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ロボゲイシャ [DVDやら映画やら]

肩とか膝とか全身兵器な物語。アフロダイAのおっぱいミサイルが生まれてから、胸から何かが発射されるというのは、ロボット界の永遠のテーマになった。それに加えて尻、わきの下、そんなところまでが凶器となってしまった。いちばん感動したところは、ヨシエさんが三味線を奏で、戦車に変身するところか。音楽がロボコップ。いちばんおかしいのは地獄の謝罪。ヨシエさんのキャシャーンっぽいマスクがかっこいい。良い男(斎藤工さん)がヒカルのようなゲスな役をすると気持ちが良い。コントローラー(?)が三味線というのが良い。結った髪の毛が実はメカで機関銃が付いているのが良い。製作前とか製作時には、芸者さんとか舞妓さんとかを見て、色々と妄想したんではないでしょうか。あそこをこうしたらとかここをこうとか・・・ああ楽しそう。好きなシーンは後半の戦車になって戦うところ。ビルの壁を戦車で駆け抜けるところはすばらしい。また「片腕マシンガール」を見たくなった。老人役の竹中直人さんが楽しそう。尻刀の撮影も楽しそう。血がドバーっさえ無ければ、「おぼっちゃまくん」のつもりで子供に見せられる映画。ヨシエさん、素よりも、白粉のロボ姿の方が良いです。芸者さんにお城に富士山で花火。戦車シーンのロボコップミュージックといい、全体を通して音楽の質が高い。この音楽の良さは、海外を視野に入れているためだろうか。日本語の歌など映画を観るものにはわからないだろうし、何より、良い音楽は映画の格を上げるんではないかなあ。ロボ格闘シーンの音楽は東宝っぽい。けっこう「らしさ」を追求された音楽ではないだろうか。アイドルっぽい女優さんの他、生田悦子さんとか竹中さんなど、ベテランの方たちが締めています。格闘シーンが明るいのも良い。半身になって這う妹ロボが涙をさそう。姉さんロボの口元が少しかわいそう。ああ面白かった。


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棒の哀しみ [DVDやら映画やら]

この映画を観て何を考えるべきかというと、ほんとうはもっと別なところだろうと思うが、やはり永島暎子さんしかいない。この映画は彼女を中心に回っています。同じヤクザ映画というジャンルでも「竜二」では平穏な幸せだけを願う真面目な奥さん役でしたが、今回は愛人でやり手女性といったところか。奥田さん演じる主人公の田中は、気に食わない年下の兄貴分とか上納金とかに頭を抱えては、永島さん演じる芳江さんのところに足を運ぶ。女を手に入れたら芳江さんとこ、怪我をしても芳江さんとこ、部下と会うのも芳江さんとこ、もちろんエッチするのも芳江さんのところ、おまけに女性同士で・・・なんていうのも芳江さんのところに足を運ぶ。彼女なくして田中という人間は成り立たない。地球上で芳江さんが不在として、それは小さな変化かもしれないが、田中に影響を与え、そして本家とか大村組とか大川組とか、街社会すべてに影響していくだろう。彼女、つまり永島さん無しでは始まらない映画なのだ。ああ面白かった。視点がちょっとちがうヤクザ映画。高島さんも出ていますが、ちゃんと服を着ています。でもビデオをそのままダビングしたようなDVDだった。


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盲獣VS一寸法師 [DVDやら映画やら]

石井プロダクションのロゴに心躍る。竹中英太郎さんの絵に胸がときめきます。小説「盲獣」「一寸法師」と「踊る一寸法師」をまぜた感じ。冒頭のレビュー場面で踊る女性のお面は仮面ライダーの幹部みたい。橋本麗香さんは着物を着てもすばらしい。エキゾチック。横顔も彫刻のようです。良いですなあ。彼女の存在が、ただの低予算映画では終わらせない。大正・昭和な雰囲気の音楽が背景によく似合う。クローズアップされる新聞の見出し。ところが内容はチャーター便の発着本数が増やせるとか。もろ切り貼りですがこれもまた映画なり。スクリーンで読む人はいない。盲獣らしく、手・足・胸のオブジェだらけの触覚部屋が登場します。盲獣はあんまを職業にしているらしいが、胸までもまれたら気持ち良いに決まってるわなあ。触覚の世界は明るいようで実際には真っ暗闇。目が見えても何も見えないのです。そこが演技に求められる難しさなんだろう。ソファで卒倒したユリエ婦人をどさくさにまぎれてべたべた触る小林君。困っているところにキスして、さらには一緒に逃げようとする小林君。こんなことをしたいがために明智に事件を頼んだんかい。明智小五郎は塚本晋也さんが演じている。見ているとなんだか良い感じである。明智ではないが、映画「不連続殺人事件」の小坂一也さん演じる巨勢博士を思い出す。性格はちがいそうだか何だか雰囲気が似ている。一寸法師と呼ばれる小さな男がたどってきた辛い過去と、盲獣という目が不自由なために形成されてしまった精神世界という設定が、石井輝男監督の琴線に触れてしまったのか。配役が良いです。おなじみの丹波哲郎さんは、博士になってもステッキが剣代わり。ちょっと現れて良いところをかっさらっていきます。さすが丹波さんであった。


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身も心も [DVDやら映画やら]

永島さん好きでなければ観なかっただろう。これは二角か三角か四角か。たぶん奥田さん演じるオカモトだけが突き放されそうなので三角か。そんな関係の大人たちがなんだかんだとエッチする。柄本明さん演じるセキヤと永島暎子さん演じるレイコさんの関係は、オカモト+アヤさんの夫婦への当て付けのようにも、彼らの代役のようにも見える。どちらにしろ、セキヤにとってレイコさんはアヤさんだった。そうこうしているうちに、セキヤは念願(?)の関係をアヤさんと持ってしまう。たぶんセキヤの心は、オカモト+アヤ夫婦の別れによってふっきれたんだろうなあ。それじゃあまりにレイコさん、つまり永島暎子さんがかわいそうではありませんか。すべての原因はオカモトさんとアヤさんが夫婦になったことか。この映画のポイントは永島さんです。話しのメインは男二人と女二人で、永島さんは当然女二人の方だが、断然男っぽい。性格が。はっきりせんのは男である。残る女もはっきりせん。レイコさんはけっこう情熱的であるが、それでいて冷静で割りきり良過ぎです。彼女がいなければ良い方向には向かなかった男女関係の話しなのであった。倦怠期のご夫婦に良い映画かもしれない。結構長尺だった。永島さん好きなら観るべし、観るべし、観るべし・・・でも寝ちゃいかん。そういえば、オカモトさんがカバンに入れていた ノートPC は、PowerBook1400 だった。キーボードが良い Mac だったなあ。てばなさなければ良かった。


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なぜかGEOではアダルトだった。やっぱりエッチシーンの多さのせいか。


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初恋 [DVDやら映画やら]

実は三億円事件の犯人って・・・という映画。リョウ役の方が、みすずを演じる宮﨑あおいのお兄さんらしいが、あまり気にしない。居候のみすずは家に居場所がない。こんなとき父・母代わりであるおじさんの大人げ無さに腹が立つのは当然として、ここの女の子のふてくされた態度がさらに腹を立たせます。これは絶対に「親の振り見てグラミー賞もので真似ました」という感じ。ほんとに嫌なヤツ。小嶺麗奈のユカさん、良いですねえ。「あねさん」という感じ。岸役の小出恵介さんはいつもこんな感じかなあ。けっこう前のテレビ「クロコーチ」でも三億円がらみだった気が。タケシが浪人生の身で安保に参加する。なんだか分かる気がする。ひどい時は受験もできなかったんだろうから。みすずはいつも紙袋を持っている。これは制服とか着替えでも入っているんだろう。時代が変わったことをミニスカートのクローズアップで表す。古い時代の看板が目に入る。映画「戦争と平和」に「撮影日数5ヶ月 史上最高のスケール」の売り文句。ユカはリョウに結婚の話しとかをするけどリョウの返事はつれない。そうなってしまうのは母親の影響だろう。みすずの家の女の子もそうだが、親の存在はときにトラウマとか鏡になったりするんだなあ。ユカさんの「今度浮気しような」は永島暎子さんが言いそうな台詞。映画前半では、こわばってばかりだったみすずの顔が、バイクに乗り始めて笑顔になっていく。特に作業服姿で乗り始めたときの顔は子供のようです。良い顔してます。この辺が女優さんなんだろうなあ。岸は人に聞かれたくないとかいって、みすずをホテルに誘うが、そりゃみすずは警戒するよなあ。若い二人にピンクのベッドの横で話しをされて、「今? しちゃう? ねえしちゃうの?」と期待で胸を膨らませる観客がどれだけいただろう。この状況だと、みすずの「いいよ、やる」という台詞がなんだか特別なものに思わせてしまう。このシーンは、案外名シーンかもしらん。こういう年代の古い設定だと、街中の様子も古いなりに作られているが、車の窓から見える看板とかも相応な感じで、撮影も大変だったろうなあと思う。川に落ちている人形も古っぽい。岸さんはちょっとずるい。「君にしか頼めない」そんな言葉でその気になって、実際にやってしまった人はこの世にたくさんいるだろう。岸が自分の考えを実行するにいたったのは、国家権力がリョウたちに行った暴力が原因だろうが、それが無くても自分の父親を憎む彼はやったに違いない。そんな意味でこの映画でのリョウたちの存在はあまり重要ではないかもしれない。ドラマにはよくあることか。この映画のような話しは妄想だ。しかし100パーセントなかったかと言われると断言できない気の弱さ。解決されていない事件は如何様にも解釈できるのでずるい。でも妄想は楽しい。しかし、リョウたちがたむろする店「B」も、毎日こう粘られては商売あがったりだろうなあ。たぶんコーヒー一杯とか、たまにビールだろうし。タイトルがなぜ「初恋」なのか最後でわかる。理想の弱さが印象に残る映画。ああ面白かった。


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盲獣 [DVDやら映画やら]

大映映画。音楽が良い。めくるめく触覚の世界。船越英二さんと緑魔子さんの二人芝居。時々母親の千石規子さん。この母親が強い。緑魔子さん演じるアキのモノローグで始まる。「め○ら」「め○き」「きち○い」という言葉がやたらと出てくる。ピー音は無し。映画として成立しないせいだろう。身体のパーツだらけのアトリエ。巨大な女体の彫刻、乳房の上で二人が這い回る。ミチオが言う「芸術家の違い」とか「新しい芸術の世界がある」とかに間違いはない。間違いはないんだけどなあ・・・。抜け出したいアキはミチオに対して母親との関係、つまりマザコン的なところを突いてくる。ミチオと母親を引き離すためだ。やり方がうまい。案の定、母親の嫉妬が暴走しはじめる。裸のシーンが多いですが、胸はうまく隠してます。でも後半では見えてしまったりする。これはもしかして、映画「でんきくらげ」と同じようなパターンか。うまく出し惜しみをして観客をひっぱる意図があるかもしれない。不謹慎だが、盲獣の世界は、目隠しプレイに近いものがあるかもしれない。「触る」~「叩く」~「噛む」~「打つ」にしたがってどんどん楽しくなる。最後にはナイフやノミまで並んでいる。そして木槌とそれから・・・ああ言えない。不思議なのは、アキはマゾヒストの存在を知りながら、自分をマゾと思わず、あくまで触覚の行き着く先としているところだ。アキの最期の頼みにミチオは「どうやって?」と聞く。彼女を引き込んだ自分が手にもてあます、彼の考えを超えた世界がやってきた。銅像を重ね合わせて描く最期のシーンは、とうとうやってしまったか・・・という絶望と虚無感を感じさせます。ほとんどが工場のアトリエの中であり、季節を感じるのは時折映る工場の外観だけ。最初スクリーンで見たときはおどろいた。江戸川乱歩の盲獣じゃない。でも良いんだなあこれで。監督バンザイという感じ。普通の人にはわかっていけない世界。絶対テレビとかじゃやらないだろうなあ。面白かった。


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真昼の暗黒 [DVDやら映画やら]

怖い題名です。音楽が腹にくるなあと思ったら、伊福部昭さんだった。この話しは実際にあったことを基にしているらしい。仮にフィクションだとしても、不謹慎だが面白い。とても良く出来た話しなので、本当のことだとした冤罪であるかもしれない。なんのこっちゃ。草薙幸二郎さん演じるウエムラさんをはじめ、捕まった四人は良い男たちである。情に深くて、前科に悩むが働きもん。結婚相手の左幸子さんも親を押し切って愛をつらなく一途な女性である。すべてはタケシの酒癖の悪さにはじまった話しか。ここに出てくる警察はひどすぎである。何かを口にするたびに、こいつら人間かと思う。筋立てどおりのことを言わないとすぐ「怒鳴る」、「殴る」、「叩く」、「蹴る」、「立たせる」、「線香をかがせて眠らせない」、「柔道技をかける」、「婚約者は脅す」、「つ○ぼとののしる」、「平手打ち」、「複数人でまわす」、「床に叩きつける」、そして最後には「母印を押させる」。ここまで悪いと、彼らは人間と思えず、人間の皮をかぶった警察といえる。とてもホラーな警察である。すべては加藤嘉さん演じる刑事の勘だというのが恐ろしい。裁判の証人席に立つ刑事たちは、記憶に無いの一点張り。こう忘れっぽいと、彼らに職業を遂行できる能力があるとは思えない。政治家だって「記憶にございません」なんて答弁をしたら、そんな人は止めさせるべきだ。記憶力悪すぎ。「わが身が可愛い論」を論じる交番のニシガキさんの行動もゲスである。彼を取り調べるときの加藤さんの様子もホラー。自白後の裏が取れない警察は、タケシと感動的な文通をはじめる。それは小島を寝返らせないためで、おそらくその中で証言内容もすり合わせていたのだろう。どこまでひどいやつか。まさにホラーという組織。この映画の内容だと、4人が無罪なのは明白である。身内とはいえ、事件時にいっしょにいたことは明白なのだから。左さんは、他の男との結婚を決める。妹が大勢じゃしょうがないと、それを認めるウエムラさん。泣けてきます。シリアスな裁判の過程で、唯一、ほんのちょっとの爽快感を得られるシーンは、弁護士が論じる犯罪の様子の再現映像見せるところ。被告・傍聴人が微笑んでしまう。なんとタケシもだ。駅構内での弁護士二人の会話の残響音というかリバーブ感がとてもリアルに聴こえた。丸メガネの山村聡さんは若いが、晩年と変わらない貫禄が見事。小林薫さんって、この頃の草薙幸二郎さんぽいなあと思った。ああ、面白かった。借りてよかった。


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ミュータント・クロニクルズ(Mutant Chronicles) [DVDやら映画やら]

デヴォン青木さんと、映画「ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー」に出ていたアンナ・ウォルトンさんが観たくて借りた。未来、ミシマとかバウハウスとか、企業体に支配された地球。お互いが資源を求めて争っていると、古代ミュータントたちがよみがえる。こいつらが強くて、どんどん増えて、お互いが争っている場合ではない。ミュータントがどうやって増えるかは最後近くでわかる。人類は他所の星に移住しようとするが、輸送船で全員連れて行けるわけもなく、争奪戦になっている。券をなくしたために輸送船に乗れず、子供と離れてしまったあげく・・・とか、前段で絶望的な状況が描かれます。そこでミュータントたちの素を断とうと優れた戦闘能力の人間が集まって戦うぞ!という話し。ブルーバック撮影が多いと思うが、けっこう露骨に浮いて見えたりする。もう少しごまかしようがあったんではないかなあ、とは素人考えか。デヴォン青木さんとともに、アンナ・ウォルトンさん=セヴェリアンも戦士の一人。最初観たときはアリー・マクビールの人かと思いました。顔の形がけっこう似てる気がするんだなあ。考えてみるとロン・パールマンさんはヘル・ボーイの主役だった。既に共演していたんだなあ。映画の中でパールマンさん演じるちょっと偉い人が、戦士たちのプロフィールが書かれた書類に目を通します。デヴォンさん演じるヴァレリーの書類を見たとき、そこに書いてあるのは日本語。なかなか芸が細かいです。エヴァンゲリオンの監督さんが、重要なのは、工場の看板とか色々なところに表示されている文字とか文言といっていたような。そこにリアリティがあるらしい。しかしその書類に書いてあることは「江戸」とか「ノンフィクション」とかなんとも・・・。日本語書類の人がもう一人。それはトム・ウーさん演じるキム。やっぱり書いてあることは「江戸」。もうちょっとましなことを書いてください。そんなこといえるのも DVD で静止画を観れてしまうせいだが。キムは俳優の段田さんに似てる。キムが捨て身でミュータントたちを爆破する。それを見るヴァレリーの顔がアップになる。その時の光の加減が良いですなあ。色が感情を表しています。前半の終わりくらいの、空から脱出ポッドでパラシュートを開くタイミングを計りながら、高層ビルを突き破って墜ちてくるところはけっこう好きだ。なかなか見たことのなかった展開だったので。すんごい丈夫なポッドなんだろうなあ。後半のクライマックス。ミュータントたちがうごめく中に落ちた戦士。ミュータントの数が多くて彼は助けられないだろうとみんながあきらめたとき、ヴァレリーがそこに飛び込んでいく。ああかっこいい。後を追って他の兵士も降りていく。ああ泣ける。セヴェリアンの目の前に現れたのは改造されたあの人・・・ああ辛い。ヴァレリーはせめて落ちるだけだったなら・・・うう、悲しい。ハンター役のトーマス・ジェーンさんは、映画「ミスト」で絶望に負けてしまいましたが、今回は明日に向かってがんばってます。最後にハンターが、「Which Hole?」 ヴァレリーが「Any Hole!」とかいう台詞があるんですが、「A○s Hole」とか連想するのが情けない。なんだかタバコが吸いたくなる。JT協賛映画かもしれない。解せないのはアンナさんのクレジット順。役割でいくと、デヴォンさんと同一かその前後あたりが妥当な気がします。ともあれ、二人を好きであれば100点満点の映画でした。


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アフターショック(Aftershock) [DVDやら映画やら]

イーライ・ロス監督なので観た。まいりました。怖かった。悪魔も幽霊も病気もウィルスもゾンビも出てこないが、いちばん怖いのは人間だという映画。地震の後のパニックを描いてますが、場所が海沿いのチリだけに、TSUNAMI という言葉も出てきます。最も怖かったのは、瓦礫の下敷きになったグリンゴとギャングのやり取りのシーン。グリンゴがついつい動かした目線が・・・身をつまされます。最後まで観ると、良くも悪くも「疑い、そしてぶれない」人が助かっている。ポヨ、モニカ、消防士たちが逃げ込もうとした住宅街の門を、母親とおじいさんが守っている。おじいさんは情けから、ポヨたちを迎え入れようとするが、母親は彼らが脱走した囚人であると言い、頑として入れようとしない。そのあげくポヨを・・・。最後まで観たら、誰が正しかったか明白です。ポヨは暴走した消防車から消防士を助ける。それは犠牲を伴うものだったが、ポヨは消防士を信用して苦渋の決断で彼を助ける。それと話しはちがっても、最初にモニカを助けようとした地元のメイドや、教会の牧師。みなさん良い人だったが、手を貸したり、助けたりしたばかりに、ああ、なんということに・・・。行動のすべてが裏目にでる。スカっとするところは、モニカの勝利、そしてポヨが鉈でギャングたちをしばくところくらいか。でもしばいたところでイレーナが・・・んー辛い。この映画の主役はイーライ・ロスさんぽいが、他の方たちも彼に負けずに前に出ている。特にポヨ。しかし監督もしているイーライ・ロスは、自分も含めどんどん退場させます。この辺がご都合主義ではないなあと感心します。しかしポヨが助けたあの男はひどい。身体は大きいがちょっと気が弱そうにも見えて、良いやつかと思うときもあったが、なんてこった。モニカの未来はどうなることか。旅行先で地震にあったらどうしよう。仮に地震があるなら、冒頭にあったブドウ畑がいちばん安全そうだ。ポヨがワイン畑の女性をナンパ法は、なるほどなあと思った。ホステルもそうですが、最初良い思いをして、その後突き落とされる定石の展開。嫌なものを観てしまったと思いつつ、もう一回観てしまった。でも面白かった。おお、けっこう新しい映画だった。


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残虐!狂宴の館(EL CARNAVAL DE LAS BESTIAS / HUMAN BEASTS) [DVDやら映画やら]

原題であるスペイン語の方が、英題よりも邦題にちょっと近い。永島暎子さんファンとして観なければならない作品だった。永島さんはミエコ役で、2番目に名前が出るという大役です。レディーファーストというわけではありません。スペイン語の吹き替えが付いた永島さんは新鮮である。口の動きを見ると演技のときはスペイン語で喋っていたかも。森次+永島兄妹で話すときは日本語です。ただ森次さんは日本語でも他人の吹き替えっぽいです。それにしても、森次さんがメガネを持っているとセブンを思い出すのは習性だろうか。もしかするとそれを意識してメガネをかけさせたのか。涙を浮かべた永島さんがなんと素敵なことか。獣医セラフィンさんを訪ねたときのアジサイ色の服を着た姿も素敵である。話しの筋は、兄妹がポール・ナッチーさん演じる協力者「むっちり」ブルーノに宝石を横取りされ、それを取り戻そうとして対決したらポールは怪我をして、姉アリシアさんに助けられて、大きな家に連れて行かれて、妹モニカさんとエッチして、人んちの敷地で勝手に銃撃戦をしたと思ったら悪夢らしくて、なんだかんだでアチャーというもの。家政婦のラケルさんが無駄にセクシーで挑発しすぎで、これは何かあるなあと思っていたら、案の定ご主人シモンさんにMなお仕置きをされて、アッハンです。ブルーノがアリシア、モニカと親密になりながら、時々ミエコとの日本での日々を大仏やお寺を背景に思い出します。なぜ女性はこの「むっちり」太め男にひかれるのか? なんて野郎だブルーノ、このやろーと思います。ただ、なぜ彼が「むっちり」でないといけないのかは後でわかります。銃片手に家の入るミエコに「やれ、やっちまえ!」と声援をおくりますが、残念。なんてことするんだよ。ぶら下がっている女性は吹き替えだと思いたい。DVD のジャケットでは血みどろのおじさんが映っていますが、これがメインではありません。恐怖の主体は他にあります。ロマンスやエッチとか、要所での自然・スタンド・ろうそくの光が上手に使われているところは、ホラー映画には見えません。この映画を映画にしてくれたのは永島さんの存在感に他なりません。日本では演じないだろう、彼女の役を楽しむために必須の映画でしょう。個人的に大満足な映画である。他の人はどうかしらんです。


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バトル・オブ・シリコンバレー(Pirates of Silicon Valley) [DVDやら映画やら]

スティーブ・ジョブズさんがいなくなった後、伝記本(電子ブックなら「電気本」か)や映画が制作されたりしてます。この「バトル・オブ・シリンコンバレー」はジョブズさんが認知した数少ないエンターテイメント映像ではなかろうか。ベースになったのは、「Fire in the Valley」で、映像原題が「Pirates of Silicon Valley」。でもって邦題がなぜか「バトル・オブ・シリンコンバレー」。描かれているのは、ジョブズさんとビル・ゲイツさん、つまり Apple と Microsoft のストーリー。すべてが真実ではなく、フィクションもありだろうなあ。だって面白いから。二人の成長を楽しく(?)描いてます。ジョブズさん役は「ER」のノア・ワイリー。冒頭は、小説「1984」を基にした、有名な CM 制作風景から始まり、Apple に戻ったジョブズさんがプレゼンでゲイツさんとパートナーになるシーン。ジョブズさんが彼と手を組むのは、おそらく Apple を建て直すための手段のひとつであり、正しいことなら何でもする彼の決断でしょうか。この頃から Microsoft は、Mac用 Office とかを頻繁にバージョンアップするようになったと思う。ジョブズさんについては、ウォズさんが、ゲイツさんの場合はスティ-ブ・バルマ-さんが語る。二人とも一人ではなかったということを印象付ける演出だと思います。見る限りでは、ジョブズさんがヒッピーとかインドとか精神や芸術の探求に走り、ゲイツさんはテクノロジーにのめりこんでいたよう。ゲイツさんにとってバルマーさんは、自分にない性格をおぎなう人間だったのかもしれない。同じような人間より多彩が未来を作るのか。音楽も対照的で、ジョブズさんのときはロック、ゲイツさんの場合は、シナトラのマイ・ウェイ。少しばかしゲイツさんがちょっとイメージ悪いか。アルテアの紹介をしているところに、ジョブズさんとウォズさんが木箱に入った Apple I を持ち込むところは楽しい。誰が見てもキーボードやモニターがあった方が良い。その裏でゲイツさんたちはアルテアの言語を開発していた。何か一枚挟みながらも、彼らはつながっていたのかも。ウォズさんは働いているHPとの契約上、開発した Apple I を HP の人に見せなければならない。ウォズさんが上司にそれを見せたら否定される。このときに彼が見せる、「がっかりしたようで実はうれしい」表情が最高である。ゲイツさんの会社に勤める秘書(兼お手伝いさん?)のお姉さんが楽しい。ゲイツさんの「友とは親しく、敵とはもっと親しく」は名言。社員面接で「本当の君はまだ童貞のままだ」なんて、ジョブズさんはほんとに言ったのかなあ、と勘ぐるのも楽しいです。役者さんたちはそっくりさんではないが、雰囲気の完成度は非常に高くて納得行く配役。バルマーさんの頭は最初と最後ではどっちが本物だろう。なんだかんだと、木箱とはいえ、コンピュータを作ってしまったウォズさんがすばらしい。ノーベル賞もんです。このドラマで描かれたドラマチックな波にはもう会えないかも。ああ面白かった。


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スティーブ・ジョブズ(STEVE JOBS)
Welcome to Macintosh(Welcome to Macintosh: The Documentary for the Rest of Us)


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僕は天使ぢゃないよ [DVDやら映画やら]

冒頭で、あがた森魚さん、横尾忠則さん、大瀧詠一さんが、緑魔子さん、桃井かおりさんが卓を囲む。山本コウタロー氏はピエロ。その他にも泉谷しげるさんや、なんといっても友部正人さんを観れるのがうれしい。話しの筋は、林静一さんの「赤色エレジー」が基のようだ。暗がり、電車が通る脇に建っているアパートとその窓のショットが、影絵のようで美しい。部屋にはプロコル・ハルムのポスター。長い髪のあがた森魚さんは、前歯がチャームポイントの良い男である。彼が演じる一郎はマンガを生業にしたいが、なかなか売れないのでヒモみたい。アニメーターの内職をはじめたりする。本棚にはガロ。一緒に住んでいる幸子(さっちゃん)役の斉藤沙稚子さんも歯が可愛い。彼女の会社では希望退職者を募っている。今でも変わらない光景か。会社の廊下を「ボクは貧乏~」の歌に合わせて、女子社員たちが練り歩き、仕事する。刷っているのは組合のビラ。ミュージカルのようである。テレビ画面に文明堂のCMが流れ、続けてその画面に二人の様子が、笑い声付きの喜劇のように映る。目をあわさずに縁談の話しをする幸子さんと姉さんの様子がシュール。それ以外にも、全体を通して、現実な話しのようで現実にありそうにない感じで満たされている。二人にとっての現実はアパートの部屋だけかもしれない。一郎さんは悩むが、同棲する彼女や会社、自分の未来のことより、実家とのしがらみ、特に母親に対するトラウマに似た想いが、彼を不安にさせるようだ。ということは、彼の悩みは母親がいなくなるまで解決することはない。絶望的でもある。台詞や歌が多いので、聴いているだけでも楽しい。現実・虚構・心象を視覚化するために、色々な表現方法を考えたんだろうなあ。最後のエンドロールを眺めていると、今ではベテランの方々の名前が並ぶ。今見ると歴史学習でもしているような気にもなる。面白かった。


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