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シンドバッド 黄金の航海(SINBAD BATTLES THE CREATURES OF LEGEND) [DVDやら映画やら]

前作から十数年経ってからの第二作。相変わらず魔術師に会ってしまうシンドバッド。今度の悪役の名はクーラ。前作にくらべてかなり悪っぽい。邦題は「黄金の航海」だが原題は「伝説の怪物と戦うシンドバッド」。ターバンにヒゲをはやしたシンドバッドには相棒に近いよき部下でいて、その名はラシッド。一見70年代長髪ロックスターな感じ。70年代の映画だから当たり前か。彼がターバンを巻いていないのは、他の部下たちと見た目で分からせるためだろう。中盤で目指す場所まで来てしまうという展開の早さがすばらしい。クーラは悪役だが、魔術をかけるときにそれなりに苦労しているようなので、少し同情してしまう。木製の航海の女神を操るところはかなりつらそう。字幕の「マラビア」は「アラビア」のことかもしれない。愚息ハロウンがほとんど子役的な存在。「アラーの神を信じよう!」と言ってパンツ丸出しになるハロウンのシーンで遠慮がちに笑うマリアンナがかわいい。ストップ・モーションは小さい人コウモリ、船首の木製航海の女神、そして6本手の女神像、半人半馬で単眼尾のケンタウルス、背中に羽根を付けたグリフィン。その姿は「緯度0大作戦」を連想させる。マリアンヌの手のひらや秘密の場所の入口にあるシンボルとかに描かれている目が「20世紀少年」っぽい。航海の女神の背中に施された剥がれた痕が生々しい。人コウモリがクーラの腕に乗るシーンがリアル。6本手の踊りと剣対決が圧巻。ケンタウルスの最期の血の様子とかけっこう怖い。クリーチャーを通り越して、剣だけど戦うシーンもある。クリーチャーたちのダイナメーションも格段の進歩を遂げているが、背景の合成とかも前作と比べればずいぶん違う。カラー映像自体もきれいになっているので、以前のままでいけなかったのだろう。それでも今と比べて十分に粗い画質とクリーチャーのストップ・モーションがほどよく合わさって、全三作の中ではいちばん出来の良いのダイナメーションかも。役者の一作目、女優の三作目、ダイナメーションなら二作目といったところか。善と悪は永久に戦い続けるが、そこに人間がどう手を出すかですべては決まる。それがシンドバッドシリーズの世界。面白かった。晴れ。


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シンドバッド 虎の目大冒険(SINBAD AND THE EYE OF THE TIGER)
シンドバッド 7回目の航海(THE 7TH VOYAGE OF SINBAD)


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