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二流小説家 シリアリスト [DVDやら映画やら]

海外小説が原作らしい。古くは映画「天国と地獄」の原案がエド・マクベインだったようなものか。冒頭からでんでんさん。すぐに犯人フラグが立ってしまう。主人公赤羽を演じる上川隆也さんのお母さんが賀来千香子さんというのが新鮮。冒頭5分で赤羽の様子、やってきた仕事とかが大体分かりす。死刑囚の呉井の告白をまとめる依頼が赤羽にやってくる。なぜ赤羽かを指名してきたのか・・・その理由はこの冒頭5分にありそうな気がします。死刑囚の告白というと人として美化されがちですが、えん罪でもないかぎり、それだけは止めてほしいです。感情移入だけはしたくないです。そんな本を書くことに遺族が良い顔するわけがなく、赤羽を問い詰める。書いた人が本人かどうかのちがいはあるにしろ、最近見た光景のようです。その中で片瀬那奈さん演じる長谷川の要望に、なるほどなあと思いますが、逆にあやしいと思うのがひねた人間。彼女だけではなくて、「本は出版できない~」とか話す呉井の代理人とか、会う人間すべてがあやしくなります。極論だと、呉井の手紙を検閲する人がいちばんあやしかったりする。そんな中で赤羽の姪にあたる小林亜衣が良い味だしてます。彼女だけが安全地帯であるような。こんな人がいる・いないでは、気分的にもちがうんでしょうねえ。車内で助手席の長谷川を見るすねた表情がかわいい。でも赤羽にやたらと執筆をすすめる態度には「?」と思うときもあります。もしかして彼女も呉井信者とか? スカイツリーが見える景色に、そんな時代なんだなあという感じ。フライングVを見れるとは思わなかった。配役は良いんですけど、レポーター役の人がちょっと・・・。片瀬那奈さんの車でターンのシーンはスタント無しのご本人でしょうか。邦題の「二流小説家」は原題より良いタイトルだと思いました。最後の呉井と赤羽の面会は、いい締めくくりだったんではないかなあ。面白かった。曇り・雨。


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悪い種子(The Bad Seed) [DVDやら映画やら]

わがままでなんでも欲しがるローダの物語ですが、彼女は自分が正しいと思いこんでやりたい放題なだけなので、実際のところ母親の葛藤がメインだと思います。娘をかばおうとする母親の弱さと強さ。相談したいが旦那はいない。周りは何を言おうが、母親だからわかることもあるんですね。旦那さんがいないときの出来事というのがポイント。パパや大家ババには良い顔して、ママのクリスティーンにはわがまま放題。家庭におけるママの立場を完全になめてます。ちょっと形勢が不利になると、話しをそらしたり急に甘えてきたり、ママはきれいとほめちぎったり。子供をちょっとでも嫌いな大人は、覚悟して見ないといけません。ローダの「マミー、マミー、マァ~ミィー~」な甘え顔にこぶしが震えます。外面良くて内面が怖い女の子に腹が立つやら悲しいやら。大人だったら、すぐに手が出そうですが子供では虐待になってしまう。大家ババのおせっかい精神分析にもげんなり。この大家ババのローダほめちぎり状態もいかん。ただひとつの救いは、ラスト近くで、夫がクリスティーンに言う言葉でしょうか。前半に出てくるローダのタップができる靴とか、大家たちとの犯罪者についての会話とか、おおげさに演技をしているところは、あとで色々と関係してきそうです。そしてクリスティーンが父ケネスと話すところでタイトルの「The Bad Seed」の意味がわかってきます。自分が取材し発表した事件のことを忘れたなんていうケネスもあやしい。話しの筋から考えると、「悪い血筋」な雰囲気ですが、「悪い種子」という邦題が素敵。「Seed」をそのまま訳しただけかもしれませんが。暴力や血なまぐさい場面がないところも良いです。これは子供がそうするところを見せないという配慮かも。The End の後がすてき。何度も上演された舞台の感じがそのまま再現されている雰囲気。いちばん最後の演出は、少しでも軽い気持ちで帰ってもらおうということでしょうか。わざわざ「クライマックスが原作とちがいます~」云々とキャプションが出るのが観客にやさしい。昔から原作とちがうじゃないかとか言ってくる人がいたんかな。でもこの映画の終わりもすてきだと思います。母親役のナンシー・ケリーさんは台詞がいっぱいで大変だったんではないかなあ。それをこなすのが、舞台役者でつちかった技術ですか。わたなべまさこさんのマンガを思い出しました。ああ怖かった。晴れ。


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ソドムの市(Salo o le 120 Giornate di Sodoma) [DVDやら映画やら]

冒頭で一部ボカシがありますが、その他はなかった。前に見たときはもっと短かったような。マルキ・ド・サド原作の小説を基にしたものらしいですが、読んだことはないので、映画の内容がどれだけ原作と近いのかわかりません。映画は四章に分けられていて、アレを食べる章になえて、最後の章でため息をつきます。町の権力者たちがあーしろこーしろと若年男女に命じるのですが、彼らが正しいことをしているとは当然思えず、彼らを皮肉り、批判するための映画であることは明白。ファシストというか権力者というか、したいことに歯止めが利かなくなった者の狂気を「見て!ねえ、見て!」と言いたいんでしょう。集めたアレを食べるなんていうのは飽食に対する皮肉でしょうか。権力者の中には女性じゃなくてあっちに気がある人もいますが、この頃はそういう趣味も当たり前のことだったのかも。権力者、独裁者、ファシストの姿を徹底的に趣味のおかしな人間として描く。第4章で行き着くところが懲罰と称した拷問・惨殺だとしたら、結局これはホロコーストで散々実験したあげくのガス室と同じ。男優さんたちはプロではなくて、別に職業を持つ方らしい。そりゃ色々とフィルムに残されたくない場面が多数あります。見ていて気分悪くなって当たり前の映画ですが、なんだかんだと映画史の中で名を残す映画なんでしょうか。晴れ・雨。


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ロスト・チルドレン(La Cite des enfans perdus/The City of Lost Children) [DVDやら映画やら]

面白かった。子供を楽しませるつもりでしょうが、あれだけサンタが出てきたら泣きます。単眼のゴーグルに夢を盗る装置、階段のステップで鳴る大きなパイプオルガンとか、すべての小物・大物のディティールやギミックがすてき。これらを考えるのは楽しかっただろうなあ。特に薬をうつ針を装着できる小さなノミの姿がリアル。身体の大きい怪力なワンことロン・パールマンさんは、大人だけどほとんど子役。台詞もそれほど多くないし、つたない子供言葉のようです。もしかしてフランス語の映画のせいでしょうか。逆に女の子ミエットが、多くの子役の中でも抜きん出て大人を演じます。この映画に出てくる大人は、ほとんどが「ちょっと」から「かなり」の範囲でおかしい。セーターの毛糸を伸ばして、通り道の目印にするシーンで、当たり前ですけどセーターがほどけていくのが面白い。話しが進むたびに、博士と盗人たちの関係とか刺青とか、色々とヒントが出てくるのがゲームのようで楽しい。博士の家族だろうか、脳みそだけで生きている人に頭痛薬を与えるシーンがシュール。ほんとに良く効きそう。子役の演技のすばらしさや世界感が、後のギレルモ・デル・トロ監督の雰囲気。画面の質感も良いです。エンド・ロールで、役者の顔と名前を映してくれるところが観客にやさしい。まるで舞台後のカーテンコール。歌詞の意味が分かりませんが、最後の歌・曲も良いです。晴れ。

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ディーヴォ ライブ 1980(DEVO Live 1980) [DVDやら映画やら]

ディーヴォはシングル「サティスファクション」と最初のLPしか聴いたことがないし、ライブのビデオは見るのが初めて。1980年8月17日 フェニックス・シアターでのライブ。最初はプラスティックスみたいなピコピコ音のバンドかと思ってましたが、後半に近づくにつれ、ハードギターバンドになっていきます。ギター視点では、注目はやっぱりボブ1号のギター。
青い「ポテト・ギター」
Guitar Blog: Devo's Bob Mothersbaugh and the Blue Potato guitar: http://guitarz.blogspot.jp/2010/04/devos-bob-mothersbaugh-and-blue-potato.html
これは Ibanez アイバニーズ製だったんですねえ。
次は La Baye 2×4 ギター
La Baye 2×4 Eastwood Custom Guitars: http://eastwoodcustoms.com/projects/la-baye-2x4/
ボブ1号が使っているのは、もちろんオリジナルの La Baye でしょう。
Guitar Blog: LaBaye 2 By 4 "Six": http://guitarz.blogspot.jp/2011/05/labaye-2-by-4-six.html
1967 LaBaye 2x4 Electric Guitar: http://www.myrareguitars.com/1967-labaye-2x4-electric-guitar
このパドルギターがこれだけメインで使われているのを見たことが無かったので感動します。
音はアンプやエフェクターとかにもよるでしょうけど、案外かっこよかった。アームを目いっぱい使ったりノイズを駆使したりと、まるでジミ・ヘンドリックス。最期は客席に乱入なんて、なんと熱いギタリストだったんでしょう。
次は、Greco なら mirage ミラージュと呼ばれた、Ibanez の Iceman アイスマン。青色です。
Paul Stanley Signature ELECTRIC GUITARS Ibanez guitars: http://www.ibanez.co.jp/products/sig_series15_jp.php?series_id=26&cat_id=1
意図的なんでしょうか、この前の LaBaye より地味な音。Iceman は「エレキの若大将」のころの YAMAHA ブルージーンズカスタム の雰囲気があるように思えます。特典映像では、Mustang を使ってました。
2012年のセットはこんな感じらしいです。
Rig Rundown - Devo: http://www.premierguitar.com/articles/Rig_Rundown_Devo
右端の変な形のギターは、ポテトを再現したギターみたいです。
9/12/12: Bob1 w/ Spudocaster Guitar: http://clubdevo.com/index.php?option=com_k2&view=item&id=3505:9-12-12-bob1-w-spudocaster-guitar&Itemid=53
ボブ2号のギターは Gibson L6-S Custom 1本で通すという男らしさ。ジェリーが使うベースは、どう見てもポコ○ンに見えます。ビデオの画質はおそらくビデオテープをそのままコピーしたような感じで良くないです。照明の加減で白黒に見えたり、カラーに見えたりします。でも変な視覚効果をかけていないのがうれしい。ビニールみたいな衣装でピコピコはちょっと辛いですが、それを破り捨てて Tシャツ・短パンになった姿は、ほとんどパンクで素敵です。あまり見かけることのない、LaBaye 2x4 ギターを使いまくっている様子を知るための貴重なサンプルビデオとも言えるんではないでしょうか。ああ面白かった。


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ダークマン(Darkman) [DVDやら映画やら]

タイトル・ロールのロールシャッハな煙が良いです。人工皮膚を3D成型しているリーアム・ニーソン演じる科学者ペイトン。最近の3Dプリンタではなくて、押し出しというかSF的成型。研究はなかなかうまくいきませんが、それが後々の話しで生きてきます。ペイトンの助手の名前が字幕では「ヤナギモト」。もしかして二世という設定か。エンド・ロールを見る限り、それらしい人は、ネルソン・マシタさんという役者さん。そういえば、チャイナタウンのシーンで、カタカナで「サッポロビール」と書かれた提灯がぶら下がってました。弁護士ジュリーがペイトン研究所の爆発を目撃した姿勢のまま、その背景が墓地に変わっていくシーンが素敵。話しのテンポにこだわっている感じです。身元不明のまま病院に入れられたペイトンは治療を受けるが、女医者の説明によると神経切ったとかなんだとかやり過ぎな感じです。でもなぜペイトンが力を出せるようになるのか教えてくれる。鏡でペイトンが自分の顔を確かめるとき、足元に落ちている恋人との写真に写る自分の顔が半分焼けているというのがうまい。この写真が後のシーンでも生きてくるというのが、またうまい。ヘリコプターにぶら下がって揺さぶられるシーンが実演なら、今のCGとは比べものにならない命がけ。もしかして監督は、このシーンを撮ったことがあるからスパイダーマンを引き受けたんでしょうか。映画の半分は包帯姿で、素顔を見せれないリーアム・ニーソンさんがちょっとかわいそう。最後なんか全然違う顔だし。この数年後で映画「シンドラーのリスト」に出るんだなあ。弁護士ジュリーは映画「ファーゴ」の保安官。人に歴史あり的な映画。悪役のデフォルメ具合とか、演技のテンションにテンポがマンガのような映画。シーンに合った音楽も良かった。とても面白かった。晴れ・曇り。


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ゴジラVSビオランテ(Godzilla vs. Biollante) [DVDやら映画やら]

各国が思惑を持ってゴジラの細胞を狙います。最終的に持ち去ったのはサラジア共和国。この頃からゴジラ細胞とか遺伝子が呼び合う設定が始まったのか。国土庁、権藤の部屋にあるゴジラがキンゴジみたい。その側に黒木役の高嶋政伸さんがいると、父親の忠夫さんを思い出す。権藤はいつ出るかわからないゴジラをひたすら待つ身ですが、実際に東京を破壊した事実がある以上、出現する可能性はあるわけで、手を抜いたり、放り出して酒でも飲んでるような仕事じゃないのが辛いところです。彼の言うとおり、ゴジラが出なければ自分が税金を食べる怪物。スーパー堤防とか2位じゃダメなんですかの世界に通じるものがあります。あと今回の対象原発は高浜・大飯・美浜でした。今回の博士役は三田村邦彦さんと高橋幸治さんですが、三田村さん=桐島博士の言う「核物質を食べるバクテリア」というのは、なんとも夢のある話しです。ぜひとも実現してほしいです。高橋さん=白神博士が扱うゴジラ細胞がビーフジャーキーに見えます。しかし「大変なものをつくったかも」と冷静に言い切る白神博士は素晴らしい。平成ゴジラのベスト博士かも。復活したゴジラとの海上での戦いのミニチュアや特撮はけっこう良い感じです。大阪の街を歩くところを下から撮るシーンはなんだか新鮮。基地の中とかの画面合成シーンでは、出演者の目線が定まっていなかったりして、特撮作品の出演経験とかで差が出ているような。スーパーXをコントロールしていたのが鈴木京香さんだったとは思わんかった。落ち着いた声とフライトジャケットがけっこう似合ってます。その相棒は豊原功補さん。ゴジラの造形は前作よりも凶悪になってます。白目部分が汚れたようになっていて、見ようによっては真っ黒な目に見えるせいかも。尖った感じの頭も特徴的です。不思議少女の三枝さんが今回も登場しますが、この辺の設定がどうしても子供っぽいファンタジーに思えてしまう。まあゴジラが出るということ自体、ファンタジーなんですけど。ガメラでも似たようなポジションの人が出てますが、みなさんこういう設定が好きなのか。珍しく首相が出てきません。「いても役に立ちません」という皮肉でしょうか。そういえば「野党対応で~」なんて台詞があったか。あのカーン首相のように原発に乗り込まれたら国民が困る・・・などと思ったわけではなくて、平田昭彦さんへの思いも込めて、官房長官役の久我美子さんをなるべく多くのシーンで出したかったせいかもなあ。最後の黒木が北朝鮮の兵士に見えてしまう。できれば権藤は最後まで出てほしかった。置いてかれる三枝さんがかわいそう。高嶋さんをはじめとした若者たちが熱演していますが、この映画の主役は、高橋幸治さん演じる冷静かつマッドな白神博士です。少し音楽が軽めかなあと思いましたが、良いところでは大戦争マーチとかゴジラのテーマなど、伊福部音楽を使っているのも良かった。ああ面白かった。雪・雨・曇り。


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クロスファイア [DVDやら映画やら]

青木淳子は念力で火を起こせる。彼女一人の物語かと思ったら、木戸に倉田かおりと、似たような人たちが現れます。ちょっとした「七瀬ふたたび」の超能力軍団状態。しかしこれは筒井先生ではなくて、宮部みゆき先生の原作。みなさん能力者としての演技がうまい。表情がいいんでしょうか。矢田亜希子さん演じる青木はちょっと顔が暗い。吉沢悠さんの木戸はあっけらかんで、後半で倒れたときの表情はけっこう好き。それに長澤まさみさん13歳の倉田かおりの視線の定まらなさ。女刑事・石津と相棒・牧原のコンビの良いです。石津を演じる桃井かおりさんは、普段の様子ながらも、けっこう自分を抑えている感じ。タックルアクションも見れます。いつも持っている缶のアメが浅田飴だったら面白い。このあたりは、配役が良いです。矢田さんはすでに完成されていて、今でも変わらない姿に感動する。長澤さんには子供は大人になるんだなあと納得してしまう。惜しいところは、牧原刑事の台詞がからむシーンで、彼の発言はいつも唐突な感じがして、話しの流れにちょっと違和感を覚えます。遊園地で爆発するシーンを見て、見たことがあった映画であることを再確認する。青木淳子を追っている牧原刑事は、弟のことよりも、おそらく親との関係に追い詰められたんでしょう。幼い淳子は、自分が犬猫といっしょに殺されそうになったのを自衛しただけ。石津刑事の言うとおり人を殺してはいかんですが、理解されないこともつらい。この辺は超能力を持っていようがなかろうが同じことです。淳子の周りは9条を守れと言っているようなもの。無抵抗主義は、相手が必ず折れる・あきらめる・自分の非を振り返るという条件がないと成立しません。警察も法律も未成年には無力。ちょっと年を取っても39条の前にも無力。彼らこそが法律の壁に阻まれているようですが、それがなければ成り立たない。それだから小暮他、取り巻きの人間たちがやられていくのはざまーみろです。これがなければ、辛くて見ていられません。せっかく登場したアノ人や、おそらくやられるであろうと思っていたアノ人が、ほんの一瞬であっさりとやられてしまう様子は、小暮たちとは目的や立場が違うことを明確にしています。蛍雪次朗さんに中山忍さん、それに藤谷文子さんは監督つながりの出演でしょうか。ちょうどガメラも終わったばかりの頃だろうし。犯人は予想外だったりとか、おそらく裏切るだろうなあとか、やられた女性は何かを追っていたとか、見所を欠くところ無し。ラストの青木淳子と火災アクションがすばらしい。炎を押さえ込もうとするシーンでは心の中で応援してしまうくらい感動もの。もう少し倉田かおりに活躍してほしかった。どうにかして矢田亜希子を復活させて、今度はお母さん役で、続きを見たいもんです。音楽もよかった。大谷幸さんてガメラでも音楽をやっていたような。監督とセットなんでしょうか。矢田亜希子さん、長澤まさみさんが出ているだけでも価値ある映画。雨・みぞれ。


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コンテイジョン(Contagion) [DVDやら映画やら]

ウイルスが発生し、人々に感染が広がってそれに対抗する映画。妻が死んだのに「妻と話せるか?」と言う夫ミッチがつらい。医者も彼女が死んだ原因がわからない。落ち着くまもなく今度は息子の件でますます辛い。感染者に関わった人々が次々と亡くなる。話しは、感染経路調査、残された家族、ワクチン開発、そしてジャーナリストの四つ。ミッチの妻の周辺調査を、CDC 内 EIS のエリンが、香港での経路調査には WHO のレオノーラが行う。これが事実に沿ったものとしたら、調査も命がけなんですね。感染経路ということは、そこにウィルスがあるかもしれないし、既に感染してしまった人と接触するかもしれない。バスとか公共機関での咳きや、クレジットカードやコップを触る手に恐怖を感じてしまい、日常の行為がそのままホラー映画のように見えてきます。ミッチの息子の感染も母親が元でしょうし、スキンシップさえ悪魔の行為になってしまう。香港に飛んだレオノーラが感染を防ぎたい人々の思惑にはまっていく件は、まったくの創作か、本当にあったことなのか知りたいものです。調査の進展の遅さに、上司のエリスがエリンに言うこともきつい。でもエリンが・・・。エリスの情報が妻経由で伝わる様は恐怖の伝染。ウィルスを研究し、ワクチンを作るアリーたち科学者も、死と紙一重。防護服を着ていても、それがどうにかなってしまえば先はわからない。この中でいちばん腹が立つのはジャーナリスト対応。ジュード・ロウさんには悪いですが、こんなやつに時間と金を割かれるのがもったいないったらありゃしない。しかし言論の自由だからしゃあないか。全編が緊張感で満ちています。なぜだろうと思ったら笑いがない。話しの流れを止めない、淡々と流れる無機質な EDM っぽい音楽。これを P.O.V. とか、ドキュメンタリータッチにしたらあまり引き込まれなかったかも。役者さんたちの演技力によって完成した良作なんでしょう。ラストシーンが最初につながるというとのも面白いです。結局原因って環境破壊ってことでしょうか。曇り・雨。


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Dot the i ドット・ジ・アイ(dot the i) [DVDやら映画やら]

最初に見たのはテレビの深夜映画でした。オープニングの「キサス、キサス、キサス」はドリス・デイかなあとお思ったら、エンドロールを見たらやっぱりドリス・デイでした。英語タイトルは「Perhaps, Perhaps, Perhaps」なのか。直訳なんですねえ。ドリス・デイといえば、ヒッチコックの映画で「ケ・セラ・セラ」を歌っていたし、そのオマージュかなあと勘ぐったりする。三角関係映画。キットが撮影するカメラとはちがう視点があることがヒントか。それにふとキットが見せる表情にフラッシュバックみたいな光景。あとはトムとテオの頭悪そうな人が映画のタイトルを話すところとか。正直言って、バーナビー役の人は見るからにあやしい。日本だと鈴木一真さんとか袴田さんとかそんなイメージ。キットとカルメン、二人の普通な感じが良いです。キットは背が高いイケメンではないし、カルメンは肉感的ですけど、モデルみたいに背が高くてスタイル抜群とはいえません。でも情熱だけは普通の100倍。他の役者さん含め、良い配役です。ポイントはトムとテオか。彼らの頭の悪さがなければ成立しない話しかも。散々 P.O.V.なカメラ目線の映像を見せてきた中で、黒人のガードマンがカメラをどけろというのが、それまでを否定しているようで洒落てます。キスは愛を完成させる最後のドット。英語では通じないらしい。ドットが付く愛の言葉ってなんでしょ。小文字の i には頭にドットが付いてますけど、自分の「頭=ドット」ということですか。日本語なら i は「アイ」で「愛」なんですけど、そんな訳ないか。ああ面白かった。


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リセット(Vanishing on 7th Street) [DVDやら映画やら]

止めようかなと思いながら見てしまった。人々が消えていく理由を知りたかった。これも終末系映画でしょうか。映写機で投影されているようなタイトルロールがかっこいい。映写室内の様子が映る。ここはまだフィルムを回しているようです。映写技師ポールが読んでいる本が「謎の闇」そして内容が「ロアノーク植民地集団失踪事件」、そしてキーワードが「クロアトアン」。冒頭から「これテストに出ます」感が満々。突然の停電。映写室から出てみると、服だけ残して誰もいない。消えなかった警備員も急に消えた。病院でも同じことが起こっていて、ローズマリーが病院内を探索する。そしてついにルーク、つまりヘイデン・クリステンセンさんの登場です。彼は自分の部屋にいるようです。寝起きで悠長に歯を磨く。そして出勤。そして外に出ると・・・。まあとにかく人がいなくなってます。車も事故を起こしたまま止まっている。背後では飛行機が落ちてきた。この辺の雰囲気は、映画「回路」にも似ています。彼の職場だろうテレビ局に着いたルークが使ってみたごつい携帯電話は、おそらく衛星電話でしょうねえ。この辺りまでは序章で、それから72時間経ってからが本番。真っ暗になった街。序章でもそんな気配がありましたが、黒い「闇」近づいてきてみんなを消しているようです。ヒントになるのは「光」。どうも光を絶やさないようにするのが大事みたい。停電になったのは、辺りを暗闇にするためで、ライトとかロウソクとか、光を放つものを持っていた人間が助かった。黒い闇は光に近づけないという設定かも。しかし残った者たちは、消えなかった理由を自分の罪のせいとか話しだす。生きようとする執念のせいだとも。存在してると信じることで救われるなんて言い出す人も。説明の付かない超自然現象を、そのまま描いた映画。オチがソーラー懐中電灯とは・・・。ポールが追い詰められるシーンは良かった。子供のジェイムスがウェンズリー・スナイブスに見える。ブリアナの座り方がおっちゃん。難しい映画でした。晴れ。


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エミリー・ローズ(The Exorcism of Emily Rose) [DVDやら映画やら]

本当にあった話しが基になってるらしい。「~ Exorcism ~」というだけあって、映画「エクソシスト」のようなシーンが多数出てきますが、この映画は裁判映画。異例の裁判。悪魔祓いは罪か。悪魔はほんとうにいるのか。冒頭のシーンの男の表情から、普通に見える風景がみんな悪魔がついたように見えてしまいます。すべてが重苦しい家。そして逮捕されるムーア神父。その裁判にかつぎだされるのがエリン弁護士。そしてムーアは、大衆にエミリー・ローズの身に起きた真実の話しをしたいと言う。彼女は単に病気だったということも論じられる。そして悪魔祓いに同席した意外な人物。色々あって当然エリンは不利。仮にエミリーが多重人格とか何かの病気だったとしても、身体を不自然に曲げたり、ベッドに沈んでいったりするのはおかしいと思いますが、どれも骨折一歩手前なわけで、雑技団みたいなウルトラ体操選手なら可能なことだったりして。エミリーの他、出てくる人たちの容姿が普通っぽいところがいいんでしょうねえ。これが日本の映画だと、ムダにアイドルに美女やイケメンが出てくるので、まったく事実に見えません。テレビの実話スペシャルとかで、悪魔の功績は「いないと思わせたのが」ことだと言ってました。存在を隠せるから自由にできるということらしいです。犯罪を起こしたら、妖怪の仕業と言わず、悪魔の仕業というのが正しいところか。つまり、こういう映画ができるほど、悪魔の勝ちということですね。裁判シーンでの「She staying inside ~」という言い回しになるほどなあと思いました。「彼女は内側にいる~」とは「内向的」な感じなんでしょうねえ。「Sustained」は「続けて」かなあ。ギターみたいな言葉でかっこいい。あとは「withdrawal!」で「撤回!」ですか。「Gambutrol」というのは、てんかんとか発作の薬の名称だった。Web でこの薬を調べたら、この映画つながりっぽい結果が色々出てきました。みなさん調べているんですね。「I dare you」と聞くと、Bauhaus の曲を思い出します。エリンが夜怖い目に合うのも実話なんでしょうか。そうでなかったら要らないような。でも朝というか夜の3時に目を覚ますのがちょっと怖くるシーンでした。お医者さんのことも実話だったら怖い。熱演のエミリーにはかわいそうですが、主役はエリン弁護士だったと思う。面白かった。曇り・雨。


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