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ビサイド・ボウイ ミック・ロンソンの軌跡(Beside Bowie : The Mick Ronson Story) [DVDやら映画やら]

RONNO ってミック・ロンソンさんのニックネームでしょうか。ロンドンの若者たちのバックでババ・オライリィが流れるところがかっこいい。まさにティーンエイジ・ウェイストランド! 最初はなんだかんだボウイ・ストーリーっぽい感じ。そこからミック・ロンソンさんにとたどり着く過程が面白い。そこには妻や母親の色々があったんですねえ。ミックさんがいたバンドの名前が『ラッツ』。これは映画『ベルベット・ゴールドマイン』で登場したカート・ワイルドのバンド名と関係があったりして。呼ばれた当時は庭師だったというのに驚く。アルバム『世界を売った男』とかに参加したりするものの、『スパイダーズ・フロム・マース』になるまでは出戻ったりして色々あったんですねえ。見ていると、アルバム『ジギー・スターダスト』のための『スパイダーズ・フロム・マース』と思いきや、その前の『ハンキー・ドリー』のライブの頃から『~ボウイ・ウィズ・スパイダーズ~』となっていたような。 『ライフ・オン・マーズ』でのミックさんのストリング・アレンジなどすばらしい貢献について語られる。これも楽譜の勉強をしたせいだろう。ピアノやヴァイオリンを習っていたようだし、音楽的素養があった人なんでしょうねえ。その後がついに『ジギー・スターダスト』。スターマンのコーラス中にボウイさんがミックさんの肩を組んだだけで一大事だったという。そこにムフフな感じが読み取れたからみたいです。さらにはミックさんのギターをくわえる有名なライブショット。これが「ギター・(ピー)」なんて呼ばれてしまった。ボウイさんの本意ではないだろうカミング・アウトで両性たちからひどい目にあってしまうところは時代もありますが、イギリスというお国柄もあるんでしょうねえ。テレキャスターを手にしてギター・サウンドについて語るミックさん。ワウで中域を出すことが彼の音らしい。ルー・リードさんとミックさんがお互いを語るのだが、その内容が面白い。なんだかんだとルーさんのソロアルバム『トランスフォーマー』でもミックさんは活躍した様子。次のアルバム『アラジン・セイン』でも名曲『タイム』など、ミックさんのアレンジ力がたたえられます。しかし『スパイダーズ~』たちは離れていく。なぜなら自分たちの給料が安いことを知ったから。さらにとどめはボウイさんの最後の公演発言。ミックさんはソロ活動を開始。アルバムを出してライブをするもボウイ不在のライブなどと言われる。ああ辛い。彼がアレンジしていたのだからサウンドが似てくるのは当たり前だよなあ。周りの人たちがミックに主役は無理だったと言うが、分かっていれば止めれば良かったのに。これは事務所「メインマン」がバカ。ミックにはデビッドが必要だったと言うより、ミックを必要とする人を探したら良かったのでは。『ダイアモンドの犬』あたりの話しではかってのメンバーがかわいそうになる。赤メガネのアール・スリックさんの姿に驚く。彼はミックが脱退したから後釜に座っただけ。何の非も無い。ボウイさんとのアメリカツアーで200人しか入らなかったとかチケットが売れ残っていたとかいう話しは信じられないなあ。奥さんのスージーさんが金欠状態を語るが、当時のミックさんは金は無くとも音楽にしか興味を持っていなかった。そして登場するのがグレン・マトロックさん。リッチ・キッズですね。次がジョン・クーガーさんなのにおどろく。彼の全米No.1の曲でギターを弾いていたとは知らなかった。最後の大きな仕事がモリッシーさんのプロデュース。ミックさんはモリッシーを知らなかったが、彼とつながる経緯が面白い。モリッシーさんとボウイさんはデュエットしてますが、ミックさんのプロデュースも関係あるのでは。苦労はしたけれど案外ラッキーな人だったのでは? 周りはミックがボウイをロックスターにしたとか、ボウイを開花させた、ミックがいなければボウイではなかったと話す。それはそうなんでしょうけど、あまり言われるとボウイさんとしては同意しながらも不満でもあるのでは?おどろいたのは元嫁のアンジーさんとプロデューサーのトニー・ヴィスコンティさんが健在だったところ。ローリング・ストーン誌の Web で見たが、デビッド・ボウイさんはミックさんについてあまり言いことを話していなかったような。妹マギーさんと妻スージーさんの涙に胸を打たれてしまう一本。

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