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さらば青春の光(Quadrophenia) [DVDやら映画やら]

オープニング。「Real Me」で始まる。テンポがちょっと速いがスクーターに合わせてるんだろう。風呂場でボカシ付きの「Be Bop a Lula」と「You Really Got Me」の歌合戦がおかしい。どこまで再現されているかわからないが、60年代当時の街中とか家庭の様子に興味がわく。例えば個室公衆浴場とか。ジミーがタオルを小脇にしてカフェにいる。タオルが縦巻きなところだと、持参したブラシをくるんでいるのだろう。カフェで注文したものはたぶんイールパイだろうなあ。部屋で日焼けライトを浴びているジミーの姉。ツル付きのサングラスではなくて、目だけにかぶせるグラス。ステフが「顔役になる気?」と言って、かかる音楽が「I'm the Face」とは憎い。洒落の意味では、POLICE の STING が乗せられる車の後ろに「POLICE」の文字。少し衝撃だったのは、ステフとジミーの、路チューならぬ路エッチシーン。こんな写真をすっぱ抜かれたら大変だろうなあ。この映画でいちばん良い人はモンキー。モッズたちはおしゃれで小奇麗にしていたらしいので、ケンカはきらいかできないと思っていた。だって服とか汚れたら嫌そうだから。でもブライトンでの出来事を観るとそんなことはなかったようだ。これが事実だとするなら暴動のきっかけはモッズ側。ジミーは「物を壊して最高だ」とか言っている。集まると調子に乗ってしまう子供のようだ。原作のレコードを作っている The Who はテレビの中に出てくる。当時のレディ・ステディ・ゴーに出ていたときの映像。どうせならそっくりさんを用意してダンスホールやライブのシーンに出してほしかった。ジミーはリーバイスを濡らしてはく。そうすると乾いたときに縮んで脚にぴったりするらしいから。濡れている間はバスタオルを敷いて座る。母方の叔父は自殺未遂を繰り返したという台詞。その名は「シド」。有名パンク・バンドのひっかけか。エンドクレジットの音楽監督の名前に、キース・ムーンの名が無いのがなんともさみしい。この映画は大人になりきれない男の話しのようだ。しかしジミーはほんとうに病気かもしれない。今では注意力散漫に「うつ」や「そう」などは立派な病気として認知されている。タイトルの「Quadrophenia」はあながち伊達ではない。分からない人には分からない、分かる人にはじゅうぶん楽しい映画。この映画がモッズの実態を教えてくれる貴重なフィルムとなったことは、The Who、しいてはピート・タウンゼントの功績だろう。面白かった。曇り気味でちょっと雨降った。

GEOの紹介ページ
http://rental.geo-online.co.jp/detail-4988.html

ブライトン・ロック(Brighton Rock)

Studio Voice のモッズ特集号。面白かった。

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tY:近況24(Rickenbacker とか) [他]

大阪は天気良いですが。

楽器作りについて考えるのは楽しいです。

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ギターの構造とかを考えていると、Fender のネジばっかりのボルトオン構造や Gibson のセットネックやセミアコとかの楽器らしい構造に二分されるんだろうと思います。

構造という意味で気になるのは Rickenbacker のギターです。ピート・タウンゼントやジョン・レノン、ポール・ウェラーが好きなら、一度は興味が沸くメーカーではないか。

セミアコは、ボディ裏をくりぬいてフタをする構造。これでサイドの製作は不要になる。これは後で、Fender Telecaster Thinline とかでも応用されてるようです。Bigsby のギターもそんな構造のようだが、それに倣ったのかはわかりません。簡易なボディ構造になっているが、その反面、木工のルーティングや切り出しには手間がかかっている。他にはポール・マッカートニーも使っているスルーネックのベース。真っ直ぐな板の両端にボディを接着し、分厚い指板を貼り付けて、ギターの形はほとんど終わり。Gibson であれば設けられるネックのヘッド角や、ネックとボディの仕込み角は、ほぼ水平に見える。ヘッド部は、部材となった木の厚さ分、角度を付けているのかもしれない。これこそが、ボディとネックの仕込み加工も不要で、切り抜きと貼り付けだけでほぼ終了してしまう簡易な製作方法ではないだろうか。職人的手工の技があまりなさそう。それだけ均一な品質のものができる。この構造は、ネックとセンター材を兼ねた材の両端にボディを長いボルトを通して止めた、Combo モデルに由来しているのかもしれない。

時折、Ritto Music の「Rickenbacker」本とかを見返したりする。良い本なのでまた、工場の様子など改版してもらえんだろうか。

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そんなことを思っていたら、偶然にも Guitar Magazine では Rickenbacker 特集だった。

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Rickenbacker の製作過程は、YouTube でも見れた。Guitar Magazine の記事とあわせると分かりやすいかも。



ギターの構造を考える上でも興味深いメーカー。
Rickenbacker といえば Beatles、Beatles といえば Paul の Hofner Bass。この製作過程もとても興味深かった。合板の製作から始まるんだなあ。合板だから曲げやすいのか。



Hofner の動画を見て思ったのは、フレットワーク。特に指板に鋸を入れるときの速さ。このあたりはやっぱり熟練の技。

いやあ面白かった。


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