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メッセンジャー(Magellan) [DVDやら映画やら]

DVDジャケットのコピーにさそわれて見てしまった。原題は "Magellan"。映画自体が「メッセージ」に影響されているかは分からないが、邦題は絶対に意識している。原題である「マゼラン」には色々意味があるのだろうが、ここでは「探査機」の名称であり、探査機一般をさすものなんでしょう。タイタンに到着して海を背景にしたさまは、「ソラリス」を連想したりする。船内の中に、普通に PC とかで使いそうな液晶モニターとかが見受けられるが、こうしたもののバックアップも積んでいるのだろうか。この映画に限らず気になる。着陸シーンで "VTOL" と連呼されるセリフに、科学特捜隊のビートルを思い出す。発信された信号を探しに遠いタイタンの探査を命じられたロジャーの物語。いるはずの無い人が登場したり、どうにも「ソラリス」が頭をよぎる。目新しいところは、中国によるハッキング。宇宙船の AI がとつぜん中国語を発してきたら焦るに決まっている。映画「メッセージ」でも中国軍が幅を利かせていたし、「ゼロ・グラビティ」の船内の操作盤が中国語とかも面白かった。ハッキングされることにより、人間による目視チェックとは明らかにちがう状態を良しとする AI。さらに人間に対して「あなたは大丈夫ですか?」的なことを言ってくるのはおそろしい。宇宙船内の AI と探査船内の AI が別なのところも面白い。探査船の方は乗員をリラックスさせるため、声質もちがうし、かなりフランクな物言い。AI が分かれているのも、ハックされることを想定したら十分現実的なことなのかもしれない。それにロジャーにとっては話し相手が二人いるようなもの。この「話す」というのも宇宙空間における AI の重要なポイントだろう。会話無しで画面上でのコマンド処理を10年間延々と続けるのは気が狂いそう。声帯も退化しそうだし。あとは映画「パッセンジャー」のバーテン型 AI のようにその形をどうするか。乗組員の好む形であれば任務も楽しくなりそうだが、見た目の好みは変わってしまうこともあるので、声だけが無難か。これは謎の正体や結果云々よりタイトルがすべて。「興味があれば冒険しよう! 探査しよう! マゼランしよう! ただし愛する人もほったらかして・・・」という話しだと思う。SF 的展開よりは人間の探究心の話しがメインの哲学的映画。SF 面で言えば気になるのはロジャーの他に登場する人影。マゼランしたら分かることなんでしょうけど、ちょっとモヤモヤ。すごく真面目な映画だった。


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