモジリアーニっぽくて素敵。ウォルターに「この絵は何と説明する?」と言われて「自画像よ」と答えるのが皮肉でおかしい。マーガレットの何がその自画像やビッグ・アイズの大きな目を描かせたのか。そのへんを想像するとまた面白いです。劇中で「わたしはダメな母親だわ」と娘に謝るマーガレット。その思いは最初の結婚からすでに始まっていて、娘に事実を隠して絵を描いている間にも大きくなっていく。いくら隠しても子供にはすべて見透かされている・・・というのは浅はかか。ティム・バートンさんの監督映画ですが、ゴシック風とか監督らしい雰囲気は無かった。しかしビッグ・アイズの絵自体が監督っぽい気がする。前は「ビッグ・フィッシュ」もあったし、今度はどんな「ビッグ」でしょうか。ハワイの弁護士もかっこよかった。晴れ・風。


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