SSブログ

光の雨・連合赤軍事件 [DVDやら映画やら]

高橋かおりさん目当てで借りた。最後のナレーションを聴いて、原作が盗作とかで話題になったのを思いだした。高橋かおりさん観たさがなんともいえんことに・・・。当時のことを現代の若者が演じることによって感じる違和感。その違和感を強調させるために、効果的な構成ではなかろうか。演じる側には狂信的なカルト的集団と感じる者もいるだろう。確かにおかしい集団。そのおかしさゆえ、当時の人々は、まともに事実を伝えられないのではないか。わけがわからない犯罪であるから、伝えることなど何もない。よく実験系・収容所系とでもいうか、集団心理による事件を描くホラー映画があるが、そんな感じにも見える。事実を基にした恐怖映画。倉重役では山本さんが出ているが、彼が今やっていることとかわらない感じかも。言い方や口ぶりは違えど、自分の理想のためには何かしでかしてしまいそうなので、あまり近づきたくない役。特筆すべきは上杉役の裕木奈江さんか。幼さが見える顔立ちではあるが、目付きが狂気。狂気というか凶器。役と劇中役の関係が、単に役というのではなくて二重人格のそれに見える。それは浦川さんにも通じる。彼女のエッチなシーンはファンタジー的要素がまったくなく非常に現実的。そうかと思えば、満月を見て、それにそのシーンを重ね見てしまう。これらは劇中役での行動ではあるけれど、なんだか怖い。顔もけっこう怖いが。おそらく倉重が出てこなければ、みな静かに抜け出し、運動は挫折していたかもしれない。「自己批判は倉重により論破された~」といったナレーションが気持ち悪い。倉重と上杉たちが犯したしたことは、自己の隠蔽のための罪に他ならないでは。今の政治家、特に野党がみんな彼らに見える。人は自分の罪を隠すために他人を断罪するんではないかなあ。そんなこと言うと、罪の無い人はいないとかで「はい、論破」になるんだろうな。ああ疲れる。揚げ足はいやだ。素に戻った倉重と上杉の最後の独白でさらに疲れる。そして最後のナレーションでダメ押し。更には「フィクションです」のテロップで沈没。なんだかものすごく嫌な気分にさせられる。阿南メイキング監督の存在があいまい。高橋かおりさん目当てが、ちょっと辛くなった。でも高橋さんの他、浦川役の川越美和さんが良かったので救われた。最後、池内さんが上杉を見る眼差しも良かった。疲れた。


GEOの紹介ページ
http://rental.geo-online.co.jp/detail-3685.html

実録・連合赤軍 あさま山荘への道程


共通テーマ:映画

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。