SSブログ

NEXT -ネクスト-(NEXT) [DVDやら映画やら]

原作がフィリップ・K・ディックさんなので、いつかは見なければならなかった映画。テレビで放送してたのを見たんですが面白かった。どんな当たりでも外れでもディック作品がどんな映画になるのか楽しみでしたが、けっこう良かった。ディック作品は原作を忘れて楽しんだ方が良い。SF ガジェット的なものが出てこなかったのも良かった。ダイナーにいるニコラス・ケイジさん演じるジョンソンから始まります。何か思い悩んでいるようです。ジョンソンがなぜかリズの記憶を持っていたというのが、ディックさんらしい話し。彼の小説で、現在、過去、そして未来の記憶は大事な要素です。FBI捜査官フェリスが言う「善人はバカを見る」が慰めなのか皮肉なのか。国に命をささげたような仕事ぶりから、おそらく皮肉か。でもその言葉もなんだかディックらしい。彼の小説では正直だけど落ちぶれたような男がよく出てくるので。次に起こることを先にやってしまうので、分かっていても騙されてしまうことがありました。これは未来?と思って見ていると、そのまま現在だったり。この未来が2分間となっているところがミソなんですね。まるで CM の時間みたい。その未来によって判断を変えるところは、人生のシュミレーション能力ともいえる。つまり未来を変えることができる。そしてその能力が「自分に関係のある事に関してのみ」というのもミソ。もちろんそれを使わざるおえなくなるように彼を追い詰めていくストーリー。でもテロが起こるというなら、自分の身に起こることなんだから能力を使えるんじゃないのと思ってしまいますが、自分の身近で起こることじゃないとダメということか。それにしてもリズはストーカーとか、あやしいジョンソンとか、わりかしダメンズ好きなのかもれしません。後半の戦いはけっこう好きです。ジョンソンが予知する表現が良かった。まさかバラバラなんて。しかし調子よくサクサク進むなあと思ったら、そういうわけなのね・・・ちょっとだまされましたがうれしい。長く寝たつもりが、ちょっとだけだったなんてことがありますけど、そうでなかったら夢はまた別だというルールか。でも好きな展開です。考えてみるとジョンソンは、シミュレーションとはいえ、何度も死ぬところを経験しているので、その衝撃も積み重なれば大きな負担となるんではないだろうか。本当は死んでいたというのが何度もあるのだから、「自分の存在は何なの?」と心がボロボロになりそう。懐かしい方がピーター・フォークさん。刑事を止めてコロンボになった。コロンボの頃でもいい年だった気がしますが、このときはいったい何才だったのか。FBI捜査官フェリスがジュリアン・ムーアさんである必要はあっただろうかと思いましたが、「時計仕掛けのオレンジ」で見たようなシーンで、彼女でよかったなあと思いました。ほんとうは良い人かも。悪役がなぜジョンソンを狙うのか? ジョンソンはなぜリズの記憶を持っていたか? そしてジョンソンの出自は? その辺りは DVD だと分かるんだろうか。先に見ていれば良かった。ニコラス・ケイジさんが好演。この後の「ミッション:8ミニッツ(Source Code)」に並ぶ、素晴らしい時間物映画。晴れ。


GEOの紹介ページ
http://rental.geo-online.co.jp/detail-128782.html


共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。