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るろうに剣心 京都大火編 [DVDやら映画やら]

ワーナー・ブラザース映画なんですね。製作総指揮もワーナーの人。いきなり志々雄真実と斎藤一の対決で始まり、メインキャストがぞろぞろ出てくるテンポが良いです。これも一作目があるからこそ。その後もどんどん話しは進んで、これだけテンポが早くても2時間越えというがすごい。トイレを我慢するのがきつかった思い出がありますが、あらためて見直すと、削れるところが見当たらず、内容が濃いなあと思いました。役者さんもいっぱい出てますが、みなさん相当テンション高くご活躍されてます。ちょっと十刀人のビジュアルが弱いか。吉原出の由美をハーフの方が演じているというのも意味がありそうです。志々雄が灰から這い出すシーンはゾクゾクします。大久保利通の件に志々雄の暗躍をからめるのは良いなあと思った。志々雄を倒しに緋村は出かけるが、時代も時代、すぐに京などに着くはずも無く、道のりは長いので途中で何かあるんだろうなあと思ったら、しっかりありました。朝ドラ「まれ」の操と翁の関係はもうここでできていたんだなあ。その操の空中股割りキックがかっこよかった。薫殿は剣心のところに行ったら人質になるだろうことはわかっていても、行かないとダメなんだなあ。そんなくだらない疑問も、剣心が薫を助けるために船に行き着くまでの、ひたすら走るシーンで帳消しにされます。緋村剣心という人は元々人斬りを生業としていて、今は「もう殺さぬでござる」で、浮浪雲状態は調子がいいよなあと思っていたが、実際に戦争をしている軍人さんも似たようなもんかもしれない。しかし死と紙一重の中で殺さず倒すというのは、究極の暴力を殺人とするなら、剣心のしていることは形を変えた非暴力主義かもしれません。薫は死がそこにある場面においても、殺すなと必死に彼を諭します。彼女はまるで憲法。そこに散々繰り返される「新しい世界」。用済みになったお庭番が始末されるときに叫ぶ台詞、志々雄の出自など、その辺りのせいでじわじわと政治的に怖くなる映画ですが、それを登場人物のテンションやエンターテイメント性あふれるアクションが上回っています。京都の大人数ぶりは、「13人の刺客」に近い盛り上がりだし、船のシーンは海賊っぽいしと、この辺りは製作がワーナーで良かったといえるかも。志々雄の身の上はひどいものだが、村人に対する非道ぶりなどを肯定してはいけません。しかし剣心の「ござる」言葉にいらだつシーンには賛同しました。この時代では尊敬語という意味への苛立ちでしょうけど。「剣心!」、「薫!」と呼び捨ての子供には毎度ながら腹が立ちます。悪役が勝つということは90パーセント無いと思うので、敵とキズだらけの主人公の再起・逆転をひたすら待って、最後に快感を得る映画。たとえば宗次郎あたりがやられると気分爽快だったりします。しかし逆刃の剣も、ほとんど叩くようなものだし、そもそも刃でないので刃こぼれしない。それでいて背中の刃は肝心なときのために温存できるし、案外良い刀かもなあ。お年を召したベテラン俳優さんがいないところも良いです。面白かった。晴れ。


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