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シルバー假面 1~3 [DVDやら映画やら]

舞台は大正。シルバー假面の正体は、ドイツと日本の両親を持つ女性ザビーナ。登場する「平井」さんは、もちろん後であのペンネームを持つ方。大体想像はつくんですが、第3巻ではっきりします。文豪つながりで森鴎外さんも登場します。なんとザビーナの父親役。実際、彼とエリスの話しは有名ですし、それがこの企画のきっかけなのかも。すばらしい設定です。劇中で詩が読まれたりして、文芸作品の趣きあり。マメゾウさんは、石井監督の「盲獣対一寸法師」に出ていた方でしょうか。第1巻ですぐ消えてしまったかと思ったら続きの巻でも出ていたので安心する。どうやら只者ではないようです。若い主役たちをベテラン勢が固めます。狂言回しを寺田農さん、石橋蓮司さんや嶋田久作さんが偉い人や悪役を演じていて、ドラマをしめています。特に石橋さんのカリガリ博士ははまってます。彼を見ていると、時代がら「屋根裏の散歩者」を思い出します。嶋田さんはこの時代の人がよく似合う。「帝都物語」のイメージは消えることがありません。堀内正美さんも実相寺監督の作品でよくみかけます。ひし美ゆり子さんの登場には、ファンサービスかもとゲスなことを思ってしまいますが、やっぱり監督の人徳なんでしょうねえ。登場する悪役のデザインが素敵。クモ男にコウモリのザムザ、そして鋼鉄のマリア。クモやコウモリとか、仮面ライダーに始まった伝統の怪人。マリアは「メトロポリス」のイメージでしょうか。シルバー假面はコスチュームが金物っぽくて、西洋の騎士という様子。オリジナルの面影はマスクくらいでしょうか。彼女が持つ母親から引き継いだ「ニーベルンゲンの指輪」。パワーの源は月の光。悪者はこの指輪を狙っているわけです。見たところ、カリガリ博士はいろんな時代に顔を出すサンジェルマン伯爵といったところでしょうか。乗り物は飛行船。特撮っぽいところはこの飛行船が登場するところや、特に第2巻のコウモリザムザとの対決。2巻はザビーネの生い立ちが主で、ほんの少し退屈しますが、このザムザとの空中戦がシンプルながらけっこう良いです。エリスが指輪のことを話すシーンでの影絵のような映像が素敵。こんなアニメがあったら見てみたい。実相寺監督の遺作。暗い月光のもとで戦う様子は、オリジナルのシルバー仮面の第1回のようです。面白かった。晴れ。


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シルバー仮面 Vol.1, 2


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