So-net無料ブログ作成

ジョン・エントウィッスル/AN OX's TALE(JOHN ENTWISTLE/AN OX's TALE) [DVDやら映画やら]

OX はジョン・エントウィッスルさんのあだ名。ファーストアルバムでも "THE OX" っていうインストゥルメンタルがあった。ギタリストよりも弾きまくるベーシスト。クリス・スクワイアにビリー・シーン、ロジャー・グローヴァーと、ロック・ベースを代表する方々がインタビューで登場する。特に時代が近いクリスさんはけっこう影響を受けたのではないだろうか。ロビン・ザンダーさんは「みんなベースをやりたがった」と話す。ジョンの話しは第2次大戦で荒廃したロンドンから始まる。大体ザ・フーの年代になればその頃から話しが始まる。ジョンのドキュメンタリーとはいえ、同時にザ・フーのストーリーにもなってしまうのは仕方がないところ。毎日がロック・パーティだった時代のキースをピート・タウンゼントさんが振り返る。「キースはコカインも酒も大量にやっていた。強力な鎮静剤もやっていた。ジョンはキースよりも分別があった」なんていうことは、ジョンもほどほどにやっていたということか。キースは無鉄砲だったがバンドのエネルギー。彼がいなくなってバンドのサウンドは変った。ジョンはバンドのサウンドが静かになったと言う。その時に流される映像がエミネセンス・フロントのリハーサル風景。つまり "It's Hard" の頃のことだろう。前作の "Face Dances" は明るめでけっこう好きなアルバムだったんだが。無理していたのだろうか。キースがいなくなった現実がのしかかってきた時期が "It's Hard" だったのか。いずれにしろあまり評価されないだろうアルバム。なんといってもビデオゲームを囲んでいるジャケットがかっこ悪い。あと妙にすっきりしたピートのファッションもなんか変。ステージで腹を立ててベースを叩きつけて壊したジョン。サラっと「Alembic のベースで、3500ドルが一瞬でパー」と話す。そりゃお金がいくらあっても足らない。結局ジョンは見栄っ張りだったのか。お城みたいな家に、ピートも目を見張る楽器機材。ぜいたくな生活スタイルが経済的にも追い込んでいたのかもしれない。それを見かねたピートがギャラを稼がせるために彼をツアーに連れ出したというのは本当だろうか。日本の JR のホームで撮られたのだろう写真もちょっとだけ登場する。ピートさんの話す「20代で死んだジミやジャニスは若気の至り、しかし俺たちは生き延びた。これから20年は生きるはずだったんだ」に、ジョンが亡くなったことへの悔しさが伝わってくる。医療も発達したし時間もあるだろうし、気を付ければまだまだ活躍していたはず。年をとってしまったら死に急ぐことはないということだろう。ボーナスメニューに収録されているウッドストック99 コンサートでザ・フーの曲を何曲かやっているが、ギター・ボーカルの人の声が割とロジャー・ダルトリーさんに近い。"Real Me" なんてけっこう再現度が高い。"Young Man Blues" で弾きまくるリードギターは、ザ・フーのバージョンとはちがったカッコよさ。ジョンの持ち歌 "905" や "Boris the Spider"のライブ映像があるが、歌がちょっとつらい。映像や音もちょっと悪い。ただジョンが最後に彼らとバンドを持てたことは幸せなことだったのだろう。ジョンはもの静かで内省的に見えるが、実際はセッションしたがる楽しい人だった。えらいのはバンドのメンバーで、よく雲の上的存在のジョンに「いっしょにやろう」と持ち掛けたものだ。終わってみると、ロジャー・ダルトリーさんのインタビューが出てこなかったような。そして女っ気といえばジョンのお母さんとキースの娘さん、マンディ・ムーンさんくらい。飾りのないドキュメンタリー。見たのは3度目。面白かった。曇り。


GEOの紹介ページ
https://rental.geo-online.co.jp/detail-79388.html


共通テーマ:映画