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パンク・シンドローム(KOVASIKAJUTTU/THE PUNK SYNDROME) [DVDやら映画やら]

フィンランドのパンクバンド、ペルッティ・クリカン・ニミパイヴァトのドキュメンタリー。カリさんのドス声・ダミ声ボーカルがパンク。この人は人相とか雰囲気もパンク。フットケアのシーンが面白い。気持ちよさそうなのに嫌いなのか。スケジュールを決められるのが嫌なのか。演奏されるどの曲もすばらしい。恋の歌よりも「少しの敬意」とか「議員」「国会」とか社会性にある歌詞が多い。「ペルッティはコーヒーをもらえない・パーティできない」の歌詞は、こんな経験があったのかと思い、想定外だった。曲もすばらしい。「国会嫌いだ!」のギターソロがシンプルながらもかっこいい。リフはほとんどペルッティさんが作っている。彼が使うのが Gibson Les Paul Special。黒いカバーかテープのようなものが貼られていて歴戦な感じ。4人がそれぞれ性格が違っていて面白い。カリさんは見た目通りのワイルド者。いちばん若さそうなトニさんは普通に純真な子供。恋もよく分からない。あたりを配慮するのかいつも微笑んでいる表情が多い。大きいサミさんは堅実で現実的な性格。しかし現実にはカリさんも同情するくらい落ち込んだりする。バンド名でもあるペルッティさんは気弱そうに見えるがムードメーカーで、メンバーを鼓舞する役であり、いちばん子供でもある。そしていちばん孤独に弱そう。ドイツでのモノローグや、一人で散歩するシーンで彼の孤独がよく分かる。このシーンを含め、メンバーの性格を現わすシーンは観ている側にとても分かりやすい。バンドのマネージャー、カッレさんもけっこう大変。ウ〇コ臭いと言ってしシャワーも浴びさせる。このシーンではペルッティさんがスッポンポン。カリさんはカッレさんに小作りの方法を聞く。トニさんはそのビデオを見るが、その後で外でタバコを一服する姿が印象深い。小づくり行為がかなり衝撃だったのだろうか。EP が出来上がったときのよろこびようもすばらしい。カリさんの結婚パーティに出ているバンドのメンバーはドラムのトニさんだけのよう。不仲なのか行き違いによるものか分からない。障害ゆえとは言えないが遠慮無しにズバスバ言い合うところもあり、それがきっかけで不仲になってしまうことが多そう。ペルッティさんはえらそうに言うサミさんを嫌いだという。自分のしていることをじゃまされたらカッレさんにも悪態をつく。しかしライブが終わった後のペルッティさんのはしゃぎようやメンバーへの賛辞は、不仲などウソのようだ。割り切り方もズバスバ。メンバーの様子を見ていると、彼らをくっつけるのにトニさんの存在が不可欠に見える。メンバー間の共通項。彼はキース・ムーンみたいな存在かもしれない。ドラムもビートを崩さない。ペルッティさんが語る駅のホームでの話しや母親の死や葬式の話しが辛すぎ。ツアーで海を渡りバスで移動。車中での歌、「君は普通じゃない」の繰り返しが、簡単ながらバンドを象徴しているように思える。彼らが知的障害を抱えていることが目を引かれるが、本筋はロックバンドのストーリー。ラストはドイツの大きなフェスで大団円。タイトルは彼らの曲名だと思うが、原題の意味が分からなかった。面白かった。晴れ。


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